メキシコに来ております。
現在、こちらは朝の7時半。

ブックフェア(本の見本市)で、絵本の出版権をせっせと売っているのですが、昨日はウルグアイの出版社とパラグアイの出版社と話がまとまったそうです。
“そうです”というのは、僕が商談をしているわけではないからです。
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(※まさかの花粉症により、目がパンパンの西野氏)

前線でオラオラ交渉をしているのは佐伯女史(元ヤン)で、僕は佐伯女史に言われるがまま動いております。

今日は「ペルーの出版社と交渉があるので、10時には会場にいてください。13時からはメキシコの出版社と絵本ではなく、画集の交渉があるので、そこも立ち会ってください。14時~16時はサインの対応を宜しくです」と佐伯女史から言われているので、そのまま動きます。
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ちなみに、前回のイタリア(ボローニャ)に続き、今回のメキシコ(グアダラハラ)のブックフェアに乗り込むことを決めたのも佐伯女史です。なんともパワフルです。

もっと凄いのはホームレス小谷さんで、彼は日本語が通用しないメキシコ人に、自分の(日本語で書かれた)本を売っていました。
無敵です。
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ブックフェアでは、世界中から、たくさんの出版社が(僕は個人で)版権を売りやってきているのですが、結果は残酷です。
ブースの出展料や旅費や配送費など、何十万~何百万円もかけてきても、1冊も出版が決まらないなんてことは当たり前にありますし、売れないどころか、誰もブースに立ち寄ってくれないなんてことも普通にあります。

ブースの組み方も非常に重要で、豪華なセットを建て込めばお客さんが入ってきてくれるかというと、そうでもありません。
きっと、打ち合わせ時に、自分のブースを単体で(図面で)見ている時は「ドヤ!」と思えたのかもしれませんが、しかし、豪華なセットを建て込んでいるブースは他にもたくさんあるので、お金をかけただけのブースは、すっかり景色に馴染んでしまって、埋もれてしまいます。

人は隣の商品と見比べて商品を買うので、物を売るときに大切なのは、“個のパフォーマンス”よりも、“横並び”で、当然、“油もの”が続いたら、一番食べたくなるのは“アッサリもの”だ。

今のところ、「ブースにところ狭しと本の背表紙を並べるのではなくて、出品数を極端に絞って絵本原画展してしまう」という戦略が功を奏している。
きっと、この戦い方もどこかで変わるのだけれど、少なくとも前回のイタリアと今回のメキシコでは、これで結果が出た。

「さて、次回はどうするかなぁ」と考えていたところ、日本から一枚の画像が届いた。
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堀江さんがプロデュースするアイドルグループのデビューシングルだそうだ。
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アイドルのCDにしては、ずいぶん地味なデザインだ。真っ黒じゃないか。
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もひとつ言うと、「皆の家にCDプレーヤーがない時代にCDを出すなんて、堀江さんっぽくないな」と思った。

それにしても、真っ黒すぎる。。
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ん??

…こ、これ、CDじゃねえ!!

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チョコだ!!

チョコレートじゃん、これ!
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訊けば、「CDプレーヤーなんて誰も持っていないから、曲のQRコード付きのチョコレートにした」と堀江さん。

天才かよ。

そもそもCDプレーヤーがない問題に加えて、アイドルCDの大量在庫問題を解決しちゃってんじゃん。
風刺と皮肉が上手く効いてるなぁ。


こういうアプローチをすると、「僕も同じことを考えてました」という人が必ず出てくるんだけれど、「やる」ことに価値があるんだよね。

おもしれーな、まったく。
僕も頑張ろう。

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