ほとんどの人は、学校で「日本は朝鮮半島を植民地化した」と習ったと思いますが、『マンガ嫌韓流』などのせいなのか、ここ最近「日本は朝鮮を併合して日本の一部にしたのであり、植民地化したのではない」という主張が声高に叫ばれるようになりました。そして、朝鮮を「植民地」と呼ぶと「左翼」だの「反日」だのの扱いを受けるということが起きています。
しかし、断言させてもらいますが、1910年から1945年までの朝鮮半島は日本の植民地でした。これはただの客観的事実であり、右翼も左翼も親日も反日も保守も革新も関係ありません。それを植民地でないと言うのは、歴史を知らない無知な人間のご都合主義解釈に過ぎません。今回は、それをご説明しましょう。
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以前、「ネトウヨは辞書を引かない」という記事を書きましたが、今回も辞書で「植民地」の定義を引けば、朝鮮半島が日本の植民地であったことに疑いを挟む余地はないのです。その統治が善政妥当が悪政だろうが、植民地は植民地。統治内容の評価は別として、「朝鮮は日本の植民地だった」ということは単純な事実であり、それを否定するのは、自分の脳内で「植民地」という言葉を都合よく捻じ曲げているだけの無知な愚説に過ぎません。
例えば、1913年(大正2年)に拓殖局が作成した『日本及各国殖民地統計表』では、朝鮮半島をはっきりと「殖民地」と表現しています。(国会図書館HPで閲覧可能)
他にも、1923年(大正12年)の『斉藤鷲太郎外一名提出植民地裁判ノ統一ニ関スル質問ニ対スル内閣総理大臣答弁書』においても、朝鮮を「殖民地」と呼んでいます。(国会図書館HPで閲覧可能)
また、1925年(大正15年)2月1日の第51回帝国議会衆議院本会議において、当時の濱口雄幸大蔵大臣が、「朝鮮その他の植民地」という言葉を用いています。(官報の243ページ参照)
また、これは政府の発行物ではありませんが、大正1年(1911年)日本経済新誌社発行の『日本植民地要覧』においても、朝鮮や台湾は植民地と表現されています。(国会図書館HPから閲覧可能)
これらの事実から、当時の日本も朝鮮を「殖民地」と認識していたことに疑いようはなく、高須克弥らが主張する「朝鮮は植民地ではなかった」という主張は全くのでたらめであると言うことができます。もしも朝鮮を「植民地」と呼ぶことが反日であるならば、当時の日本政府も反日だったことになります。
しかし、はっきり言いますと、それは何の意味もない主張です。なぜなら、「植民地」であるかどうかと、その土地を発展させたか発展させなかったか、なんていうこととは一切関係がないからです。
思うに、朝鮮を「植民地」と呼ぼうとしない人たちは、「植民地」というものについて、「現地の人たちを虐殺し、土地と食料と財産と資源を一方的に収奪する行為」というような、まるでマンガに出てくる極悪宇宙人のようなイメージでも持っているのではないでしょうか。
しかし、実際にはイギリスもフランスも、現地に鉄道を建設したり、大学を建てたりしています。アジア初の鉄道はイギリスがインドに作ったものですし、イギリスはインドにボンベイ大学、カルカッタ大学、デリー大学など学校も数多く建てています。独立の父であるガンジーは、イギリスが建設したアルフレッド・ハイスクールを卒業した後、ロンドンに留学して弁護士資格を得ています。イギリス統治下のインドでは、タゴールとラマンの2人がノーベル賞まで受賞しており、教育レベルの高さがうかがえます。また、フランスもベトナムに鉄道を建設し、インドシナ大学などを建てています。
人口増加に関しても同様です。例えばフィリピンの人口は米国統治の約50年間で3倍近くに増えています。また、フィリピンの鉄道建設は19世紀末にスペイン統治下で始まっています。もちろん大学も植民地時代に建てられました。(フィリピン大学建設は米国植民地統治下の1908年)
(↑フィリピンの人口推移)
もしもインフラ整備だの教育だの工業発展だのを理由に「朝鮮は植民地」ではないと言うのなら、インドもイギリスの植民地ではなかったことになり、ベトナムもフランス植民地ではなかったことになり、フィリピンもアメリカ植民地ではなかったことになります。というか、世界中のどこが「植民地」になるんでしょうね。現地のインフラ整備も教育も工業発展もせずに、一方的に収奪だけした植民地なんてあるんですかね?
