オバマとトランプ、両者の違いが山手線にくっきりと!(たぶん)
先日、11月5日~7日、アメリカ大統領が来日した。それに伴い、テロ対策として鉄道駅にあるコインロッカーが使用停止とされた。
3年前オバマ大統領が来たときも同じ対策が取られた。「山手線の主要10駅あまりで実施」と発表されたので「山手線の主要駅ってどれだ?」と思い、実際に駅を巡って調べた。その結果を『オバマが決めた! 東京の「主要駅」』と題した記事にまとめた。 そして今回、ふたたび主要駅が同じ目にあうという。今度の山手線「主要駅」はどこだろう? 調べてみた。
もっぱら工場とか団地とかジャンクションを愛でています。著書に「工場萌え」「団地の見究」「ジャンクション」など。
前の記事:「一段で50m・津波タワーはワープだ」 人気記事:「マンションポエム徹底分析!」 > 個人サイト 住宅都市整理公団 結論としては「トランプの方がゆるい」「AKB 48 から学ぶ! 最新経営術!」みたいな記事を時々見かける。そんなものからじゃなくてふつうに経営学んだ方がいいのでは、と思う。
そういえば新入社員の研修のとき、取締役が幕末偉人をモデルケースに一席ぶった。それを聞いて「どうしておっさんは坂本龍馬にいろいろ学びたがるのか。ドラッガーのほうがまだいいのでは」という趣旨のレポートをやんわり提出したところたいそう怒られた。 ぼくも若かった。いまやぼくもおっさんだ。かつての若さゆえの過ちを反省して、あらぬものから何かを見出してみよう。コインロッカー使用規制からオバマとトランプの違いを見出すのだ。 コインロッカーが使えない駅が多いほど、より警戒されているといえるだろう。オバマとトランプ、どちらが警戒されているだろうか。 結論から言うと、トランプのほうがゆるかった。山手線に限っていえば。 オレンジ色が今回コインロッカーが使えなかった「主要駅」。なんと前回から2駅減っている。
上の図が、この記事でお見せしたいことのすべてである。オレンジ色の駅がコインロッカーが使えなかった駅。全部で9駅。これがトランプによる「主要駅」だ。
驚いたのは前回の11駅から減っているということだ。図中にも書き込んであるが、前回使えなかった浜松町駅と高田馬場駅が、今回はしれっと使えた。 新大久保駅も確かに使えなかったのだが、他の駅とは事情が違った。これについては、後ほど説明する。 正直、巡る前には「どうせ前回と同じだろう」と思っていたのでびっくりした。 もし変化があるとしたら、増えているだろうと考えていた。ほら、トランプ炎上しがちじゃないですか。まさか減るとはねえ。 山手線コインロッカー規制から見るに、オバマよりトランプの方が警戒されていない。つまり彼の重要度は……いや、うかつなことは言うまい。これでは坂本龍馬から学ぶようなものだ。 JR東日本に問い合わせすればものの5分で済むんだがもしトランプにお会いする機会があったら「オバマより警戒されてなかったよ」と教えたい。ツイートしてやろうかな。
で、以下からは実際に山手線の各駅コインロッカーを巡った様子である。JR東日本に問い合わせすればものの5分で済む作業だが、それはぼくの好みではない。実際に行ってみるのだ。 まずは前回と同じように、家の最寄りJR駅である川崎駅のロッカーを念のため見てみた。 3年前はふつうに使えた。まあ、今回も使えるだろう、と思っていたら! えっ! 使えないの! 川崎駅、「主要駅」に格上げか!?
と思ったら、駅工事が理由だった。
なんだよ、おどかすなよ。
とはいえ、前回見たように、川崎駅の乗降客数は上野や有楽町より多いので、そういう意味では警戒されてもいいはずなのだ。でもまあ、東京じゃないしな。多摩川を越えることの意味は大きい。 さて、プロローグはこれぐらいにして、川を越えて山手線に行ってみよう。品川駅だ。 品川駅のコインロッカーに到着。しょっぱな雰囲気が違う。
当然、使えない。
ホームに着いたとたん、もう雰囲気が違う。川崎が牧歌的に思えるほどの警官の数。
あとで触れるが、3年前に比べると品川駅の乗降客数は激増している。おのずと警戒態勢も強化されているわけだ。しかも今回の来日は3連休にかぶっている。ほんとあいつ迷惑なタイミングで来るよな、と思う。ちなみに連休初日はぼくの誕生日であった。当日は山手線巡りの準備などをして何ごともなく終わった。ハッピーバースデイ。 ともあれあまりうろうろするのもなんなので、そうそうに次の駅へ。内回りでまわろう。田町だ。 田町。前回と同様、使える。
前回は田町駅が使えてしまうことに驚いたが、もうぼくはねんねじゃない。歳だってもう45だ。「まあ、使えないよね」ぐらいのこなれた反応だ。
そんな、すっかりすれてしまったぼくに、カツを入れてきたのが次の浜松町駅だ。
|
|
▲デイリーポータルZトップへ | バックナンバーいちらんへ |