自分の畑つぶして家建てるだけで、どうしてこんなに面倒なのか
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新居を建てるには…
実家に帰った際、「家を建てようとした人がいたが手続きが煩雑なうえ費用も掛かるので断念した。」という話を聞きました。
断念した本人から聞いたわけではありませんから正確性には欠くと思います。
地元の人間が、地元の土地に家を建てて住むだけなのに障害があるなんて・・・
実家近くの概況
私の実家は田舎なので地区内に集合住宅の類はありません。祖父母世代が建てた一軒家の中に最近建てられた家があります。
家以外の空き地は畑になっています。
畑といっても商業的に農業をするのではなく、自分で野菜を育てて食べるだけの畑です。
これが、農地になっています。
畑をつぶせない。
私の地元で昔から住んでいる人だと、家と畑の両方を持っています。
子どもが育って家を建てようとした時に、子ども世代に「畑あるから、つぶして家を建てろ。」って言っても建てられないんですよ。
農地転用なるものが必要になります。
農地をつぶして家建てるには都道府県知事又は指定市町村の長の許可が必要になります。
農林水産省のページを見ると農地転用許可制度の目的として以下の記述があります。
我が国は、国土が狭小でしかも可住地面積が小さく、かつ、多くの人口を抱えていることから、土地利用について種々の競合が生じています。このため、国土の計画的合理的利用を促進することが重要な課題となっています。
このような中で、農地法に基づく農地転用許可制度は、食料供給の基盤である優良農地の確保という要請と住宅地や工場用地等非農業的土地利用という要請との調整を図り、かつ計画的な土地利用を確保するという観点から、農地を立地条件等により区分し、開発要請を農業上の利用に支障の少ない農地に誘導するとともに、具体的な土地利用計画を伴わない資産保有目的又は投機目的での農地取得は認めないこととしています。引用元 農林水産省 農地転用許可制度 http://www.maff.go.jp/j/nousin/noukei/totiriyo/t_tenyo/
この制度が東京だろうが田舎だろうが一律に通っています。
さらに農地転用許可制度では、農地の特徴によって区分分けされていて農地の面積や立地によって許可の方針が書かれています。
許可方針を見ると、おおむね市街地や駅の近くなら転用しやすくなっています。※ほかの条件もあります。
卑屈な解釈をすると、田舎者は古い家を建て替えるか都会に出てこい。という制度に思えます。
下水管を引くのに金がかかる
住宅地の真ん中に家を建てる場合、新居の前に下水管が通っている場合もあるので関係ないけど、
住宅地の外れに新しく家を建てる場合、家の近くまで水道管や電気が来ていません。
また聞きなので正確さの保証はありませんが、公道部分の下水管工事も受益者負担になるらしい。
UターンIターンよりも地元の人間が住めるようにしてほしい。
田舎なのでガンガン高齢化が進んでいます。
回覧板やゴミ当番の名簿を見ると50代以上ばかり。息子娘がいない世帯は80代の方がゴミ当番に出てくることすらあります。
行政はというと、UターンIターンなどに熱心です。
個人的には人を他所から引っ張る前に、地元の人間が家を建てて住もうとしているのを阻害する制度をどうにかしてほしい。
下水管も受益者負担の原則はわかるけれど、50年後の市を考えるなら税金で工事すればいいと思う。
新居を建てる人が子どもを産んで育てて、子どもも孫も住めば何十年先まで税金を取れるのに…
地元の人間が家を建てる邪魔をしていたら、どれだけUターンIターン事業をやったところで出ていく人のほうが多くなります。
家庭菜園レベルの農地まで農地転用許可制度の対象になってしまうのは、馬鹿らしいし改革してほしい。
まとめ
自分が居住する住宅のために畑を潰せないんですよ。ありえないでしょう。
もちろん大きな目見れば、日本全体で食料自給を考えれば簡単に農地を潰すのは良くない。それはわかる。
でも、家庭菜園程度の狭くて生産性の低い畑を潰せないなんて、小学校のグラウンドも惜しんで芋を埋めていた戦時中みたいじゃないか？
制度を変えるのは大変だろうけど、こういう制度を変えないと地域創生なんか無理じゃねえのと思う。
実家の近くに家を建てる。ただそれだけのことが行政によって妨げられているんだから農地転用許可制度だけは改革してほしい。
民進党も共産党も立件民主は、森友加計しか言わないから
こんな改革をしてくれないだろう。本気で地方創生をしてくれる政党があれば良いのに。