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よくあるご質問

ブレーキングの基本。初心者の人ほどリアブレーキに頼りすぎる傾向が!

ロードバイクには前後にブレーキが付いています。ブレーキングのときに左右のブレーキをどう使い分けるか? 初心者の人ほど間違っている気がします。と、いうことで、ビギナーさんにおすすめのブレーキングテクニックについての話題です。

■ 前後のブレーキの役割
ブレーキは前後に一つづつ付いていますが、フロントブレーキとリアブレーキは役割が違います。ロードバイクの荷重は、フロントホイールよりもリアホイールのほうに荷重がかかっています。その証拠に、タイヤのすり減り具合はリアのほうが速いのは皆さんが経験していることだと思います。

さてよく言われることですが、スピードを落とすために使うのはフロントブレーキで、スピードをコントロールするのはリアブレーキと言われます。これは二輪車全般に言える基本です。ブレーキによる制動力ですが、ブレーキキャリパーがリムを挟むことで生まれます。最終的に制動力を生み出すのは、地面とタイヤの摩擦力です。

ロードバイクの場合、制動力を生み出すタイヤが、ほかの二輪車よりもかなり細いのです。そのため、根本的な接地面積が小さいため、止まる力というのはそれほど強くありません。もし、ブレーキキャリパーの力が強力なのにタイヤのグリップ力が小さいとしたら、どうなるでしょうか?ホイールの動きをブレーキキャリパーが止めているのに、タイヤと地面の間でのグリップ力が少ないと、タイヤはスリップする形となります。これは一番危ない状態で、車体のコントロールが利かない状態になります。

例えばですが、ブレーキキャリパーはデュラエースなのに、タイヤが一本2000円の安価なタイヤの組み合わせだと、ブレーキキャリパーで止めようとしたリムの回転力を、タイヤが受け止めきれないような形になります。タイヤが地面としっかりしたグリップ力を発揮しないので、結局はスリップしやすくなるというわけです。

■ 初心者さんほどリアブレーキに頼りすぎる傾向が・・・
初心者の方を見ていると、リアブレーキに頼りすぎる人が多い印象があります。

これは完全に間違いです。

ロードバイクのリアブレーキは、パニックブレーキみたいに強く握ると簡単にホイールがロックしてスリップします。それに比べるとフロントブレーキはリアよりはロックしづらいのです。これの理由ですが、そもそもリアに荷重がかかっているわけで、リアタイヤには人間の重みがたくさんかかっているため、タイヤを下に押す力が強くなるためです。

思いっきり前方に荷重をかけながらフロントブレーキを力いっぱい握れば、前転する可能性はあります。そもそも、全力で握りしめるというほうが間違っています。ブレーキレバーを思いっきり引くような握り方をすれば、フロントだけの操作では前転する可能性はあります。タイミングよく最小限だけレバー操作すれば、前転することもありません。

■ 初心者さんはフロント:リア=5:5から始める
初心者がいきなりフロントブレーキだけで運転するのは難しいので、初心者の場合は常にフロント:リア=5:5という感覚でいるほうがいいでしょう。 下り坂で前転を恐れてリアメインで操作している人がいますが、余計危ないです。あくまでもフロント:リア=5:5で、しかもレバーを思いっきり握るのではなく軽い力で操作します。

下り坂の場合、原則としては下ハンドルからブレーキレバーを操作します。下りでブラケットを持っている初心者さんが多いようですが、超危なことはありません。ブレーキレバーの構造を見ればわかるように、てこの原理で下ハンドルからレバーの先端を握ったほうが、軽い力でブレーキングできます。 下ハンドルが怖いという人もいるかもしれませんが、これは慣れの問題なので下り坂ほどきちんと下ハンドルを使いましょう。

下ハンドルの利点ですが、体勢が低くなるので、万が一落車した場合には怪我の程度が小さくなる可能性があります。これは単純な話で、高い位置から落ちるのと、低い位置から落ちるのでどっちが怪我がひどいかという話です。私の場合は下ハンドルから指一本もしくは二本でレバーを操作しますが、こういう軽い力でもきちんと減速できます。

初心者さんはまず、下ハンドルの練習から始め、ブレーキングは「ゆっくりと、一気に引かず」、「フロント:リア=5:5」で行うことを意識してみてください。当たり前ですが、まずはタイヤをいいものに変えましょう。

■ブレーキング、最初は前後5分5分でいいけど!
前後のブレーキの利きの違いに気が付いていても、どう対応すればいいのか分からない人もおられるかもしれません。まず、ブラケットやドロップバーのしたを握り、腕を伸ばし、マイナスGでライダーが前へ飛び出さないように上半身を支え、腰の位置をサドルの後ろへ移動する体重移動で、後輪タイヤへ荷重してグリップを助けます。

ブレーキレバーは前後とも5分5分の力で引きます。時速20km前後からのブレーキングでしたら、やや前輪荷重気味の前のめり感のあるブレーキングですが、フルブレーキングしてもわずかにストッピングパワーが後輪タイヤのグリップ力を上回り、わずかなスリップ程度で停止できます。

停止線を設定して、時速20kmからのフルブレーキングをして、その停止線に前輪が到達して後輪をスリップさせないで止まれるようにブレーキングの練習をします。そうすると、5分5分のバランスだったブレーキレバーの引きの強さが自然に変化します。バイクシューズとビンディングペダルの組み合わせでは、足を着く動作への移行が恐いというライダーは、最初は左足だけ普通のシューズをはいて、何度も何度も時速20kmからのフルブレーキングにチャレンジします。

自然にブレーキングし、後輪タイヤをスリップさせなくなるまでトレーニングを繰り返します。すると、前ブレーキ6分、後ろブレーキ4分のバランスになったり、前ブレーキが7分、後ろブレーキが3分のバランスになります。ブレーキングに慣れてきたらバイクシューズに履き替え、足の着脱に慣れましょう。後輪タイヤのグリップ力を探りながらの後ろブレーキレバーの引きになるので、自然に後ろブレーキの引きは弱くなります。ブレーキングを開始する寸前に、腰をサドルの後ろへ引いて、後輪加重気味にすることを忘れないでください。後輪加重になっていればスリップしてもバイクは真っ直ぐ進み安心です。

(参考動画)
ブレーキング時のブレーキの前後比 https://youtu.be/9fSzAOmSVRA
ブレーキング練習 https://youtu.be/WEGthWIs4xQ
パニックブレーキ 練習 https://youtu.be/oiq41X2BRxw

コメント

かっぱ

かっぱさん

2017年06月01日 10:53

公道を安全に走るため、ブレーキングは欠かすことのできないスキルですね。
なにしろ、大怪我や命に直結しますし、一歩間違えば他人さんの生命まで・・・。
ブレーキングの練習は地味ですが、少し意識して練習してほしいものです。

はりま

はりまさん

2017年05月31日 20:58

かっぱさん
自転車で事故を起こすと決まったようにスピードの出し過ぎといわれます。
スピードはブレーキングスキルのレベルで個人差があるように思います。
メンテナンスも必要ですが、ブレーキングの練習は最優先すべきですね。