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仏アレバ製の燃料被覆管に不良品 スイス原発で発覚
2017年11月21日 11:37 発信地:ジュネーブ/スイス
【11月21日 AFP】仏原子力大手アレバ(Areva)がスイス北部の原子力発電所に納入した燃料被覆管に不具合が見つかり、交換されることが分かった。スイス連邦核安全監督局(IFSN)と同社が20日、明らかにした。
IFSNは声明で、スイスにあるライプシュタット(Leibstadt)原子力発電所から数日前、燃料製造部品の一部が仕様を満たしていないとの報告が同局に寄せられたと述べている。
IFSNによると、問題が表面化したのは、同発電所が定期保守点検で運転を停止していたときだった。同発電所はこのまま年末まで稼働を停止し、燃料被覆管は「安全上の理由で」交換されるという。
発電所から発表された声明によると、不良品と判断された燃料被覆管は6本。発電所で使用中の同管全体の1%足らずで、これまでに記録されている「被害は出ていない」という。
一方、アレバ側は、燃料被覆管に不備があったのは仏西部パンブフ(Paimboeuf)にある同社の製造施設のものだったことを明らかにしている。同社は、原子力発電所で燃料棒を収めるために使われるジルコニウム製燃料被覆管の「制御系の散発的な不具合」に関連した問題だと説明。納入先には、当該の燃料被覆管を使用しないよう通知したと述べるとともに、「問題の燃料被覆管を含むシステムでは、これまでのところ、わずかな不具合も一切起きていない」と主張している。
スイスでは長年、原子力エネルギーの安全性をめぐって政治的に激しい議論が起きており、今年5月の国民投票では、段階的に脱原発を図り、再生可能エネルギー源に切り替えていくことで国のエネルギーシステムを見直す案が賛成多数で可決された。(c)AFP