当時の朝鮮については、ここのサイトが様々な検証をしています。私もまだ少ししか読んでいませんが、一部の歴史修正主義者たちが大好きな「日本は赤字を出して朝鮮を発展させた」とか「併合は朝鮮が望んだ」とかの主張を一つ一つ丁寧に潰していますので、なかなか読みごたえがありそうです。
日本の朝鮮支配については様々な評価もあるでしょう。しかし、最近は「朝鮮(韓国)は日本の植民地だった」と言うだけで「反日」だのなんだの言ってくる連中がいますが、朝鮮が日本の植民地だったことは、単純な歴史的事実です。そこから否定する人間に、歴史を語る資格はありません
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しかし、断言させてもらいますが、1910年から1945年までの朝鮮半島は日本の植民地でした。これはただの客観的事実であり、右翼も左翼も親日も反日も保守も革新も関係ありません。それを植民地でないと言うのは、歴史を知らない無知な人間のご都合主義解釈に過ぎません。今回は、それをご説明しましょう。
・植民地の定義
まず、「植民地」という言葉の定義を確認しましょう。辞書にはこうあります。【植民地】朝鮮半島はこれらの定義にしっかり当てはまります。当時の朝鮮半島には朝鮮総督府がおかれ、日本から派遣された総督が朝鮮半島を統治していたので、まぎれもなく「本国に対して政治的従属関係にある地域」ですし、日本からの移住者によって経済的に開発され、政治的・経済的に日本の支配下に置かれた地域でした。朝鮮半島を植民地と呼びたくない人たちは、しばしば「朝鮮は本土と同様だった」と主張しますが、本国から派遣された朝鮮総督が統治していたという事実をみれば、それが全くのデタラメであることがわかります。他の都道府県には総督なんて派遣されていませんからね。
ある国からの移住者によって経済的に開発され、その国の新領土となって本国に従属する地域。武力によって獲得された領土についてもいう。(デジタル大辞泉)
【植民地】
本国の政治的・経済的支配下に置かれた地域をいい,完全に本国の主権下にある領土(狭義の植民地)のほか,自治領,保護領,租借地,信託統治・委任統治領なども含まれる。(百科事典マイペディア)
【植民地】
「地理上の発見」以後の近代世界における植民地とは,単なる移住地とは異なり,本国に対して政治的従属関係にある地域を意味する。(ブリタニカ国際大百科事典)
以前、「ネトウヨは辞書を引かない」という記事を書きましたが、今回も辞書で「植民地」の定義を引けば、朝鮮半島が日本の植民地であったことに疑いを挟む余地はないのです。その統治が善政妥当が悪政だろうが、植民地は植民地。統治内容の評価は別として、「朝鮮は日本の植民地だった」ということは単純な事実であり、それを否定するのは、自分の脳内で「植民地」という言葉を都合よく捻じ曲げているだけの無知な愚説に過ぎません。
・当時の日本政府も朝鮮を植民地と呼んでいた
「朝鮮は植民地ではない」という主張が間違いだということは、当時の日本政府の資料からも読み取れます。大日本帝国政府自身が、朝鮮や台湾を「植民地」と呼んでいたからです。例えば、1913年(大正2年)に拓殖局が作成した『日本及各国殖民地統計表』では、朝鮮半島をはっきりと「殖民地」と表現しています。(国会図書館HPで閲覧可能)
他にも、1923年(大正12年)の『斉藤鷲太郎外一名提出植民地裁判ノ統一ニ関スル質問ニ対スル内閣総理大臣答弁書』においても、朝鮮を「殖民地」と呼んでいます。(国会図書館HPで閲覧可能)
また、1925年(大正15年)2月1日の第51回帝国議会衆議院本会議において、当時の濱口雄幸大蔵大臣が、「朝鮮その他の植民地」という言葉を用いています。(官報の243ページ参照)
また、これは政府の発行物ではありませんが、大正1年(1911年)日本経済新誌社発行の『日本植民地要覧』においても、朝鮮や台湾は植民地と表現されています。(国会図書館HPから閲覧可能)
これらの事実から、当時の日本も朝鮮を「殖民地」と認識していたことに疑いようはなく、高須克弥らが主張する「朝鮮は植民地ではなかった」という主張は全くのでたらめであると言うことができます。もしも朝鮮を「植民地」と呼ぶことが反日であるならば、当時の日本政府も反日だったことになります。
