じゃらんnet>じゃらんニュースTOPページ>東京都>【東京絶品ラーメン10傑】池袋・有楽町・新橋が熱い!ラーメン官僚おすすめ厳選店。
昨今、山手線沿線を始めとする都心部では続々と新店がオープンし、ラーメン好きに新たな楽しみを提供している。
そう言えば、かれこれ1年前にも、「山手線沿線の激うまラーメン店」と題して、コラムを書かせていただいたことがある。
というわけで、今回の特集でも、同様のテーマで10軒選りすぐって紹介することとしたい。
ただし、今回のコラムでは、山手線沿線の中でも、特に優秀な新店のオープンが目立つ「池袋」「有楽町」「新橋」をピックアップし、これら3エリアの新店と人気店を採り上げることにしたい。
是非、店へと足を運んでいただき、舌鼓を打っていただければ、嬉しい限りだ。
記事配信:じゃらんニュース
ロケーションは、池袋駅に直結する東武百貨店のレストラン街「スパイス」の13階。今回紹介する『中華そば依々恋々』は、同百貨店が積極的に取り組んでいるラーメン店誘致活動の一環として、本年10月にオープンした新店だ。
屋号である『依々恋々』は、恋い慕うがあまり離れるに忍びないという意味。本年2月、長野市にオープンした同店(本店)の店主の、ラーメンへの思慕の情を表現したものだ。
看板メニューは「恋玉そば」。鶏と醤油にこだわり抜いた正統派の鶏清湯ラーメン。
鶏の首ガラや丸鶏をフル活用し、舌がとろけるほど豊潤な滋味を演出することに成功。
スープを吟味すれば、まず鶏の滋味が味蕾に刺さり、続いて、まろやかなうま味がバルーンのように膨らむ。鶏清湯醤油を手掛ける店は数多いが、ここまでうま味と香りが真っ直ぐに伸びる1杯には、なかなかお目に掛かれるものではない。
しばらくの間、新たな動きがなかった感があるラーメンシーン。が、ここに来てついに状況が打開されつつある。蘭州牛肉麺がブレイクの兆しを見せているのだ。
本年8月、中国・蘭州の名店『馬子禄』の暖簾分け店舗が神保町にオープン。あっと言う間に人気に火が付き、大行列店となった。その『馬子禄』とほぼ同時期に池袋にオープンしたのが、こちらの『火焔山』だ。
ロケーションは、池袋駅北口から徒歩5分。店内はほぼ満席。耳を澄ませば、随所で中国語が飛び交っていることが分かる。本場の人が大挙して食べに訪れる店。この一点だけでも、同店の牛肉麺が本物であることを雄弁に物語っている。
看板メニューは「漢方入り蘭州ラーメン」。
丼の底が見えるほど透明なスープは、ひと啜りで五臓六腑をきれいに浄化する癒し系。そのスープに深紅に染め抜かれたラー油が加わり、清冽なうま味と焔のような辛みを両立させる。熟達した職人の手による手延べ麺の啜り心地も極上だ。
9月13日、東京・池袋で産声を上げた『六坊担担面』。
同店を手掛けるのは、『渡なべスタイル』の代表・渡辺樹庵氏。店舗の場所は、各線池袋駅から3分も歩けばアクセス可能な好立地だ。
渡辺氏は、ラーメンコンサルタント。数々のラーメン店のプロデュースとともに、自らも4軒のラーメン店を経営するラーメン界の重鎮。ジャンルの特徴を的確に把握し味を美しくまとめ上げることにかけては、天下一品だ。
同店では、「日式(日本式)」と「成都式」、2種類の汁なし担々麺を提供。
「日式」は、膨らみ豊かな特製ラー油と刺激的な花山椒の辛みが、薫り豊かな海老のうま味とせめぎ合う豊潤な1杯。「成都式」は、「日式」よりもラー油のキレを増幅させ、海老を除くことで、シンプルに徹しつつ、コク深さを追求した1杯となっている。どちらを選択するかは、あなた次第だ。
