ダンボールのアイアンマン(矛盾してるけど)
昨年、大垣で開かれたミニメイカーフェアでダンボールでアイアンマンやマスクを作っている人がとなりになった。
いわいともひささんだ。 それからFacebookでつながっていたのだが、最新の作品がすごかった。バーチャファイターのアキラだったのだ。 これはやっぱり一度きちんと話を聞くべきではないか。
1971年東京生まれ。デイリーポータルZウェブマスター。主にインターネットと新宿区で活動。
編著書は「死ぬかと思った」(アスペクト)など。イカの沖漬けが世界一うまい食べものだと思ってる。
前の記事:「めくるめく地味さ!地味な仮装限定ハロウィン2017」 人気記事:「空中浮遊写真を撮る方法」 > 個人サイト webやぎの目 度を超えたハロウィンいわいともひささん。カクカクしたCGを実体にする人である。
いわいさんが知人に頼まれて作ったハロウィンのコスチュームがすごい。ハロウィンとかコスチュームという範疇を超えている。
だってこれである。バーチャファイターのアキラ。
これは仮装と呼ぶのだろうか…。よく見ると首やひざに人の身体らしきものが見えている。バーチャファイター(ビデオゲームです)は進化してどんどん滑らかになっていったのに現実の世界のほうがカクカクしていっている。そのうち入れ替わるぞ。
同じ人からハロウィン用に頼まれた以前の作品がこちら。 サンシャインマン。指のあたりに肉体らしきものが見える
名古屋のサンシャインサカエの前で(サンシャインだけに)
サンシャインマンはキン肉マンに登場するキャラクターだが、さほどメジャーではないためサンシャインサカエでの反応は今ひとつだったという。
ここまでインパクトのある仮装があれば「同じ名前だから~」のようなささやかなボケにはなかなか気づかれないのかもしれない。 その前年が機関車トーマス血まみれのナースがトーマスに何か飲ませている。何をどうしたらこんな状況が現れるのだろう
このトーマス、うつ伏せになって台車に乗っていたのだが、その姿勢が辛くてすぐに立ち上がってしまったという。
トーマスの第二形態
そして大垣ミニメイカーフェアで隣になったときに展示していたのはいわいさんの友達の顔だった。
世界で一番哀愁のあるポリゴンの写真
デイリーポータルZでもカクカクしたペーパークラフトのマスクを作っていたため(こちら)、「あ、デイリーで見た」と言う人もいたのだがいわいさんのほうがもっと細かい。
下唇から顎のあたりの立体感が素晴らしい
本人から依頼があり、写真を見ながら作ったそうだ。
「でも顔が鮮明になっていく過程でだんだんむかついてきて(笑)。ずっと俺を見ているから」。 このモデルとなった人に会ったことがないのだが、少しわかる気がするのはなんでだろう。 かっこいいものも作ってますいきなり変わったものを紹介してしまったが、いわいさん本来の作風はもっとかっこいいのだ。
冒頭にも載せたアイアンマン。RPGでアイテムがないと通れないタイプの門のようになった
これがすごいところは自立するところである。
僕が作ったら絶対に立たない。断言してもいい。 「立てるまで立つかどうか分かんなかったんですけど、最初から足一本でもちゃんと立ちましたね」 アイアンマンの足の裏がきれいに平らである
顔にかぶるマスク類もたくさん作っている。
いかにもなマスク
全体の造形がきれいなのはもちろん、実物を間近で見ると細かいところまできれいなのだ。 細かい折り目で丸みを出していたり、紙を合わせた線がそろっていたり
見えないところまできっちり作られている。このひとペーパークラフト好きだろうな、というのを感じる。いやもうそんなこと十分分かっているのだが。 目のところの継ぎ目を合わせているところとか!
こちらは紙製のダフトパンク(というアーティストがいます。知らない人は検索してください)
アコースティックな演奏をしそうなダフトパンク
これは地元のテレビ局の依頼で作ったとのこと。
ただ、最初はシンプルなダンボールのロボットという話だったのだが、締め切り1週間前になって「ダフトパンクの左みたいにしてくれ」と言われたそうだ。 ダフトパンクの左。 ダフトパンクに立ち位置があったとは。やすきよで言えば横山やすしだ。 ダフトパンクのきよし、いや左は「二日間徹夜で作りましたよ」とのこと。 耳。こういうところを細かく作っちゃうから徹夜なるんですよ!
白い紙で作ってあるのでここだけ現実感がない。
ダフトパンクの右を持っているのはライターべつやくさんである。
今回はデイリーポータルZでペーパークラフトのデカ顔プロジェクトのメンバー+地元(取材は愛知県一宮市で行われた)の手芸作家のペシュカさん(リンク)が取材に同席している。 DPZの工作チームがこのあといわいさんに細かいことを根掘り葉掘り聞きます。
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