Amazon Echoが来れば生活が変わる!
そんな期待をして、今か今かと招待を待ちわびていたのですけど、僕が受け取った現実は少々イビツなものでした。「キミさえいればなんでもできる!」わけじゃないのねこの子…。いや、期待かけすぎた僕も悪いんだけどさ。
でも、良いところや面白い所、引き続き期待したいところも多々あるので、それらをまとめて。Amazon Echoから受け取ったリアルを紹介していきますね。
Amazon Echoが音楽との出会いや再開をくれた
まずAmazon Echo最高だぜ!というところから。これはもう音楽への出会いが広がったところ。
Amazon Echoの音質は本格的なオーディオスピーカーのそれと比べちゃいけませんけど、限られた空間でなんとなくBGMを流しておくといった用途であれば楽しめるクオリティでした。
ともなると、やっぱりAmazon Prime Music、Prime Music Unlimitedが欲しくなりますねー。最近は、80年代や70年代の懐メロなど、今や音源を手に入れるのが難しい楽曲、かつてシングルCD(懐かしい!)で集めていた楽曲を流していて、個人的にはAmazon EchoとPrime Music Unlimited連携を楽しめています。中島みゆきが入ってくれたらさらに最高です。
そしてAmazon EchoにはPrime Music Unlimitedで使える1,960円分のクーポンが付帯してきました(Dotだと980円、Plusだと2,940円)。ひとまず無料期間合わせて3カ月ほどPrime Music Unlimitedを利用できますけど、現状楽しめているので継続してみてもいいかなぁって。これってまさにAmazonの術中にハメられている構図でしょうか? いや、あえてハマってあげてるんだし!
スキルはまだまだ成長段階。でも拡張性がギーク心を刺激する
スキルもわりかし好きな機能ですね。「〜〜ができる」が決まっているんじゃなくて、ユーザーニーズに合わせて機能を拡張できるってところが僕のギーク心を刺激しまくります。とはいえ、現状で一番使われているのは「ピカチュウトーク」だったり。
我が家のポケモンマスター(5歳)も自分でピカチュウを呼び出して楽しんでいます。たまに「帰って!」「ピカー?」「帰ってえええ!」「ピカピカーー!」と遊んでいるんだか喧嘩しているんだかよくわからない状態になってますけど、見えないナニカをイメージして遊ぶというのは、大人がやっても意外と楽しいピカ。
渋いところだと、「山に降る雨」スキルをBGM代わりに流すこともあります。面白いところだと「三菱東京UFJ銀行」のスキルもあって、現在の口座残高と入出金明細をAlexaから確認できるという攻めた内容に若干戦慄を覚えました。こんな重要な情報がペラペラとスピーカーから流れてしまって良いものなのでしょうか? それとも僕が思っているほど口座残高ってカジュアルな情報なの? とりあえず皆さんはAmazon Echoがある友人宅に行ったら、ぜひ「アレクサ、MUFG Bankを開いて」と尋ねて口座残高を喋っていただきましょう! 僕は怖いのでスキル入れてません。
こうしたちょっとこれはやべえぜ…!というスキルや、本当に使うのかこれ? といったスキルもありますけど、可能性はきっと無限大です。
我が家をAlexaの管理下に置きたくて思わず家電リモコンをポチる
スキルもそうですけど、あれができるかな?これができるかな?と模索するのも新しいガジェットの楽しみです。どうやら学習リモコンのスマート家電コントローラがAlexaに対応していて、Amazon Echoから電気やテレビといった赤外線リモコン機器を操作できるようなので、思わず衝動買い。
もしかしたら、ソファにふんぞり返りながら「アレクサ、テレビを付けて」「アレクサ、照明を消して」「アレクサ、ストーブ延長!」なんてできるようになるのかも? 発売日が12月1日なのでまだ届いていないのですが、我が家のプチスマートホーム化が実現できそうで本当に楽しみですよ!
思ってたよりコンパクトでリビングにも馴染む
僕が選んだAmazon Echoは「サンドストーン(ファブリック)」。デザインは好き嫌い別れるかもしれませんけど、カジュアルでコンパクト。テレビボード上にすんなりと馴染みました。やっぱりカラーが選べるっていいですね〜。これが初代モデルみたいに「黒しかありません!」とか言われたら、僕はちょっと買い悩むところです。黒もカッコイイとは思うんだけど、ちょっと重厚感ありすぎて置き場に悩むんですよね。
集音力は…それなりでしょうか。リビングスペースに居る分にはちゃんとこちらの声を聞いてくれています。ただ、キッチンスペースからだと少し声のボリュームも上げないと聞き取れないみたい。基本1つの部屋(スペース)に1つという考え方なのでしょう。キッチン用にEcho Dotを買うか? と早くもEcho沼を予感させています。いや、その前にEcho Dotの方は招待メールがまだ来ないんですけどね…。
未完成な部分もチラホラと…。Amazon Echoのガッカリだったところ
良いところだけじゃなくて、イマイチなポイントも当然あります。しかも現状かなり…。
1.読み方の間違いやアレクサ訛り
まず、日本語の読み方・地名の読み方が間違っているところが多々あります。まさに我が家の町名の読み方が間違っているので、天気予報を聞く度にイラっとさせられます。楽曲名でも「Japan Animesong」を「ジャパンアナメソング」と読んだりと、微笑ましいアレクサ訛りが散見されます。あと、「Google Home」を「グーグル ホメ」と呼ぶのはわざとなの? ぜひやめてさしあげてください。このあたりは先行して音声認識を開発していたGoogleとの力の差を感じさせられて、期待していただけにガッカリしました。
2.Amazon Musicのマイプレイリスト指定ができない?
