11月16日に発売されたばかりの『ライフハック大全』。
» ライフハック大全―――人生と仕事を変える小さな習慣250[Kindle版]
今回は、この『ライフハック大全』にあるいくつかのハックを参考にしながら、本書を読むためのリーディングハックを紹介してみましょう。
以下の三つです。
- 目星をつける
- 関連づける
- 感想をつける
目星をつける
「HACK 126」は、〈「読まない」ことが読書の極意〉です。
そこで読書の極意は「何を読むのかを選ぶこと」、つまりは「何を読まないのか」に対して極めて厳格であることです。
もちろんこのハックは、本書自身にも及ぶでしょう。
だからまず目次で全体の内容に当たりをつけ、じっくり読む部分、軽く読む部分、まったく読まない部分を見定めます。頭から一通り読んでいく場合であっても、自分が熟知していることや、あまりにも興味が薄いところは颯爽と読み飛ばすのが吉です。
こういう本の読み方は、邪道でもなんでもありません。特に、本書のようにどこからでも読めるように配慮された本であれば、むしろまっとうな読み方とすら言えるでしょう。
関連づける
「HACK 150」は、〈アイデア法(4) 情報カードの星座でパターンを見出す〉です。
人は、星を見ればそこに星座を見出さずにはいられません。それと同じように、大量の情報カードを目の前に並べたところに、アイデアの星座は浮かび上がってくるのです。
仮に『ライフハック大全』の1HACKを、一枚の情報カードとして捉えた場合、私たちの脳はそこにもアイデアの星座を見出すことでしょう。と、おおげさな書き方をしましたが、読んでいて「あっ、このハック、前のハックと関係しているかもしれない」と感じたら、それをページにでも書いておくことです。
読み終えた後に、その関連づけしたページを行ったり来たりすれば、新しいハックアイデアが閃くかもしれません。
感想をつける
「HACK 129」は、〈毎日の「読書ジャーナル」をつくる〉です。完全に読了してから感想を書くのではなく、その日読んだ部分についてだけクイックリーに書いていく、というハック。ここに、HACK 158、159、160を組み合わせます。
- 158 〈ブログは、情報アウトプットの最高のトレーニング〉
- 159 〈1日に10万字を読んで、5000字をアウトプットする〉
- 160 〈小さな違いが、スライドを個性的に見せる〉
つまり、ブログを作り、そこにその日読んだ本や記事の感想を、短くでもいいから書くようにしていく、ということです。その際に、単に引用して終わるのではなく、何かしら自分なりの感想や意見を添えておけば、アウトプット(≒ブログ)にも個性が宿り始める、と一石何鳥なのかはわかりません。
さらに、先ほど登場してきた、「HACK 150」を再び使えば、そうして作成される記事一つひとつを情報カードに見立てることによって、自分なりの星座が時間の経過と共に浮かび上がってくることすら期待できます。
さいごに
今回は三つのリーディングハックを紹介しました。
- 目星をつける
- 関連づける
- 感想をつける
ちなみに、これらは関係していて、たとえば脳内で起こる「関連づけ」は読む間隔が空きすぎると発生しにくいので、一読目は軽快に目を通すのがよかったりします。じっくり読むのは二度目以降でOK、ということですね。
また、そうした関連づけをしていると、その人なりの「小さな違い」が生まれ、アウトプットにも独特なコクが生まれてきます。同じ本の中だけの関連ではなく、他の本、他の記事とリンク先を伸ばしていけば、さらにそのコクは深まっていくことでしょう。
と、今回は『ライフハック大全』からいくつかのハックを紹介しましたが、全体像にはぜんぜん足りないので、ご興味あればぜひ本書を直接ご覧ください。圧倒的ボリュームです。
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この記事が公開されている頃には、もう一つの大全『問題解決大全』も発売されているかもしれません。こちらも楽しみな一冊です。
▼倉下忠憲:
新しい時代に向けて「知的生産」を見つめ直す。R-style主宰。
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全編、映画作品の解説 → 分析 → 現実へのフィードバック、という三段構成で「あぁ、あの映画はそういう風に解釈するのか!」とか「あのシーンはそういうことだったのか!」あるいは「そこに落とし込むのか!」といった「!」の連続。
人生の時間は限られているので、あらゆることを経験することは不可能。となれば、誰かの経験を疑似体験することで糧にしていくしかない。
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