昨年、記念すべき連載第1弾目のコラム(ラーメン官僚が推す山手線沿線の激うまラーメン店10軒)においてご紹介した、『永斗麺神南店』。
そんな同店が、本年9月4日、渋谷から池袋へと移転。移転前と比べ、最寄り駅からの所要時間が大幅に短縮され、かつ、アパレルショップの2階から待望の路面店へと昇格した。
同店は、昨年のコラムで述べたとおり、広島を代表する名店『ふじもと』からの暖簾分けを受けた人気店『永斗麺本店』の東京初進出店舗。看板メニューは、渋谷時代と変わらない「サンマらーめん」。秋刀魚のエキスをフル活用し、秋刀魚の滋味を前面へと押し出した1杯だ。
ただ、味の方は、渋谷時代のそれとは、まるで別物。スープのベースとなる豚骨出汁の濃度が、比較にならないほど上昇。提供する直前に追い足す秋刀魚節の分量も格段に増え、成人男性でも、1杯で十分満足できるボリュームと迫力を備えるに至っている。
2014年8月のオープン以来、激戦区・有楽町エリアで不動の人気を保ち続ける、『けいすけ』グループの鴨専門ブランドが、こちらの『九代目けいすけ』。
今回の特集では、できる限り鮮度の高い情報をお届けしようと、比較的最近オープンした店舗を中心に紹介させていただいている。が、この『九代目けいすけ』に関しては、既に功成り名遂げた店であるが、この特集で採り上げてみたいと思った。それほど、個人的にも愛してやまない1軒だ。
何回か別のメニューに浮気もしたが、私がどうしても立ち戻ってしまうオススメメニューは、同店基本の一品である「芳醇鴨そば」。
丸鴨の滋味深い薫りとうま味をスープの一滴一滴に凝縮させたスープは、ひと啜りで脳裏に鴨の輪郭が浮かんでくるような、躍動感のある味わいが印象深い。
うま味のかたまりである昆布の後押しも相まって、何度スープをレンゲで運んでも、感嘆を禁じ得ない名杯に仕上がっている。
有楽町駅から徒歩5分。
10月11日、銀座3丁目という超好立地にオープンした『SHIBIRE NOODLE蝋燭屋(ろうそくや)』は、屋号にもあるとおり、中国山椒(花椒)の痺れる辛みを全面的にフィーチャーしたラーメンを提供。
「麻婆麺」「酸辣湯麺」「担々麺」、そして「汁無し担々麺」。4種類のラーメンを手掛けるが、圧倒的な一番人気は、券売機の筆頭メニューとして君臨する「麻婆麺」。
「酸辣湯麺」以外の3メニューは、辛さを薄辛、普辛、倍辛の3段階からチョイスすることが可能。更なる辛さを追求したい方には、それぞれプラス100円で、痺れと辛さを更に増すことができる。
初訪問時に、まず召し上がっていただきたいメニューは、「麻婆麺」の「普辛」。
ファーストアタックで、パンチ力のある辛みが口内を侵襲。「普辛」でも十分、力強い「辣」と「麻」の辛みを体感することができる。辛みにマスキングされない芳醇なうま味、食べ終わりまで崩れない餡のとろみも、このメニューが高い支持を得ている理由のひとつだ。
引き続き、紹介させていただくのは、『キング軒銀座出張所』。
同店は、広島市で絶大な人気を誇る汁なし担々麺の実力店『キング軒』の東京進出第二号店。広島県のアンテナショップ『TAU』の中に設置された、カジュアルな雰囲気のイートイン・スペースが、そのまま店舗となっている。他ではなかなかお目に掛かれない、面白い立地だ。
提供するメニューは、「広島式汁なし担担麺」オンリー。
啜り上げた麺が口内に飛び込んだ刹那、麺にピタリと付着した中国山椒から柑橘の香りが舞い上がる。芳香が鼻腔へと突き抜けた直後、自家製ラー油から放たれる、目が醒めるような辛みとコク深いうま味が、味蕾を心地良く刺激。
