ずっと気になっていた、こちらのお店。
西川口駅の西口から(ややこしい)徒歩7分ぐらい、その名も『騰記熟食坊』。なーーーんかうまそうな雰囲気が漂ってるんですよねえ。先日、料理研究家のS先生チームと入ってみれば、やっぱり当たり。早速再訪しました。
店内はこんな感じ。
メニューはドリンクをのぞいて、すべて中国語。
中国・東北地方の鍋料理がメインのお店。私はこの料理、先日が初体験でした。
S先生に食べ方やらいろいろ教えていただいたんです。ちなみにお店のかたで、日本語を話す人は(多分)ひとり。その人がいないと電話予約もままなりません。
でも「ままならない」というのはこっちの都合で、中国のかたを相手にしてるお店なのだから、それでいいのですよね。こっちに都合よく考えちゃいかんのだ。
テーブルの真ん中に、それはそれは大きな鍋がしつらえてあります。
今回は、鶏とキノコとジャガイモの鍋を頼んでみました。もちろんメニューは読めず、日本語のわかる店員さん(といってもペラペラではない)に教えてもらってのオーダー。
まず油、醤油ベースの合わせ調味料、ショウガとネギなどの薬味の三点セットが運ばれてきます。この時点で鍋を熱しておいて、
すべてを鍋へ。香りが出てきたところで、
下ごしらえ…というか味つけ済みの骨付き鶏肉類が運ばれてきます。もんのすごい量。6人前ぐらいはあるんじゃないでしょうか。
こちらがキノコ、水煮にされてるっぽいですね。店員さんも「日本語でなんていうか分からない」と。見た目はなんですが、煮込んでみれば実にうまかった。キノコ博士の茸本朗さんを連れてきたいなあ。
それぞれすべて、鍋中へ。ヤカンに入って運ばれてくるダシも足して、しばし煮込みます。
その瞬間を撮り忘れたので、こないだS先生と行ったときの画像を。
煮込まれる間アテにした、生野菜とピーナッツの味噌和え。ピリ辛でチンタオが進む!
もうね、蒸気がすごいんだ。
伝わるかなあ……たまらない異国感なんですよ。こうしてる間にどんどん店内は中国のお客さんで満ちてきて、聞こえるのは中国語ばかり。隣のテーブルの女性に「この店に日本人がいるの初めて見た(笑)」なんて話しかけられて。ちなみに彼らは鯉(こい)の鍋をオーダー、「ちょっと味見してみて」なんておすそ分けまでしてくれました。気さくだなあ。
途中で春雨も投入され、
トウモロコシのパンも登場。
こんなふうに鍋肌にくっつけて、再度フタをして蒸しあげていきます。
完成図。
迫力!
ちなみに、二人で行きました(笑)。
このトウモロコシのパンがね、おいしいんだ。
汁と具をからませ食べていきます。スパイスのきいた醤油系の味わいで、実においしい。
食べきれるはずもなく、テイクアウト。タッパーに詰めてくれますよ。ツレが喜んで弁当に持っていきました。全部を一度にじゃないですよ(笑)。
ちなみに前回頼んだ鍋は、白菜漬と豚肉の鍋でこんな感じ。色合いが全然違いますね。酸っぱく漬かった白菜がきいてて、さっぱりしてます。これもこれで実にうまい。
豚の血の固めたものだったかな、ブーダンノワールも入ります。臭みはなくて食べやすい。白い塊は干し豆腐です。
豚足や豚耳、牛モツの醤油煮などの盛り合わせ。豚足、うまかったなあ。先生方にも好評でした。
鴨の舌もあります。
中国人向けの中国料理店が多い西川口の中でも、賑わいぶりはトップクラス。「週末は予約したほうがいい」と店員さん、その言葉どおり日曜の午後早くにもう満席でした。食べて飲んで、ツレと二人で7千円ぐらい。
今度はまた違う鍋を食べに来よう。