韓国ではiPhone Xが11月24日に発売されますが、発売直前にApple韓国のオフィスに強制捜査が行われた、と英メディアMetroが報じています。タイミングとしてはiPhone X発売への妨害とも考えられる時期だけに、波紋を呼びそうです。
iPhone Xの発売を妨害?Apple韓国のオフィスに強制捜査
Appleは新型iPhoneを発売するとき、日本やアメリカなどの第一次発売国の後、数週間の間隔をあけて第二次、第三次の発売国の市場に投入しています。
日本やアメリカでは11月3日に発売されたiPhone Xは、韓国では現地時間11月24日(金)に発売されます。1週間前に開始された予約では、すぐに予約分が完売し、韓国でもiPhone Xの人気が高いことが確認されていました。
世界的に大ヒットとなっているiPhone Xの発売を週末に控えたタイミングで、韓国のAppleに公正取引委員会による強制捜査があった、とMetroが報じています。
Appleを警戒する韓国当局、「行き過ぎ」の指摘も
韓国の公正取引委員会は以前から、Appleが韓国の携帯電話キャリアに対して「不当な」契約を強制していると主張しています。
SamsungやLG製スマートフォンのシェアが高い韓国で、iPhoneが初めて33%のシェアを獲得した2015年、同委員会は外国製品が国内市場に与える影響についての特別調査チームを発足させています。
近年の韓国当局の動きについては、テクノロジー業界に詳しい複数のアナリストらが、自国企業を保護するために外国企業に難癖をつけているように見えると述べ、行き過ぎを指摘しています。
政治にも強い影響力を持つSamsung
韓国では、巨大財閥のSamsungが政治にも強い影響力を持つことが知られています。パク・クネ前大統領の失脚や、関連したSamsung経営陣の汚職事件での逮捕などは、日本でも大きく報じられたのが記憶に新しいところです。
今回の韓国当局の動きとSamsungの関係は明確ではありませんが、iPhone Xを強く意識したテレビCMを放映し、最近はiPhoneからGalaxyへの乗り換えキャンペーンを展開しているSamsungの影響があるのではないか?と想像してしまいます。
韓国では、企業と政治の癒着を防ぐ目的で施行された新法律の影響で、韓国メディアがAppleの発表イベントに招待されなくなる、といった影響も出ています。
Source:Metro
Photo:Apple韓国
(hato)