・「日本は朝鮮を発展させたから『植民地』ではない」という嘘
朝鮮を「植民地」と呼ぶことを嫌がる人たちは、ほとんどの場合、「日本は朝鮮を発展させた」という主張をします。しかし、はっきり言いますと、それは何の意味もない主張です。なぜなら、「植民地」であるかどうかと、その土地を発展させたか発展させなかったか、なんていうこととは一切関係がないからです。
思うに、朝鮮を「植民地」と呼ぼうとしない人たちは、「植民地」というものについて、「現地の人たちを虐殺し、土地と食料と財産と資源を一方的に収奪する行為」というような、まるでマンガに出てくる極悪宇宙人のようなイメージでも持っているのではないでしょうか。
しかし、実際にはイギリスもフランスも、現地に鉄道を建設したり、大学を建てたりしています。アジア初の鉄道はイギリスがインドに作ったものですし、イギリスはインドにボンベイ大学、カルカッタ大学、デリー大学など学校も数多く建てています。独立の父であるガンジーは、イギリスが建設したアルフレッド・ハイスクールを卒業した後、ロンドンに留学して弁護士資格を得ています。イギリス統治下のインドでは、タゴールとラマンの2人がノーベル賞まで受賞しており、教育レベルの高さがうかがえます。また、フランスもベトナムに鉄道を建設し、インドシナ大学などを建てています。
人口増加に関しても同様です。例えばフィリピンの人口は米国統治の約50年間で3倍近くに増えています。また、フィリピンの鉄道建設は19世紀末にスペイン統治下で始まっています。もちろん大学も植民地時代に建てられました。(フィリピン大学建設は米国植民地統治下の1908年)
(↑フィリピンの人口推移)
もしもインフラ整備だの教育だの工業発展だのを理由に「朝鮮は植民地」ではないと言うのなら、インドもイギリスの植民地ではなかったことになり、ベトナムもフランス植民地ではなかったことになり、フィリピンもアメリカ植民地ではなかったことになります。というか、世界中のどこが「植民地」になるんでしょうね。現地のインフラ整備も教育も工業発展もせずに、一方的に収奪だけした植民地なんてあるんですかね?
当時の朝鮮については、ここのサイトが様々な検証をしています。私もまだ少ししか読んでいませんが、一部の歴史修正主義者たちが大好きな「日本は赤字を出して朝鮮を発展させた」とか「併合は朝鮮が望んだ」とかの主張を一つ一つ丁寧に潰していますので、なかなか読みごたえがありそうです。
日本の朝鮮支配については様々な評価もあるでしょう。しかし、最近は「朝鮮(韓国)は日本の植民地だった」と言うだけで「反日」だのなんだの言ってくる連中がいますが、朝鮮が日本の植民地だったことは、単純な歴史的事実です。そこから否定する人間に、歴史を語る資格はありません
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コメント
あやうくネトウヨ並みになるところだった。助かった。
日本の朝鮮植民地化政策は是だったか非だったか? みたいな議論ならともかく、その前提を覆そうとするとは、人間って突拍子もないですね。
日韓両政府合意の併合であって植民地ではないという論法。
搾取だけのヨーロッパと違い日本の統治はましだったとか。
自分の国を愛しているなら負の歴史もきちんと見ろと言いたいな。
>中国のチベット政策を擁護している姿を見たことがありません。
自分もこれ思いました。中国のチベット政策を「民族浄化だ!」
というんなら日本の朝鮮統治も非難されるべきなんですが。
ネトウヨのダブルスタンダードのはうんざりします、、、
当時の日本は日本ファーストではなく朝鮮ファーストだったんですかと。
なぜ、現在の朝鮮半島に、日本人の末裔が、存在しないのですか?
少なくとも、南米・東南アジア・南アフリカと言った、「厳然たる植民地」と
なぜ、その点で状況が一致しないのですか?
これは、君に対する宿題だ
ネイティブアメリカンやネイティブメキシカンは、イギリスにも、スペインにも移住してないようだけど?
北朝鮮が独立を維持することが「正義」だと言いたいだけに聞こえますが?
細かく爆弾落としていこうと思っているんですが
(喧嘩をする気はない。愛の無い議論をするだけ)
なぜかブロックされるよね。w
例えば「リベラル(お前らではない)」から、どう見られているか
自覚はないの?
