【社説】韓国の建物の脆弱さを明らかにした浦項地震

 日本では1978年から昨年までマグニチュード5以上の地震が4000回以上発生したが、それにより原発に問題が生じたケースは1件もなかった。およそ5000人が犠牲となった阪神淡路大震災の時も周辺の原発に問題は発生しなかった。韓国で同じ期間に発生したマグニチュード5以上の地震の回数は9回で、日本とは比較にならない。ところが今回の浦項地震によって脱原発を主張する声が再び高まりつつある。周辺住民の恐怖をあおり立て、非合理的な主張を展開するのはかつての狂牛病(牛海綿状脳症、BSE)問題と全く同じ手口だ。

 韓国国内にある24基の原発は全てマグニチュード7以上の地震にも耐えられるよう補強が進められており、来年8月には補強工事が全て終わる。そのため現時点で急がれるのは原発ではなく、学校など一般の建物における耐震補強だ。活断層の研究も同様で、たとえ巨額の資金や時間がかかっても早急に開始しなければならない。昨年も蔚山沖を震源とするマグニチュード5の地震が発生した。海底の活断層については今のところ全く研究が行われていないため、これも直ちに開始すべきだろう。

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