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股くぐりの真相

  11月1日、特別国会が召集された日の出来事です。総選挙後緊張感を抱きながら初登院し、衆院本会議場の新たに指定された議席に座っていました。すると、希望の党の細野豪志議員が近づき、私に声を掛けてきました。

  「大変失礼な発言をしてしまい申し訳ありませんでした。あの発言は上からの指示でやむを得ず…。」うんぬんかんぬんと謝罪のような言い訳のような内容でした。私は、「ああ、そうだったの」と答えるしかありませんでした。

  あの発言とは、衆院が解散され民進党が希望の党への合流を両院総会で決めた日の夜、細野議員がBS放送の番組で「三権の長経験者は遠慮してもらいたい」と述べたことを指します。翌朝、私は「先に離党していった人の股をくぐる気はまったくない」と言明し、無所属で戦う決意を固めました。野田政権で環境相を務めた細野氏らに頭を下げてまで公認を求める気にはなれなかったからです。

  私の発言の背景には、中国の故事「韓信の股くぐり」がありました。韓信は劉邦の天下統一に貢献した名将です。若い頃、街中でチンピラに喧嘩を売られますが、言われるままに黙ってその男の股の下をくぐって笑い者になります。大志を抱く者は屈辱にもよく耐えるという意味です。

  戦いを前にした私の直感は、故事成語よりも意地と矜持を優先しました。政党や政治家の歩みは、そう簡単にリセットできるとは思えなかったからです。

  細野議員から事後説明を受け、実は主謀者が党首だった小池百合子都知事であったことを改めて知り、私の判断に誤りがなかったと確信することができました。「寛容な保守」という看板は偽りであり、極めて非寛容で排除の論理を振りかざす人物だったとは…。同時に上からの指示を明らかにする細野氏の真意についても、不可解としか言いようがありません。

  希望の党は、小池代表が退き都知事に専念することになり、玉木雄一郎議員が新たな代表に選任されました。玉木議員は私が民進党幹事長の時に、幹事長代理としてサポートしてくれた政治家です。小池氏への期待と評価が劇的に下がりつつある中、失望を希望に変えていくことは至難の業かもしれませんが、是非頑張ってほしいと思います。

  一方、枝野幸男代表率いる立憲民主党は、思っていた以上の選挙結果となり高揚し過ぎています。独自性にこだわり、言動も尖り(とがり)がちです。久し振りに国政復帰した人や新人も多いため、野党第1党にもかかわらず国会対策などで力量不足を感じます。他の野党の協力をもっと求めたほうがいいのではないでしょうか。肩の力をもう少し抜いて…。

  無所属の会は、立憲民主や希望をはじめとする野党の接着剤になっていくつもりです。

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