「北朝鮮の漁師」 男性8人乗せた船が日本に漂着
北朝鮮の漁師だと語る男性8人を乗せた木造船が23日夜、秋田県由利本荘市のマリーナで発見された。警察は24日、8人を保護したと発表した。
8人は警察に対し、船が故障し日本の領海内に漂流したと話している。
北朝鮮の漁船が日本の領海内に入ることはよくあり、沿岸警備隊が救助しなくてはならない場合もある。
しかし、限られた装備あるいは老朽化した船のことが多く、船の中で遺体が発見され、しばらく漂流していたとみられる事例もある。
警察によると、今回漂着した船に乗っていた男性たちは自力で歩けたという。NHKによると、通訳を交えた事情聴取が行われている。
小此木八郎国家公安委員長は24日、記者団に対して、漂着した1人が「漁のために来たが、船が故障したと話している」と語った。
日本メディアによると、男性たちはイカ漁に出ていたもよう。漂着船の写真からは、夜間に魚をおびき寄せるために使われることが多い裸電球が船に取り付けられている様子が分かる。
男性たちが日本での滞在を希望しているのか北朝鮮への帰国を望んでいるのかは、現時点で分かっていない。
北朝鮮から日本まではかなりの距離があるため、船を使った日本への亡命は稀だが、2011年には、韓国に亡命しようとする9人の北朝鮮人を乗せた船が日本に漂着したケースもある。
北朝鮮は今年8月と9月にそれぞれ1回、日本上空を通過するミサイルを発射させ、日本政府の激しい反発を招いた。今月には、北朝鮮の兵士が共同警備区域(JSA)の韓国側に入り、軍事境界線を超えて脱北している。