ロードバイクに乗る上で、よく出てくる単語に【剛性】というものがあります。
剛性が高いフレームとか、剛性が低いホイールとか。
◆いきなりですが質問です。
以下に書いていることは、合っていることでしょうか?
1、剛性が高いフレームは、強度も高い
2、剛性が高いフレームは、耐久性も高い
3、強度が高いフレームは、耐久性も高い
さて、答えはわかりますか??
◆剛性、強度、耐久性の違い
●まずは剛性という単語からです。
剛性というのは、【物体の変形しにくさ】を意味します。
強度というのは、【物体の壊れにくさ(破断しにくさ)】を意味します。
こう書くとチンプンカンプンな人もいると思いますので、例を挙げていきます。
例えば、輪ゴムと割りばしを用意します。
輪ゴムと割りばしで、剛性が高いのはどっちですか?
輪ゴムと割りばしで、強度が高いのはどっちですか?
まずは剛性から見ていきましょう。
(写真参考)
★輪ゴムにわずかな力を加えると、伸びて変形します。
当たり前ですが、力を抜くと輪ゴムは元通りの姿に戻ります。
★次に割りばしに対して、輪ゴムを変形させて程度の力を加えてみますと、
ビクともしません。わずかにしなるかしならないか程度です。
剛性というのは【物体の変形しにくさ】と書きましたが、同じ力を加えると輪ゴムは容易に変形し、割りばしはほぼ変形しません。つまり、割りばしのほうが剛性が高く、輪ゴムのほうが剛性が低いと言えます。
●次に強度です。
輪ゴムは強く引っ張っても、変形はしますがなかなか壊れそうにありません。
割りばしは両手でちょっと力を加えると、真っ二つに折れました。
つまり、同じ程度の力を加えたときに、輪ゴムは変形するが壊れない、割りばしは変形する前に壊れると言えます。なので割りばしのほうが強度は低いが、輪ゴムのほうが強度は高いと言えます。
まとめると....
輪ゴム ⇒ 剛性が低いが、強度は高い
割りばし ⇒ 剛性がが高いが、強度は低い
※剛性と強度は何ら関係ないということがわかります。
●次に耐久性です。
耐久性を定義すると、【物体に外部から化学的、物理的が加わった場合、どれだけ長く抵抗できるか】となります。ロードバイクのフレームを考えると、乗って振動や衝撃が加わることや気温などは物理的刺激といえますし、酸化、金属疲労などは化学的刺激といえます。これらが加わったときにどれだけ長持ちするかの指標が耐久性ですから、必ずしも強度とは一致しません。
なので最初に挙げた質問を見ていくと
① 剛性が高いフレームは、強度も高い
⇒関係ありません
② 剛性が高いフレームは、耐久性も高い
⇒関係ありません
③ 強度が高いフレームは、耐久性も高い
⇒必ずしも一致しません
こんな答えになるそうです。
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