9月の総選挙から約2か月以上も新たな政権を樹立できずにいたドイツで連立協議が決裂しました。これにより、議会の解散総選挙か少数与党による政権樹立かのいずれかへと進むことになります。
世界でも有数の大国にも拘らずドイツの政治情勢については日本ではあまり報道されないのでいまいちイメージが掴み辛いので簡単にまとめてみました。
一言でいうと、 これが
出典:ドイツ連邦議会選 メルケル氏が楽勝しなかった場合どうなる - BBCニュース
こうなった
出典:ドイツの連立協議が決裂 FDP離脱 - BBCニュース
ということになります。
各党について簡単に説明してみます。
CDU/CSU:ドイツキリスト教民主同盟/バイエルン・キリスト教社会同盟
メルケル氏が率いる与党。第一党は死守したものの議席を大きく減らす。
SPD:ドイツ社会民主党
これまでCDU/CSUと共に連立政権を形成してきたが選挙で大敗。選挙後に政権離脱を表明。
The Left:左翼党
ドイツの社会主義政党。選挙前は野党第一党だった。総選挙で議席を僅かに増やすも第5党に後退した。
The Greens:緑の党
脱原発・風力発電の推進・二酸化炭素の削減などの環境政策を掲げる日本でもなにかと有名な政党。左翼党と同じく議席僅かに増やすも第6党に後退した。
FDP:自由民主党
新自由主義的な政党。前回選挙での0議席から大躍進。今回の連立協議の肝となる。
AfD:ドイツのための選択肢
移民排斥などを掲げるいわゆる極右政党。今回大躍進で初めての議席獲得で第3党になる。
社会主義政党である左翼党は所謂「確かな野党」枠でしょうか(笑)基本的に連立政権の枠組みには入っていません。また、AfDについては全ての政党が連立を拒否しています。その上でSPDが連立から離脱した為、過半数を占める政権を作るにはCDU/CSUと緑の党、FDPの3党が連立を組む必要があります。
FDPのリンドナー党首は、「妥協の目標を疑問視する声が上がり、今日は前進どころかむしろ後退した」と述べ、「偽りながら政権を担うくらいなら、政権を担わない方がよい。さようなら!」と付け加えた。
連立協議を行う各党の間には税制や難民支援、環境政策をめぐる深い対立があるもよう。
最も激しい対立点はシリア難民に家族の呼び寄せを許可するかどうかだと、BBCのジェニー・ヒル記者は指摘する。ヒル記者によると、AfDの躍進が念頭にある保守派CDU・CSUは、いわゆる家族再会について慎重な姿勢を取っており、呼び寄せが可能になるまでの時間を延長したい考えだという。
出典:ドイツの連立協議が決裂 FDP離脱 - BBCニュース
こうした状況を背景にメルケル氏の連立協議が混乱に陥っている。同氏が連立パートナーとして期待する緑の党は、汚染度が非常に高い20カ所の石炭火力発電所を皮切りに石炭火力を禁止することで、エネルギー革命のひずみを増幅したいと考えている。メルケル氏率いる中道右派のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)と自由市場主義の自由民主党(FDP)は、せいぜい10カ所の発電所の閉鎖にとどめたいと望んでいる。22年以降に原発がなくなると、エネルギー面から経済が一段と圧迫されることを認識しているためだ。
FDPと緑の党との間での政策の不一致が原因となり連立はまとまらなかった様です。
大変なことになっていますね(笑)「安倍政権を倒せ」の一点で纏まった野党共闘で大盛り上がりだった日本の政治とどちらが望ましいのかは考えない方が幸せなのでしょうか。
この後、議会を解散しての再選挙になる公算が大きいですが、AfDの躍進を望むのか、危機感から揺り戻しが起きるのかドイツ国民はどういう判断をするのか注目ですね。