Appleは11月24日(金)、韓国でiPhone Xを発売、雪にもかかわらず熱心なファンによる大行列ができました。
韓国にはApple Storeがまだなく(年内、ソウルに完成予定との説あり)、この日、行列ができたのはソウル市内のPremium Reseller前。2店舗だけ0時にオープンしましたが、ほかの店舗は翌朝8時以降のオープンでした。
まだこの時点ではオンラインでの予約は始まっていなかったりと、一次発売国だった日本や諸外国とは、いろいろと状況が異なるようです。
iPhone Xの韓国における価格は142万ウォン(約14万5700円)~。日本(11万2800円~)より少しお高めになっています。iPhoneは、6の発売(韓国では2015年)をピークに同国でも根強い人気で、現時点でのiOS端末のシェアは2割を切っていますが(ちなみに日本は7割に届く勢い)、中国と同じく富裕層を中心に絶大な支持を得ており、世界で好調なiPhone Xを機に需要が急増するとの見込みが立っています。
そんな状況下、韓国当局がソウルのApple支部を訪れ、同社が地元キャリアと交わした契約が正当であるかなど、妨害ともとれる強引な調査を行なった可能性があると英国のメディア、Metroが報じています。
これまでも同国の公正取引委員会は、自国企業の利益が海外の大手企業に脅かされることがないよう、偽りの告発を繰り返しており、近年国際問題に発展しつつあります。
また、iPhone Xにぶつけるように韓国サムスンは「Upgrade To Galaxy」と銘打ったキャンペーンを21日から実施。その内容は、iPhoneユーザーにGalaxy S8|S8+またはGalaxy Note8を1ヵ月間、5万ウォン(約5000円ちょっと)で貸し出すというもの。端末を継続して使う(購入する)場合、5万ウォンは払い戻され、さらにJBLのスピーカーや有料サービスのクーポンがもらえるとしていますが、同キャンペーンは「お得感なく極めて不評」と現地メディアが報じています。
国家ぐるみでiPhone Xを歓迎しないムードなのは火を見るより明らかですが、サムスンの直営店に行列ができたという話もまた聞いたことがありません(むろん、販売網が整備されているためとも言えます)。
初代Galaxy登場時から、いさかいが絶えないAppleとサムスンですが、部材調達などビジネス面では重要なパートナーであることもまた有名です。手を握りながらにらみ合う両者、すっかり業界の風物詩となりましたが、肩を組める日は来るのでしょうか?