8月、KDDIが創業わずか3年のベンチャー企業・ソラコムを買収するというニュースがビジネス界をにぎわせた。買収金額はソラコムの資本金の5倍を超える約200億円と報じられた。
KDDIはM&A(合併・買収)を積極化しており、3月には宿泊予約事業者「Loco Partners」、7月には広告ベンチャー「Momentum」を買収。ソラコムはこうした中でも大型買収だ。ソラコムの何がKDDIを引きつけたのか。
ソラコムが手掛けるのは、急速に発展しているIoT(モノのインターネット)専用の通信サービスだ。MVNO(仮想移動体事業者)として、センサーなどのIoT機器に挿入できる格安SIMカードを企業に提供している。
ソラコムがMVNOとして回線を借りている先は、実はNTTドコモ。いわばKDDIのライバルの“客”になるが、むしろKDDIのソラコムに対する期待値の高さを際立たせる。
ソラコムの顧客は、三井物産やダイドードリンコなどの大企業から、人の排せつを予知するウェアラブル端末「DFree」を開発したトリプル・ダブリュー・ジャパンといったベンチャーまでさまざま。国内外のインフラ、製造、小売り――など幅広い分野の企業にサービス提供し、11月現在の顧客数は約8000ユーザーに上る。
大企業の傘下に入ったことで、スタートアップならではのスピード感が失われることを懸念する声もあったが、10月には車載機器など小型のIoT機器に対応したSIMカード「eSIM」など7種類のサービスを一挙に発表。事業のペースは加速している。
ソラコムはなぜ、顧客から高い支持を得ているのか。KDDI傘下入り後、同社を取り巻く状況はどう変わったのか。ソラコムの玉川憲社長に話を聞いた。
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