もう治ったんだから、働きに行けよ！
「もう治ったんだから、働きに行けよ！」
これは左乳房摘出手術後、病院を退院してきた当日に彼女に吐き捨てるように怒鳴った彼女の母親の言葉です。
今の病院ってベッドを空けておきたいから、早期に退院させられてしまう。退院したと言っても、まだまだ彼女は仕事になど復帰できる状態にはなく、静養が必要な状態にあった。
ちょうど休日で見舞っていた私も、その場で聴いて絶句し言葉を失った。
普通、普通という言葉を普段は何気なく使っていた私だけど。この母親は普通ではない、異常な人なんだと認識した。
余談ではあるが、母親と同居している彼女の母親の要請で初めてご挨拶にと彼女宅を訪問した時のこと。
驚愕の一言に尽きたのは、至るところにゴキブリが歩き廻る光景だった。
１匹や２匹などと言う数ではなく、視界に入る範囲だけでも数十匹のゴキブリが我が物顔で歩き廻っていたのだ。
古い借家である上に室内で犬や猫を飼っているから、そう母親は言い訳していたが。
再度、訪問した時に殺虫剤や駆除剤を買って届けたのだが、あそこまで繁殖すると養殖場に居候しているのが人間と言わざるを得ない。
私の感覚では、１匹でもゴキブリがいたら徹底的に駆除し対策するのが普通。
ゴキブリが歩き廻る部屋で寝食する生活など、マンガの世界でしかない。
後々、理解したのだが彼女の母親は、すべてにおいて適当で大雑把な性格。おまけに人の話は聞けない、すぐに怒鳴る！とにかく彼女を否定し精神的に追い詰める、そんなかなり変わった母親だった。
まだ術後の傷も癒えない彼女が仕事に復帰すると、風呂は２日に１度入れば良い！疲れ果て、休日に静養していれば、「仕事に行けよ！アルバイトに行けよ！」と怒鳴り散らす！
私が電話で彼女と話していると、気付いているのか？気付いてないのか？獣が吼えるかのごとく、大声で怒鳴り散らす！
お酒に酔って酒乱の人がではない、素の状態である。彼女によれば、これが日常茶飯事で普通のことなのだそうだ。
こんな母親と生活を共にしていれば、当然ながら鬱にもなるよね。これが私の見解です。
やたらと外面は良くて、自分の思い通りにならないと怒鳴り散らして気狂い騒ぎをする。今では私を相手にも遠慮なく、そんな気狂い騒ぎをしてくる。今まで生きてきて、こんな冷静に話も出来ない気狂い騒ぎをする人には、この母親以外に私は会ったことがない。
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