トットちゃん! #39[解][字] 2017.11.23
初めて知ることあるらしいじゃないですか。
やめてくださいよ。
どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
「へえー」って…。
そう。
厳しい選考と長い研修を乗り越えて昭和29年黒柳徹子は晴れてNHKの専属俳優となりました
(徹子)襟曲がってるわよ。
(杉山緑)ありがとう。
(横山道代)あっ…ああっ!来た来た!あっ…!ブギウギの女王だ!
(久松勇)おはようございます。
今日はありがとうございます。
(新人たち)おはようございます。
よろしく。
(久松)よろしくお願いします。
新人さんは歌っておられる笠置先生の後ろを通過してください。
あなたとあなたは上手から。
君はお花屋さんで。
後ろのお三方も上手でお願いします。
あなたとあなたとあなたは下手から。
はい。
(二木健太郎)はい。
あっちょっちょっと…。
余計な事しないでくださいよ。
通行人として自然にやってください自然に。
いいですか?はい!自然に。
自然に…自然に自然に。
自然に…ふう…自然に。
(アコーディオン)「今日は朝から私のお家はてんやわんやの大さわぎ」「盆と正月一緒に来たよなてんてこまいの忙しさ」「何が何だかさっぱりわからず」「どれがどれやらさっぱりわからず」「何もきかずにとんでは来たけど」「何を買うやら何処で買うやら」「それがごっちゃになりまして」「わてほんまによう言わんわ」「わてほんまによう言わんわ」
(アコーディオン)
(ブザー)
(ディレクター)「止めます。
何やってんだ買い物かご!」
(久松)すいません!ちょっとちょっと…。
自然にやってくださいって言いましたよね?はいやりました自然に。
どこが自然なの?自然に街を歩いていて歌を歌っている人がいたらびっくりすると思いますわ。
なんだろう?って立ち止まって見るのが一番自然かと思いまして。
あなたはガヤなんですからただ通り過ぎればいいんですただ。
ただ…?
(ディレクター)「久松買い物かごいらないから」「1人減っていいから」わかりました。
今日はもういいのでお帰りください。
伝票だけは切っておきますのでお疲れさまでした!では皆さんもう一度最初からお願いします。
すいませんもう一度お願い致します。
本当にすいません。
それじゃあいきます。
(アコーディオン)「今日は朝から私のお家はてんやわんやの大さわぎ」「盆と正月一緒に来たよなてんてこまいの忙しさ」「何が何だかさっぱりわからず」「どれがどれやらさっぱりわからず」「何もきかずにとんでは来たけど」「何を買うやら何処で買うやら」
(ため息)
(大岡龍男)おやおやお一人ですか?『音楽の集い』のリハでまた降ろされてしまいました。
おおそれはそれはご苦労さまです。
ご苦労さまですって別に疲れていません。
すぐ降ろされちゃったので。
まあそういう事もございましょう。
私研修時代も入れると降ろされたの6回目なんです。
失敗は成功のもとってよく申すでしょ。
でも何がいけなかったのかわからないので失敗を成功のもとに出来ないんです。
恐れずに前へお進みなさい。
ずっと前先生は皆さんの前に道が開かれているっておっしゃいましたけど先生には何か先の事が見えていらっしゃるんですか?占い師みたいに。
占い師?ハハハッ。
そう言われるとそんなもんかもしれませんよ。
あらま。
何度降ろされても1回大成功を収めれば降ろされた事などあなたの歴史から消えてしまうんです。
ですからこの次を頑張ればいいんです。
あっそうそう。
これね3時に掲示板で発表されるオーディション。
またテスト…。
そうです。
もう嫌ですわテスト。
この1年3カ月テストばっかりだったもの。
俳優になるという事は常に評価にさらされて人と比べられるという事です。
それに負けてはいけません。
あっ…それうちの父にも言われました。
ほうさすがは黒柳守綱様。
ああ…これねあなたもお受けなさい。
子供にも大人にも夢を届ける素晴らしい作品ですよ。
子供に夢を届ける…。
そうです。
飯沢先生の話によりますとねこれは中国の皇帝に献上された3匹の幼い兄弟猿が…。
猿…。
そうその猿が中国を抜け出して古里のインドへ向かう冒険の旅。
そんな話らしいですよ。
猿の役なんですか?そうです。
今までは子供の声は本当の子供が演じるのが常識でしたけれどもこの作品は複雑な心情表現が必要だという事であえて大人の女優をキャスティングしたいと飯沢先生が強く強く求められましてね。
飯沢先生というのは素晴らしい劇作家でありまた小説家でありジャーナリストでありまた演出家でもあるんです。
(大岡)飯沢匡。
お名前ぐらいは覚えていたほうがよろしいかと思いますよ。
そんな立派な先生が猿のお話を…。
(二木)俺たちテレビジョンの俳優として採用されたのにラジオの仕事が多いな…。
(里見京子)いいじゃないの。
お仕事はお仕事よ。
それにこれ女優の募集だろ?大型ラジオドラマ…。
(平石景子)どういうお話なのかしら?子供の猿のお話らしいわよ。
(一同)猿!?芸術作品には動物を描いたものはいろいろあるよ。
ヘミングウェイの『老人と海』だって夏目漱石の『吾輩は猫である』だってそうだ。
そうね。
それに飯沢匡という人は骨のある作家だ。
進駐軍が去って出版制限が解かれた時日本で初めて原爆の被害写真を『アサヒグラフ』に載せたのも彼が編集長だったからだ。
(黒柳朝)その飯沢さんなのかしら?多分そうだろう。
会った事はないけどパパは尊敬するな飯沢匡という人を。
そういう方がお書きになるラジオドラマなのね。
楽しみ。
まだ私が出ると決まったわけじゃないから。
きっと志のあるいいドラマだよ。
オーディション頑張りなさい。
まあ徹子さんが女優になる事乗り気じゃなかったのに今日はどうなさったの?やるならいい女優になったほうがいいだろう。
そうね。
じゃあ私頑張るわ。
うん頑張りなさい。
(京子)あっ…ねえねえあの人文学座の岸田今日子じゃない?
