白央篤司の独酌ときどき自炊日記Ⅱ

郷土の食、健康と食をテーマに書いています。連絡先→hakuoatushi416@gmail.com 著書に『にっぽんのおにぎり』『にっぽんのおやつ』(理論社)、『ジャパめし。』(集英社)。2016年10月に『にっぽんのおかず』が発売になりました。3部作完結!

西川口『騰記熟食坊』、再訪。

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ずっと気になっていた、こちらのお店。

西川口駅の西口から(ややこしい)徒歩7分ぐらい、その名も『騰記熟食坊』。なーーーんかうまそうな雰囲気が漂ってるんですよねえ。先日、料理研究家のS先生チームと入ってみれば、やっぱり当たり。早速再訪しました。

 

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店内はこんな感じ。

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メニューはドリンクをのぞいて、すべて中国語。

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中国・東北地方の鍋料理がメインのお店。私はこの料理、先日が初体験でした。

S先生に食べ方やらいろいろ教えていただいたんです。ちなみにお店のかたで、日本語を話す人は(多分)ひとり。その人がいないと電話予約もままなりません。

でも「ままならない」というのはこっちの都合で、中国のかたを相手にしてるお店なのだから、それでいいのですよね。こっちに都合よく考えちゃいかんのだ。

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テーブルの真ん中に、それはそれは大きな鍋がしつらえてあります。 

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今回は、鶏とキノコとジャガイモの鍋を頼んでみました。もちろんメニューは読めず、日本語のわかる店員さん(といってもペラペラではない)に教えてもらってのオーダー。

まず油、醤油ベースの合わせ調味料、ショウガとネギなどの薬味の三点セットが運ばれてきます。この時点で鍋を熱しておいて、

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すべてを鍋へ。香りが出てきたところで、

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下ごしらえ…というか味つけ済みの骨付き鶏肉類が運ばれてきます。もんのすごい量。6人前ぐらいはあるんじゃないでしょうか。

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こちらがキノコ、水煮にされてるっぽいですね。店員さんも「日本語でなんていうか分からない」と。見た目はなんですが、煮込んでみれば実にうまかった。キノコ博士の茸本朗さんを連れてきたいなあ。

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それぞれすべて、鍋中へ。ヤカンに入って運ばれてくるダシも足して、しばし煮込みます。

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その瞬間を撮り忘れたので、こないだS先生と行ったときの画像を。 

 

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煮込まれる間アテにした、生野菜とピーナッツの味噌和え。ピリ辛でチンタオが進む!

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もうね、蒸気がすごいんだ。

伝わるかなあ……たまらない異国感なんですよ。こうしてる間にどんどん店内は中国のお客さんで満ちてきて、聞こえるのは中国語ばかり。隣のテーブルの女性に「この店に日本人がいるの初めて見た(笑)」なんて話しかけられて。ちなみに彼らは鯉(こい)の鍋をオーダー、「ちょっと味見してみて」なんておすそ分けまでしてくれました。気さくだなあ。

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途中で春雨も投入され、

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トウモロコシのパンも登場。

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こんなふうに鍋肌にくっつけて、再度フタをして蒸しあげていきます。

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完成図。

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迫力!

ちなみに、二人で行きました(笑)。

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このトウモロコシのパンがね、おいしいんだ。

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汁と具をからませ食べていきます。スパイスのきいた醤油系の味わいで、実においしい。

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食べきれるはずもなく、テイクアウト。タッパーに詰めてくれますよ。ツレが喜んで弁当に持っていきました。全部を一度にじゃないですよ(笑)。

 

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ちなみに前回頼んだ鍋は、白菜漬と豚肉の鍋でこんな感じ。色合いが全然違いますね。酸っぱく漬かった白菜がきいてて、さっぱりしてます。これもこれで実にうまい。

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豚の血の固めたものだったかな、ブーダンノワールも入ります。臭みはなくて食べやすい。白い塊は干し豆腐です。

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豚足や豚耳、牛モツの醤油煮などの盛り合わせ。豚足、うまかったなあ。先生方にも好評でした。

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鴨の舌もあります。

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中国人向けの中国料理店が多い西川口の中でも、賑わいぶりはトップクラス。「週末は予約したほうがいい」と店員さん、その言葉どおり日曜の午後早くにもう満席でした。食べて飲んで、ツレと二人で7千円ぐらい。

今度はまた違う鍋を食べに来よう。

 

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