AlexaアプリからAmazon musicがまとめているプレイリストや自分で作ったマイプレイリストを再生できます。これは便利なのですけど、マイプレイリストに複数のプレイリストが登録されている場合は、それらのプレイリストを直接声で指定する方法がわかりません。
「Amazon Musicでマイプレイリストを再生」はOKで、マイプレイリストに含まれているどれかのプレイリストがかかります。でも、「Amazon Musicでマイプレイリストの◯◯◯を再生」ってプレイリストを指定したいんです。このやりかた、知っている人はどうか僕に教えてください!
3.曲名認識力は今二歩くらいで、狙った曲がかけられないことも
Alexaの日本語認識システムは開発にかなり苦労したようですが、もうすこし融通が利くチューニングを期待したくなっちゃいました。現状では、ふわっとしたジャンルを認識してくれないこともあります。たとえば、「プリキュアの曲をかけて」だと【プリキュアというアルバムを見つけられませんでした】と、NG。
「プリキュアシリーズをかけて」だと『JAPAN ANIMESONG COLLECTION SPECIAL 「プリキュアシリーズ」 Vol. 1』をかけてくれます。アルバム名に「プリキュアシリーズ」という名称が含まれているからですね。大まかな「JPOPをかけて」「ジャズをかけて」「(アーティスト名)の曲をかけて」などはイケるのですが、もう少しコンテンツに沿ったチューニングが行われることを期待しています。
あと、どうしても曲名指定ができない曲もあります。「あの特撮ヒーローのうた(アルバム名です)をかけて」だと、【特撮ヒーローという楽曲を見つけられませんでした】と、NG。
「あの」を連体詞だと理解、「うた」をアルバム名ではなく、音楽を示す言葉として判断しているみたいですね。何度試してもこのアルバムは再生できませんでした。同様に「仮面ライダーBLACK RXをかけて」とお願いしても【仮面ライダーブラレックスという楽曲は見つかりません】とAlexa訛りで返されてしまって、僕はAmazon Musicで人生の応援歌を楽しむことができません! 仮面ライダーブラレックスを再生する方法、切実に求めてます。こう言えば再生できたよ!とかのアドバイスお待ちしております。早急に。
4.Amazon Fire TVの操作まだ?
Amazon Fire TV StickでPrimeビデオを見まくっている僕は、アレクサにお願いしてPrimeビデオからコンテンツを再生するという行動を夢見ていました。これって、海外ではもうできているみたいで、それがついに!ってね。でも実際は、どこを見てもFire TV Stickのコントロール項目がありません。
Fire TVリモコンの代わりにAmazon Echoで音声検索はできるみたいなんですけど、僕がやりたいのはそのレイヤーのさらに上で、声でテレビを起動してのPrimeビデオコンテンツ再生までの流れ。ある意味、これがやりたいからこそGoogle Home+ChromeCastではなく、Amazon Echoを選んだので、国内ではまだ未実装?だとしたら本当にガッカリです。それとも、僕のやり方が間違っているのでしょうか? こちらもできたよ!という方がいらっしゃれば、どうかやり方を教えてください…。
Amazon Echoって今すぐ買うべきものなの?
評価をまとめると、1つ良いところを見つけると、2つくらいイマイチなポイントも出てくるという、一歩進んで二歩下がる水前寺清子状態なのが、現状のAmazon Echo。海外では複数人の声を聞き分けられる聖徳太子システムが実装されたみたいですけど、日本版ではまだ未実装なのかな? アレクサに話しかけている時に家族の声が交じると正しく認識されないことがありました。人とAIとの壁はかくも高くそびえており、まだ未完成な未来の可能性が提示されたに過ぎません。スマートスピーカーに過度な期待をかけていた人にとってはガッカリ仕様と感じることでしょう。
でもね、きっとここが最低の状態。
今後スキルで機能が増えて、さらに言葉も上手くなり、賢くなっていくのであろうと考えれば、伸びしろはある気はするんですよね。本当に役に立つレベルになるのはきっと1年後、2年後だと思うので、実用を求めるならそこまで待つのも賢い買い方でしょう。
でも、「こうじゃないんだよなぁ〜」「こんなことできるかな?」「できた!」なんて一喜一憂しながら遊びたいなら、絶対に今すぐ招待メールをリクエストしましょう。Amazon Echoという「モノ」をキッカケとして「サービス」に触れたり、「カルチャー」や「ライフスタイル」が変わっていく、変えてみようという閃きが生まれる日々は本当にワクワクするもんです。