(緑)あっちは民藝の…誰だっけ?
(京子)これじゃあ私たちが出る幕ないかも…。
(片山)もうちょっと後ろだね。
(島津)後ろ…はい。
ここに衝立立てよう。
(片山)はっ…?衝立。
ああ…確かに顔が見えないほうがいいかもしれませんね。
うん。
そのほうが声に集中出来る。
島津衝立。
(島津)衝立…はい。
(島津)はいせーの…。
(女性)大丈夫だよこの前みたいにやっつけてやるよ。
(女性)コラッニン坊今日は喧嘩はしちゃいけないぞ。
(女性)僕喧嘩なんか嫌だ。
(島津)トン坊が落とし穴に落ちる。
(女性)あっああ〜!助けてー!
(島津)はいではご苦労さまでした。
(女性たち)ありがとうございました!16番杉山緑です。
よろしくお願いします。
17番平石景子です。
よろしくお願いします。
18番黒柳徹子です。
よろしくお願い致します。
(島津)じゃあ君杉山さんがヤン坊平石さんがニン坊黒柳さんトン坊で。
はい。
ねえヤン坊兄さんあれクロザルの声じゃない?
(景子)うんそうだ。
気をつけろ。
僕怖いよ…。
クロザルたちとっても乱暴なんだもん…。
僕喧嘩なんか嫌だ。
(島津)トン坊が落とし穴に落ちる。
ああ〜!助けてー!トン坊の人を残して。
トン坊の方残ってください。
(片山)あとの方はご苦労さまでした。
(島津)じゃあ2人はご苦労さまでした。
(景子・緑)ありがとうございました。
私帰るわ。
待っててもどうせ駄目だから。
そんな…まだわからないじゃない。
受かってていなかったらまずいわよ。
お先に。
私も帰ろうかな…。
競い合っているという恥ずかしさと結果を待つというスリルを共有して皆意味なくほほ笑み合ってしまいその事が徹子はちょっと悲しかったのです
お待たせしました。
ヤン坊ニン坊トン坊に決まった方を発表します。
(島津)ヤン坊里見京子さん。
(島津)ニン坊横山道代さん。
(島津)トン坊…黒柳徹子さん。
あらま…!
(島津)里見さん横山さん黒柳さんはこちらへどうぞ。
(道代・京子)はい。
(島津)ヤン坊ニン坊トン坊です。
作者の飯沢匡先生。
ディレクターの片山田村。
プロデューサーの中川です。
(道代・京子)よろしくお願い致します。
(京子)私たちを選んでくださって本当にありがとうございました。
(道代)ありがとうございます。
ごあいさつしなくていいんですか?あの…私自然にやりますので普通にやりますので歌も勉強しますししゃべり方もちゃんとしますから。
ああ…ちゃんとするってなぜ?だ…だって私いつも変って言われますから。
(飯沢)変…?変ではありませんよ。
でも何度も降ろされてしまいましたし…。
あなたはそのまんまでいてください。
どこも変ではありませんよ。
直す事もなんにもありません。
あらま…。
我々はあなたのその個性を必要としているんですから。
一緒に素晴らしい作品を作りましょう。
(道代・京子)はい!
あなたはそのままでいてください
この日の飯沢匡先生の言葉を徹子はその後何十年を経ても決して忘れる事はありませんでした
飯沢匡先生は徹子の輝かしいキャリアの最初の扉を開いた運命の人だったのです
(沢村貞子)森繁さん。
(森繁久彌)おおこれは沢村の貞子ねえさん。
渥美清でございます。
野際陽子です。
2017/11/23(木) 12:30〜12:50
ABCテレビ1
トットちゃん! #39[解][字]
辛く困難な時代を明るく前だけを向いて駆け抜けた、黒柳徹子とその家族の激動の昭和史を笑いと涙で描く!「窓ぎわのトットちゃん」の時代から国境を越えた恋まで初映像化!
詳細情報
◇番組内容
徹子(清野菜名)は6000人中28人の難関を突破しNHK専属俳優に合格したが、まだ3カ月の研修があり、最終合格者は若干名だと知る…。NHK職員・大岡(里見浩太朗)ら指導のもと厳しい選考と長い研修は続いたが、母・朝(松下奈緒)や父・守綱(山本耕史)の後押しを受け、徹子は晴れて正式に専属俳優に選ばれる。そんなある日徹子は、大型ラジオドラマ『ヤン坊・ニン坊・トン坊』のオーディションを受けることになるが…
◇出演者
清野菜名、松下奈緒、山本耕史
三宅健、里見浩太朗(友情出演)
高橋克典
◇原案
黒柳徹子
◇脚本
大石静
◇演出
星田良子
◇主題歌
福山雅治『トモエ学園』(アミューズ/ユニバーサルJ)
◇スタッフ
【チーフプロデューサー】五十嵐文郎(テレビ朝日)
【プロデューサー】服部宣之(テレビ朝日)、角田正子(クリエーターズマネジメント)、菊地裕幸(クリエーターズマネジメント)
【協力プロデューサー】田原敦子(テレビ朝日)
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/totto/
☆Twitter
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☆Instagram
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ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
福祉 – 文字(字幕)
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
映像
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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