スペック面以外のWin10 WSの特徴としては、フォールトトレランスな機能をサポートした新しいファイルシステム「ReFS」のサポート、フラッシュメモリをメモリスロットに挿す「NVDIMM-N」のサポート、ネットワーク上で高速なファイル共有を行う「SMB Direct」のサポートなどが挙げられる。
しかし、これらの3つの機能は「Windows 10 Fall Creators Update」以前から、Win10 Proでサポートされていた機能だ。実はWin10 WSのリリース時に、Win10 Proから機能が制限され、ReFSの作成が行えなくなったのだ(読み書きはできる)。
SMB Directについては、Win10 FCUのWin10 Proにおいてもサポートされているが、この機能を使うためには、RDMA(Remote Direct Memory Access)をサポートしたネットワークカードが必要になる。現状では、一部の10GbitイーサネットカードやInfiniBandカードなど、クライアントPC向けというよりも、サーバ向けで普及している印象だ。
このほか、NVDIMM-Nに関しては、Win10 Anniversary Updateからサポートをしているため、特にWin10 WSでサポートされた機能ではない。
NVDIMM-Nは、DRAMとフラッシュメモリを混載したメモリDIMMだ。もし、サーバやワークステーションに電源異常が起こり、ハードウェアの電源が落ちてしまったときでも、NVDIMM-Nがメモリスロットに搭載されている場合は、NVDIMM-NのDRAM領域から、フラッシュメモリ領域にデータをコピーする。
もちろん、その時間だけDRAMの内容を保持するために、バックアップ用電源(キャパシタ)も搭載されている。再度立ち上げれば、瞬断前の状態から作業が行えるのだ。
ただ、NVDIMM-Nは過渡期のテクノロジーで、今後フラッシュメモリの性能が上がれば、DRAMとほぼ同じアクセス速度で読み書きできる「NVDIMM-P(CPUが直接フラッシュメモリにアクセスできるNVDIMM-Nのようなもの)」が出てくるだろう。フラッシュメモリを使うことで、DRAMよりも大容量化し、消費電力も少なくなる。
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