受け取る側の不動産業者は合法・渡す側の司法書士は違法

 残念ながら不動産登記を専門とする司法書士の世界では、往々にして、買主である不動産登記を必要とされる顧客のあっせん・紹介を受ける代償として、仲介不動産業者に紹介料を支払っているケースがあります。
時には、弊所でさえ、バックリベートの支払いを促される(求められる)ケースもあります。

但し、弊所のインターネットでの掲載報酬をご覧になると・・・それ以上のお話しには進みません・・。不幸中の幸いとでもいうのでしょうか・・。

顧客の紹介とその対価の支払い、通常の商取引であれば、紹介料は顧客獲得の経費であり、何ら問題はありません。

受け取る側の不動産業者は合法でも、渡す側の司法書士は違法!

紹介料を受け取る側の不動産業者は、宅建業法等で紹介料の授受が禁止されているわけではありません。

また不動産業者では紹介料の受け取りは、司法書士からに限ったものではありません。
引越し業者・保険代理店・リフォーム業者などへ顧客を紹介し対価を得ているケースがあります。
そもそも、不動産仲介業は、不動産を売りたい人に、不動産を買いたい人を紹介する(その逆もありますが)ことで、報酬を得ているのですから。

かと言って、みんながみんな、紹介料を受け取っているわけではありません。

また、コンプライアンスを重視する仲介会社では、紹介料の授受が禁止されている場合もあります。

しかし、司法書士の規則では、この紹介料の支払いを禁止しています。紹介料が、結果として、依頼者の負担に転嫁されることが明白だからです。

つまり、【受け取る側の不動産業者は合法・わたす側の司法書士が違法】、紹介料をめぐっては、このようなおかしな構造が成り立ちます。

バックマージンの仕組み

仮に、適正な価格が10万円の登記手続があり、3万円の紹介料を支払う場合には、報酬として13万円を依頼者に請求する?それだけでは足りないのです。

なぜなら、紹介料に領収書は発行されず、表立っては経費に計上できないため、使途不明金または簿外で処理しなければいけません。
そうすると、紹介料を支払うために、紹介料以上の金額を本来の適正な費用に上乗せしなければ、税金などの関係で利益の確保ができない構造になってしまいます。

また、紹介料の3万円はポケットマネーから捻出しているとの言い分も、税金等を勘案すると3万円以上の負担となることは明白で、とても健全な構造とは言えません。

実際に支払われている紹介料は、報酬の30%だとか、5万円だとか、10万円だか、噂は絶えませんが、紹介料を支払わない司法書士と、紹介料を支払って受注している司法書士の価格差は、実際に支払った紹介料以上に大きなものになることはご理解頂けると思います。

バックマージンがばれて・・

司法書士の規則では、紹介料の支払いは「不当誘致」として、禁止されており、懲戒・罰則の対象となる行為です。

しかし、証拠がなければ罰則なんか受けませんし、受けたとしても「業務停止2週間」など、非常に軽いものであり、紹介料を支払う司法書士が、後を絶たないのが現状のようです。

相見積もりは、あとだしジャンケンで!

紹介料を支払う司法書士が嫌がること、それは正式な見積書と相見積もり。
同業者が見れば一目瞭然です。

だから、取引直前までは、ザックリと総額だけを伝え、正式な見積書の提示をノラリクラリと出来るだけ遅らせます。2日前になって、やっと見積もりが提示され・・すでに時間切れで、そのまま進むわけです。

クリーンに 公正 公平に!

櫻ホームロイヤーズ司法書士では、インターネット上に報酬を公開し、低価格でサービスを提供しています。