おはようございます。
SBI証券から、つみたてNISA向きの新規ファンドが2つ設定されます。
・EXE-iつみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド
・EXE-iつみたて新興国株式ファンド
の2点です。
商品名に「つみたて」とある通り、2018年から始まるつみたてNISAを強く意識した商品と考えられます。
EXE-iつみたてグローバル株式ファンドはつみたてNISAの主力候補になりそうです
つみたてNISAのポイントは、
・投資枠が年間40万円、月に約33,000円と限られている
・購入可能商品の大半は低信託報酬のインデックスファンド
ということです。
上記の制約から、現行NISAのような商品選択の余地がありませんので、オリジナリティのある投資は事実上不可能です。
非課税枠のメリットを最大限に活かすためには、「株式100%」の投資でOKですから、実際には日本:先進国:新興国にどのような配分で資金を割り振るかを決めるだけのゲームに近いです。
そして、その最適解の一つが、世界全体の株式市場に広く分散投資することであることは言うまでもありません。
そういった意味では、今回発表されたEXE-iシリーズの新商品は非常に魅力的だと思います。
EXE-iつみたてグローバル(中小型含む)株式ファンドの評価
この2つのうち、注目はやはり「EXE-iつみたてグローバル株式ファンド」でしょう。
投資の主力はあくまで米国を始めとする先進国株式市場に置くべきです。
よって、この2つであれば「EXE-iつみたてグローバル株式ファンドがコア、EXE-iつみたて新興国株式ファンドをサテライト的に積み立てる」のが正解でしょう。
新興国市場に重点を置いていなければ、EXE-iつみたてグローバル株式ファンドだけの積立でもOKそうですね。
さて、EXE-iつみたてグローバル株式ファンドの一番の魅力は、なんと言っても信託報酬の低さです。
全世界株式市場に広く分散するファンドの中では、最安の0.139%です。
競合は「楽天・全世界株式インデックスファンド(楽天VT)」でしょうが、楽天VTの信託報酬が0.222%程度ですので、それを凌駕する低水準です。
両者とも全世界株式市場への分散投資が可能ですが、楽天VTはVTそのものであるのに対して、EXE-iの方は、複数の米国ETFに投資をするファンド・オブ・ファンド形式の投資信託ですので、全く同じではありません。
信託報酬だけ見ても、SBI証券が楽天証券に対抗して本気を出してきたことが分かりますね。
EXE-iつみたて新興国株式ファンドの評価
次いで、EXE-iつみたて新興国株式ファンドです。
ベンチマークは、FTSE エマージング・インデックスになります。
信託報酬0.180%は、新興国株式市場を対象としたインデックスファンドの中では格安と言ってよいでしょう。
楽天・新興国株式インデックスファンド(楽天VWO)の信託報酬が0.250%ですから、それと比較しても十分に競争力のある数字です。
ただし、VWOのベンチマークはFTSEエマージング・マーケッツ・オールキャップですので、厳密に同じ基準では比較できません。
新興国株式市場へ投資するインデックスファンドの信託報酬が0.2%前後まで下がるとは、一昔前では考えられなかったような低水準ですね。
先進国株式市場に投資するインデックスファンド(MSCI コクサイインデックス)の信託報酬が0.2%前後まで下がったのがつい先日のことのようですが、あっという間に新興国株式も追いついてきた感じです。
手数料に敏感な個人投資家としては嬉しい限りです。
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楽天・バンガード・ファンドに対抗した商品と考えられます
2018年1月から始まるつみたてNISAに向けて、SBI証券が楽天証券に本気で対抗してきたと考えてよいでしょう。
しかし、すでにかなりの方がつみたてNISAの口座開設を済ませてしまっていると思いますので、できればもう少し早く発売されれば理想的でした。
正直、少し出遅れた感じは否めませんね。
一方で、どこの証券会社につみたてNISAの口座を開設するか悩んでいた人にとっては、SBI証券も有力候補の一つになったと言えるでしょう。
ベンチマークが異なりますので、単純比較はできませんが、信託報酬の低さは大変魅力的です。
ここまで信託報酬が下げられると、ニッセイやeMAXIS slimなど既存のファンドもその対応が大変でしょうね。
実際、これらの低信託報酬インデックスファンドは、販売側としてはほとんど旨味がない商品になりつつある気がします(笑)
まとめ
・EXE-iつみたてグローバル(中小型含む)株式ファンド:信託報酬 0.139%
・EXE-i新興国株式ファンド:信託報酬 0.180%
は楽天・バンガード・ファンドの商品と並んで、つみたてNISAの最有力商品と考えてよさそうです。
今後安定した運用ができれば、かなり資金が集まるのではないかと予測します。
こんな記事も書いています。
EXE-iつみたてシリーズは魅力的ですが、個人的にはシンプルにVTやVTIを積み立てる方が好みなので、つみたてNISAは楽天のままでいこうと考えています。
iDeCoのラインナップも今後充実していくとよいですね。EXE-iつみたてシリーズや楽天バンガードの商品が購入できるようになると非常にありがたいです。
楽天VTが発表されてわずか2ヶ月で、SBI証券が有力な対抗商品を発売してきました。今後も投資家目線で魅力的な商品の発売に期待したいものです。