花山椒、ラー油、そして唐辛子。これらの3者の風味を見事にまとめ上げる芝麻醤の豊潤な甘みも、同店の汁なし担々麺のアイデンティティを形成するキラーコンテンツ。
麺量は、普通盛で高々140g。じっくりと味わいながら食べ進めていかないと、一瞬で丼を空けてしまうに違いない。
世の中とは広いもので、探せば「営業時間長し・立地良し・味良し」と、天が三物を与えたようなラーメン店が存在する。
ご紹介する『博多長浜屋台やまちゃん銀座店』は、そんな店舗の中でも、神がかり的にミラクルな1軒だ。
営業時間は始発間際の28時(月曜から土曜)まで。ロケーションは銀座の中心、味は本場の長浜ラーメンそのものというスペックは、反則に近いほど圧倒的。
そんな『やまちゃん』では、まず、「長浜ラーメン(麺ハリガネ)」をオーダーしてもらいたい。
豚骨をじっくりと丁寧に煮込むことで、コクとキレとが兼ね備わったスープは、やみくもに粘度に頼らず、素材の持ち味を極限まで引き出すことに重きを置いた佳品。毎日、本場・福岡から取り寄せる細ストレート麺のエッジが効いた食感にも、好感が持てる。
有楽町で飲んだ後の締めの1杯として、同店の存在は必ず押さえておこう。足を運べば、確実に至福のひとときを過ごすことができる。
店舗のロケーションは、JR新橋駅から徒歩5分弱。外堀通りに沿って虎ノ門方面に歩を進めていけば、やがて、右手に瀟洒なモノトーンに彩られた真新しい店舗が現れる。
それが、9月11日にオープンした『肉そば鶏中華 最上川』だ。
屋号が示すごとく、同店で提供されているのは、山形県・河北町のご当地麺「肉そば」と「鶏中華」。最近、中央区から港区にかけての一帯に、ご当地ラーメンを提供する店舗が続々と誕生している。確かに、考えてみれば、地方出身の社会人が数多く勤務するビジネス街に、彼らの故郷の味を提供する店舗を出すことは、理に適った戦略だ。
「肉そば」には日本蕎麦、「鶏中華」には中華麺を用いるが、スープや具など、それ以外のパーツは共通。
大量の羅臼昆布を用い、サバ節・カツオ節・いりこ等とともにじっくりと煮込んだスープは、口に含んだ瞬間、
穏やかで優しいうま味に、思わず笑みがこぼれてしまう。具として、コリッと硬質な歯ごたえが特徴的な親鶏を採用し、本場の味を忠実に再現しようとする姿勢も、高く評価したい。
次に、ご紹介するのは『利尻昆布ラーメンくろおび』。
同店は、2015年、浜松町にオープン。超あっさりタイプの淡麗ラーメンを提供する店舗として、主に中高年層からの強力な支持を獲得してきた。
そんな同店がこの度、新橋へと移転。新天地は完全なビジネス街であり、中高年のオフィスワーカーの数も多い。つまり、移転先として理想的なエリアであり、9月17日にオープンしてから日が浅いにもかかわらず、早速人気店として頭角を現しつつある。
『くろおび』が手掛けるのは、高級利尻昆布から出汁を採った超あっさりラーメン。緻密な計算の下、昆布に8種類の動物系素材、6種類の魚介系素材、5種類の香味野菜を重ね、和の情趣を余すところなく表現した1杯だ。
圧倒的な分量のグルタミン酸が抽出されたスープは、味覚中枢に滋味が絡み付き、心地良い余韻を演出。芯をしっかりと残した硬茹での細ストレート麺も、スープの持ち味を引き立てる。
※この記事は2017年10月時点での情報です
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通称「ラーメン官僚」。ラーメン食べ歩き歴20年以上、実食杯数は11,000杯以上に及ぶ。直近の数年間は、毎年700杯~800杯のラーメンをコンスタントに実食。2016年現在、日本でラーメンシーンの「今」を最もよく知る人物。