ネット記事を読む人の8割がタイトルしか読まない(タイトルだけを見て、鵜呑みにする)ということで、こんなタイトルにしてみました。

ただ、大袈裟に言っているわけでも何でもなくて、今年は出版業界が大きく動いた一年だった。

キッカケは2017年1月19日におこなった『えんとつ町のプペル』の無料公開。
当時は大変な批判(「無料公開するとクリエイターが食いっぱぐれる!」といった)が巻き起こったが、どっこい、『えんとつ町のプペル』は無料公開によって売り上げを伸ばし、結果、クリエイターさんにお金が落ちた。

それを受けて、ネガティブキャンペーンでお馴染みの新潮社さんが、「キャッチコピーを考えてください」として、小説『ルビンの壺が割れた』を期間限定で無料公開。

そして、昨日、小学館さんが、「タイトルを考えてください」として、発売前の小説を期間限定で無料公開することを発表。

『革命のファンファーレ』に書いたが、
今年は、
「『無料公開』には広告効果がある」
ということと、
「お客さんではなくて、作り手を増やせば、作り手はそのまま消費者になるから売り上げが伸びる」
ということを、出版業界が覚えた年となった。

ただ、新潮社さんも、小学館さんも、いずれも“期間限定の無料公開”で、つまるところ、“作り手を増やす期間”も限定しているわけで、これでは業界人が少し話題にするだけで、残念ながらその方法では大きな見返りはない。
まぁ、何もやらないよりかは、やった方がマシだけれど。

断言していいが、これから全ての書籍は、『インテリア』か、もしくは、“フリーペーパー化”していく。
つまり、書籍は『広告』となり、書籍とは別の場所でマネタイズをする未来が確実にやってくる。
俳優が映画の宣伝で安いギャラ(もしくはギャラ無し)でテレビに出演するような感じ。

この未来は避けられないので、抗うのではなく、共存していった方がいい。

(※プペルを無料公開して、世間から大変な批判を浴びた当時の記事を貼っておきます)
この辺の(もう少し詳しい)話は、僕の講演会か、『革命のファンファーレ』に書いてあるので、そちらで是非。
もしくは、『ハミダシター』(フジテレビ)でも、そんな話をしているので、是非。
今夜放送です。

今年は出版業界の無料公開元年となった。
つまるところ、それは実力の可視化であり、本物が“より”売れて、偽物が“より”売れなくなる、完全なる実力社会の始まりだ。
おおいに結構。
実力社会、大歓迎。

2017年、革命のファンファーレが鳴った。



【オマケ】
昨夜のダサい僕。