私は色んなブラック企業(その概念は知らんが)を渡り歩いていたわけだが、一度その会社に入ってしまえば短い期間で最低5年は勤めていたので職歴はそれほど多くない。そしてブラック企業には必ずと言って良いほど寄生しているパワハラ野郎。私が勤めていた歴代の会社でもその手の人間は必ず一人はいた。しかしながら私はそのパワハラとやらを今まで一度も受けた事が無い。気にしないぜベイベーという楽観的な性格も手伝っているが、私はそういう人間に敢えて近付くという猛者なのだ。「関わらないようにする」のではなく「こちら側に巻き込む」という手法を使う。「コイツは近くに置いた方が便利だな」と思わせるのである。私は「人をよく観察する」のが癖であり、趣味だ。本当に面白い人が多い。その「観察」を武器に、相手の懐に潜り込むのがこの手法の胆である。簡単な話だ。相手に得を掴ませれば良い。手もみをしながら媚びを売るのではない。「媚びを売る」のは売られている方は分かるし決して気分の良いものではない。そういう分かりやすい態度が好きな人もいるのは確かだが、ここではそんな気持ち悪い行為の話をしない。相手に得を掴ませるといっても、営業成績をバンバンあげるとか金を渡すとかそういうものでもない。細かい事で良い。その相手をよく観察し、珈琲やたばこの銘柄、資料の内容の好みや出すタイミング、報告の仕方や時間など、そういったものをよく観察してそのままやれば良い。その本人もそうだが、そういう人間には必ず信頼している部下がいるからそいつを真似ればいい。その際、同僚やパイセンが「パワハラ野郎の腰巾着」などと揶揄されるだろうが、そういうバカは放っておいて良いし嫌われても構わない。そういう貧しい思考の輩と付き合いをする必要などない。要は気遣いである。パワハラ野郎も「生粋の鬼」ではないし、キチガイではないので無意味にキレるわけではない。そんなキチガイもいるんだろうけど、取引先を含めて私は見た事が無いし聞いたことも無い。ある程度のポストに就いてその仕事に従事しているなら、少なくとも会社側はこのパワハラ野郎について「会社側からすると得をする人物」であるはずだ。こういう人達は「損」や「手間」を渡すからキレるし、嫌われると無理難題を押し付けてくるのだ。無理に好かれる必要はない。「便利な奴」になればいい。その「便利な奴」になるには「観察」と「気遣い」が必要なのである。ここで間違ってはいけないが、そのパワハラ野郎の「便利な奴」になるこちら側の最低条件は、そのパワハラ野郎が最終的に、将来的に「自分に得を与える人物であるかどうか」である。万年係長とか主任レベルの雑魚であれば課長・部長クラスに取り入ろう。この手の雑魚はすぐ黙る。私は取引先やお客さんで、初めて会う人物であれば周囲から情報を貰って「ちょっと変わってる」とか「めっちゃ恐いよ」とか聞くとワクワクする。どうやってこちら側に巻き込もうか、どうやって相手の懐に潜り込もうか。そしてこの手の人達は一度味方につけると心強い味方になる事が多い。誰もが尻込みしているなら、では私が行こうとなる。相手は人間なのだ。我々も好き嫌いがあるように、その相手にも好き嫌いがある。何が好きなのか、それは恐いからと言って対岸から見ていても何も見えない。近付いて、最初は怒られながらもその相手をよく観察し、徐々に「便利な奴」になればいい。観察と気遣い。こんなものは誰でも出来るし金のかかる話でもない。そしてこんな生々しい・厭らしい話は自己啓発本には書いてない。今のドライな考え方の若い世代に伝わるかどうかは知らんが、私のブログの検索流入の殆どは「クソ 会社」であり「クソ 上司」である。検索でやって来た、このブログを見ているどこかの誰かが、少しだけ考え方を変えて、ほんの少しでも会社での生きやすさに繋がる事を祈る。誰もが振り返るような大きな声で笑うんだ。頑張れサラリーマン。