トランプ氏、タイム誌の「今年の人」辞退したと タイム誌は否定
ドナルド・トランプ米大統領が米誌タイムの「今年の人」を辞退したとツイートしたのに対して、同誌は「大統領は正しくありません」と否定するやりとりが週末にかけてあった。
トランプ氏は24日、「タイム誌は、僕が多分、去年みたいに『今年の男性(人)』に選ばれると電話をかけてきたんだが、取材と大がかりな写真撮影に応じなきゃならないと言うから、僕は多分じゃ駄目だと断ったんだ。それでもありがとう!」とツイートした(太字はツイートで大文字強調)。
しかし、タイム誌はこの後、「我々の『今年の人』の選び方について、大統領は正しくありません。タイムは12月6日の発売まで、選定についてコメントしません」と反論をツイートした。
トランプ氏は昨年、大統領当選後に2016年の「今年の人」に選ばれている。
トランプ氏はかつて、タイム誌の表紙を飾った回数では自分が最多記録の保持者だと、事実と異なる主張をしている。
タイム誌の「今年の男性」選考は1927年に始まった。「良くも悪くも(中略)今年1年の出来事に最も影響を与えた人物」が選考基準だという。
同誌の元編集長、リチャード・ステンゲル氏は、「多分」というのは、選ばれなかったという意味だろうとツイートした。
ステンゲル氏は、「言いにくいけど、『多分』というのは、あなたは『今年の人』じゃないという意味だ。(タイムは)写真撮影だけしたかったんだろう。でもどこかにあの偽のタイム表紙を保管してあるはずだよね」と書いた。
「偽の表紙」とは、今年6月の米紙ワシントン・ポスト報道への言及。ポスト紙は、トランプ氏が所有する複数のゴルフ場が、トランプ氏の写真と好意的な見出しを並べた偽のタイム表紙を額に入れ、目立つ場所に飾っていたと伝えた。
ツイッターが反応
トランプ氏のツイートを受けて複数の著名人が、固有名詞を入れ替えて大統領のツイートをまねてからかった。
たとえばテニスのアンディー・マリー選手は「BBCがついさっき、僕が多分、今年のスポーツ関係者に選ばれるって電話してきたけど、取材と大がかりな写真撮影に応じなきゃならないと言うから、僕は多分じゃ駄目だと断ったんだ。それでもありがとう!」とツイート。これは6万8000回以上リツイートされ、30回以上「いいね」が押された。
米の人気女優ジュリア・ルイス・ドレイファスさんも、マリー選手のツイートに反応し、「ニューヨークタイムズがついさっき、私が多分、今年のコメディ女優に選ばれるって電話してきたけど、取材と大がかりな写真撮影に応じなきゃならないと言うから、多分じゃ駄目だと断ったの。それでもありがとう!」と書いた。
(英語記事 Donald Trump says he shunned Time over Person of the Year)