巷で話題沸騰中の「スパルタ英会話」。短期集中で確実に成果を上げるその学習法について、徹底解説する連載4回目。今回はそのトレーニングメソッドの核心に迫る、後編です!前編はこちら。
目次
スパルタ英会話式 インプット2ステップのおさらい
1.脳科学に基づいたインプットメソッド
連載第3回では、人間は忘れる生き物であるという前提に立ち、記憶を「長期化」するためのメソッドをご説明しました。
簡単にまとめると、スピーキングのための記憶を定着させるには、「声に出す」というトレーニングを何度も繰り返すことが重要だ、という話です。
2.記憶の長期化がカギ
人間は情報に触れると、まずは「ワーキングメモリー」に記憶します。触れる時間が長くなるとそれが「短期記憶」になり、さらに継続的に触れ続けることで「長期記憶」へと移行していきます。スパルタ英会話式のインプットでは、徹底的なトレーニングでこの流れを作り上げます。
まず、自分が使いたい基本の英文を1日10回×3セットを声に出します。さらに、それを1週間続けることがポイントです。たくさんの種類の英文を大量に覚えるというよりも、1つのセンテンスを完璧に覚えることを目的にして、何度も何度も復習を重ねましょう。
正直、地味で大変かもしれませんが、学習したことを無駄にしないことはとても重要です。量でなく、1本のセンテンスに対する質を意識しましょう。このようにして、少しずつインプットの量を増やし、自分の長期記憶に蓄えて行きます。なんとなくしか覚えてなくて使えないセンテンスを増やしてしまうより、自信を持って使えるセンテンスを少しずつでも増やしていく方が、実践の場では役に立ちますよね。
4ステップその3:使えるように準備する
暗記→表現へ移行するために
さて、ここからは 覚えたセンテンスを単なる暗記から実際に表現できるレベルまで引き上げるアウトプットトレーニングをしましょう。以下の例文を見てください。
I am interested in that movie.
(私はあの映画に興味がある。)
この中で使われているのは “be interested in ~” というよく知られた熟語ですが、学校ではまずここだけを取り出し、「be interested in ~=~に興味がある」と覚えたと思います。これも1つの覚え方ですが、このままだとinの後には何が入るのか、beはどうやって変化させるかを毎回考えながら話すことになります。 スピーキング力を高めるには、熟語の部分だけを覚えるのではなく、まずは be interested in を1つの完全な形のセンテンスにして10回×3セット声に出しましょう。さらに1週間触れ続けることで、口癖として身につけます。
センテンスを分解して見直す
さて、覚えてからが勝負です。このセンテンスを「主語・動詞・修飾+目的語」といったように、文の構造を意識して改めて見てみましょう。
I(主語)am interested in(動詞)that movie(修飾+目的語).
この形が見えたら、主語・動詞・目的語のどれかを変えたセンテンスや、もう少し多くの語句で修飾したセンテンスを声に出しながら作りましょう。そうすると、「口癖センテンス」が段々と広がりを見せ始めます。
このときにもう1つポイントなのが、必ずセンテンスの意味をイメージして、身振り手振りも加えながら声に出すことです。どんなシチュエーションで使えるかをイメージしながら似たような口癖センテンスを量産します。難しく考えず、ほんの少し変えるだけでオッケーです。
You are interested in that movie.
He is interested in that movie.
I was interested in that movie.
I am interested in that book.
She is interested in delicious candy.
こんな調子で、どこかを変えると何かが一緒に変わることはないかも考えながら、続けてみましょう。
また、もしここまでのステップを余裕に感じている方は記憶→分解して広げる、というトレーニングを混ぜながら同時にやっていくのも良いでしょう。
4ステップその4:実際に使う
口癖を完成させる
さて、このようにしてセンテンスを覚えて広げた後、あとはやはり、実際にその場面や目的で使ってみることが大切です。この経験を積むことで、センテンスを使えるようになる、つまり、口癖ができあがる瞬間が訪れます。
例えば、英語で相手の名前を聞きたいとき、どういう英語で聞けばいいでしょうか?
What is your name?
これが頭にぱっと浮かぶ英文かもしれません。ただ、初対面の人にはできればもっと丁寧に聞いた方がいいでしょう。
Can I have your name, please?
このセンテンスを提示されれば、「こんな簡単なの、知ってるよ」と思った方も多くいることでしょう。
しかし、それが最初に反射で出てくるか、スムーズに使えるか、となると、知っている方のうち何パーセントぐらいになるでしょうか?そんなに多くないはずです。
「知っている」のと「話せる」のでは大きな違いがあります。 この差を埋めるトレーニングをしてこなかったことが、これまで話せなかった一番の理由なのです。
口癖にすると、間違いに気づく
とはいえ、たとえ、Can I have your name please? を10回×3セット声に出したとしても、1週間触れ続けたとしても、外国の方と突然話す機会が訪れたら、焦ってしまった、というパターンは十分にあり得ます。
とっさに出てくるのは “What is your name?” かもしれません。
そうしたら、トレーニングをしてきた意味はないのでしょうか?まったく足りていないのでしょうか?そんなことはありません。
トレーニングをしっかり積み重ねている方はおそらく、ある程度は基本のセンテンスが口癖化しています。すると間違ってしまっても、すぐにそれに気づける状態になっているはずです。このセルフフィードバックができるようになれば、英語が話せるようになるまであと一息です。
機会を逃さず、とにかく使うこと
英会話学校だけでなく、英語が話せる友人でも、仕事場でも、道行く旅行者でもどこでも構いません。覚えたものはとにかく使う。そうすることで「口癖が完成する瞬間」が訪れます。
間違えてしまっても、気にすることはないんです。
“What is your name? Oh sorry, Can I have your name please?”といったように、さらっと言い直してしまえばいいんです。これは日本語で言えば、「名前なんていうの?あ、失礼しました。お名前を伺ってもよろしいですか?」と言っているようなものなので、言われた方も悪い気はしないでしょう。英語がネイティブスピーカーではないことはわかりそうなものですし、むしろ頑張ろうとしている印象が残るのではないでしょうか。
使う5つのセンテンスを事前に決めておく
ちなみに、英語を使える場面がそう多くはない方もいるでしょう。その機を逃さないよう、できるだけ、自分が使いたい英語はあらかじめ用意しておくと、日々の生活が瞬時に英語レッスンの場に変身します。まずは5センテンスぐらいから。自信を持って使えるまで、練習しましょう。
まとめ
せっかくなので、この手順のおさらいも兼ね、ステップ1から4まで、何か1つだけでもセンテンスを決めてトライしてみてください。実際にやると、「これか!」と気づく瞬間があるはずです。 さて次回からはまた話題を変え、「スピーキングの3要素の学習法」についてお話いたします。お楽しみに!
文:小茂鳥雅史(スパルタ英会話) http://spartan-english.jp/
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編集:江頭茉里