「逃げ恥」「半沢直樹」の続編が決まらない理由

大ヒットドラマほど脚本も演者も悩ましい

「東京ドラマアウォード2017」授賞式に出席した主演女優賞の新垣結衣(左)と主題歌賞の星野源(2017年10月26日、写真=日刊スポーツ新聞社)

先日、「世界に見せたい日本のドラマ」というコンセプトで優れた作品を選ぶ「東京ドラマアウォード2017」が開催され、「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS系)がグランプリを含む5冠に輝きました。

授賞式では、新垣結衣さんと星野源さんが久々のツーショットを披露。その様子を多くのメディアが報じ、SNSでも歓喜の声が飛び交っていました。なかでも目立っていたのは、「続編が見たい」「まだやらないの?」という声。

同作の出演後、新垣結衣さんは「テレビタレントイメージ」1位(ビデオリサーチ発表)、「女性が選ぶ“なりたい顔”ランキング」1位(オリコン)に輝くなどの快進撃を続け、星野源さんも著書『いのちの車窓から』とシングル『Family Song』がランキング1位を記録したほか、「ギャラクシー賞 ラジオ部門 DJパーソナリティ賞」を受賞するなど、人気はますます加速。しかし、続編の声は一向に聞こえてきません。

「『逃げ恥』は漫画原作であり、それもすでに終了しているため続編は無理」という声がありますが、「原作者と協議して続きの物語を制作する」というプランが可能。過去には「漫画や小説が原作のドラマで、オリジナルの続編を制作した」というケースは少なくないため、決して不可能な話ではないのです。

テレビ局の「ドル箱コンテンツ」なのになぜ?

ただ、過去を振り返ると、2016年の「逃げ恥」だけでなく、2015年の「下町ロケット」(TBS系)、2013年の「半沢直樹」(TBS系)、2011年の「家政婦のミタ」(日本テレビ系)など、「社会現象を起こした大ヒット作ほど続編が制作されていない」という事実は明白。

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  • NO NAMEc8deec9dc616
    続編の原作がある「半沢直樹」はともかく、原作が完結した「逃げ恥」は続編が蛇足になりかねない。
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    2017/11/26 15:37
  • NO NAMEf30e76289f14
    同じキャストで撮影するのだと全員そろうのは何年か先だろう。
    テレビの連続ドラマではで3ヶ月連続で押さえないと作れない。
    明日から続編の連ドラを取りますなんて有りえない。
    それだけあいている俳優はいないだろう。

    事前に映画化がこみの契約とか、単発2時間なら分かるが何年か先の話ではなぁ。
    噂で長瀬の病理医師のドラマって予定があったのに、本人は別として予想外のことが思ったんだろ。
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    down1
    2017/11/26 10:28
  • NO NAMEa6982f725e49
    原作者がさらに主張したいものが残っているのなら続編もよいと思うが、視聴率を得ることを目的にして、以前の人気を当てにして続編を無理に作るのはやめたほうがよい。当初の作品のイメージを損なう場合がある。

    映画の「エイリアン」は、2まではよかったが、3以降は初期の作品を汚す内容・結果であった。「ターミネーター」も、最後の方の作品は初期の設定をボロボロに汚す内容になってしまった。安易な設定で作られた続編は、当初の作品を汚す負の印象を残すだけである。

    以前に「JIN-仁」というドラマがあった。原作者が、病気で亡くなった遊女たちをドラマの中だけでも救いたいという思いが込められ、音楽も素晴らしく、外国の優れたドラマと比較すると制作サイドの粗さも感じたが、キャストも素晴らしくよかった。しかしながら、その続編の『JIN-仁- 完結編』をどうして作ったのだろうと思ってしまった。

    up5
    down1
    2017/11/26 11:08
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