まあ、それは、どうでもいい。
観察は続けるからな。w
せいぜい頑張ってくれ
これまた新しい形での植民地否定論だな。こんな斜め上の発想は初めて見たよ…。
ベトナムにもフランス人の末裔はいないけど、君の主張だと、ベトナムはフランス植民地じゃなくなるよ。
エジプトにもイギリス人の末裔がいるって聞かないけど、エジプトはイギリス植民地じゃなかったの?
インドにもイギリス人の末裔がいるって話は聞かないなあ。インドはイギリス植民地じゃなかったの?
君の中での「植民地」って、えらく偏ってないかね?
>>植民地だった朝鮮半島から日本へ出稼ぎ労働者が移動してきたのか
>>ネイティブアメリカンやネイティブメキシカンは、イギリスにも、スペインにも移住してないようだけど?
は? 悪いけど、何なの、この質問? 悪いけど、アホとしか言えない。
記事中でも書いたけど、ガンジーはイギリスに留学してるよ。イギリスにはインド系移民が大勢いるよ。フランスにはアルジェリア移民がたくさんいるよ。
君って、どうしてそんなに植民地の一部分だけ都合よく切り取れるのかね?
>>なぜなら、「植民地」であるかどうかと、その土地を発展させたか発展させなかったか、なんていうこととは一切関係がないからです。:それこそ、欺瞞じゃないかね?
>>北朝鮮が独立を維持することが「正義」だと言いたいだけに聞こえますが?
意味不明なんだけど。「北朝鮮が独立を維持することが『正義』」って何のこと? 僕がいつ北朝鮮の話なんかしたの? 当時の朝鮮半島が日本の植民地だったってだけの話なんだけど。
>>11 g 2017年11月20日 23:33
>>最近、「サヨク」さん界隈に、ついては
>>細かく爆弾落としていこうと思っているんですが
>>(喧嘩をする気はない。愛の無い議論をするだけ)
爆弾になってない。君の言ってることって、単に無知をさらしてるだけで、議論と言えるレベルに達してない。
>>なぜかブロックされるよね。w
そりゃあ、こんなアホに付き合ってられないと思うだろ…。
>>12 g 2017年11月20日 23:35
>>君ら、当事者以外の、日本人。
>>例えば「リベラル(お前らではない)」から、どう見られているか
>>自覚はないの?
君の日本語が下手くそすぎて、何が言いたいのかちっともわからないけど、君こそ他人からどう見られているか自覚はないの? こんなアホな質問、よくできるなあ…、と思わざるを得ない。
日本語が不自由過ぎて、得体の知れない不安を感じるレベルなんですが…
(>>12とかヤバいっしょ)
また「愛国カルトの中でもさらに特殊な馬鹿だけを抽出して叩いてる!」って思われるパターンかなこれは。
貴方は何を以ってして「日本の朝鮮支配は植民地ではない」と主張されるのでしょうか?
貴方の考え、理屈を聞いてみたいです。
「朝鮮から日本へ出稼ぎ労働者が来ている」→「朝鮮は植民地ではない」
原因と結果に因果関係がまるでない…。
これなら、
「ベトナムにフランス人の末裔が存在しない」→「ベトナムはフランス植民地ではない」
「ネパールにイギリス人の末裔が存在しない」→「ネパールはイギリス植民地ではない」
「インドネシアにオランダ人の末裔が存在しない」→「インドネシアはオランダ植民地ではない」
「アルジェリアにフランス人の末裔が存在しない」→「アルジェリアはフランス植民地ではない」
なんかも成立してしまうって、小学生でもわかりそうなものだけどなあ…。
出稼ぎ労働者に関しては、植民地かどうかといったい何の関係があるんだ。アジアやアフリカの植民地のほとんどは、宗主国であるヨーロッパから遠くて簡単に出稼ぎに行けるような距離じゃない。一方で、裕福なインド人なんかはイギリスに留学したり移住したりしてるし、宗主国フランスと距離が近かったアルジェリアからはフランスに大勢移住している。
この辺って、常識じゃないの? フランスサッカーの英雄ジダンの両親も、植民地時代にフランスに移住してきたアルジェリア移民だよ。
このgという人、中学生並みの知識と常識があれば論破できることしか言ってないね。なんでこれで爆弾を落としたつもりになれるんだろう…。
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