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ムガベ氏37年間の「独裁」に幕 喜びに酔いしれるジンバブエ国民
2017年11月22日 6:25 発信地:ハラレ/ジンバブエ
【11月22日 AFP】ジンバブエで37年間にわたり実権を握ってきたロバート・ムガベ(Robert Mugabe)大統領が辞任したとの発表を受け、首都ハラレの街頭では人々が車のクラクションを鳴らし、歓声を上げて喜びに酔いしれた。
「ようやく変化が訪れて、私たちは本当にうれしい」。理容師のトゴ・ヌダランビさん(32)はAFPに対しこう語った。「毎朝起きては、この日がくるのを待っていた。この国はつらい時代を経験してきた」
ティナシェ・チャカネツァさん(18)は「ムガベがいなくなってとてもうれしい。独裁下での37年間はジョークではない」と語った。「私たちには、支配者ではなく国民によって選ばれた指導者が必要だ。景気が回復して、仕事に就くことを楽しみにしている」
議会でムガベ氏の辞任が発表されると、街頭はすぐに多くの人であふれた。同氏からの辞任表明の書簡が読み上げられた会議施設「レインボー・タワーズ(Rainbow Towers)」では、歓声を上げる群衆がムガベ大統領の写真を壁からはがして引き裂き、足で踏みつけた。
大統領辞任の一報が広まる中、男性らは踊り、女性らは歌い、涙を流す人も多数見られた。人々はジンバブエ国旗を掲げ、国軍による実権掌握を率いたコンスタンチノ・チウェンガ(Constantino Chiwenga)司令官を称える声を上げた。
露天商のヨカイ・マグワリさん(33)は制服を着たメードの一団と踊りながら、「ムガベ政権下で私たちは価値のない存在におとしめられていた」と語った。
銀行員のテンダイ・チャイテジさん(29)は、ムガベ政権下での厳しい国内情勢を回想し、次のように語った。
「多くの友人が仕事を求めて国を離れ、残った私たちがどうやって生き延びているのかと不思議がっていた」
「ここにきて突然、人々は楽観的になっている。きょうから物事が通常に戻っていくといいと思う」 (c)AFP/Susan NJANJI