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- フリーランスと会社員を比較! メリット・デメリット・やるべきことまとめ
自由な働き方をしたい、自分で仕事を作りたい、収入をアップさせたい……。そんな願いからフリーランスを志す会社員(フリーランス)が増えています。一方で、「本当に食べていけるのか」「続けられるのか」という不安を抱えている人も多いはず。
今日はそのお悩みを斬るために、メリットとデメリットを比較しました。「フリーランスになるぞ!」と決意したときにやっておくべきこともあわせてご紹介します。
会社員のメリット・デメリット
まずは、会社員のメリットとデメリットをチェックしましょう。
メリット1. 生活の保障があるので安心して過ごせる
会社員として雇用されていれば、毎月決まった額の給与が支給されます。来月も再来月も同じ額が銀行口座に振り込まれると考えたら、自分も家族も安心して暮らせるでしょう。
また、法を遵守した企業に勤めているサラリーマンなら、誰もが「健康保険」「厚生年金保険」「労災保険」「雇用保険」の4つに加入しています。仕事中に怪我をした場合や、リストラされたときに保障が降りるので、突然食いっぱぐれるという心配はなさそうです。
メリット2. 福利厚生制度の恩恵を受けられる
多くの会社には、有給休暇制度や給与保障、退職金制度、健康診断、育児休暇、介護休暇などの福利厚生制度が備わっています。
特殊なものだと、社内の部活動を支援する制度、会社の製品を割引で購入できる制度、勉強会などへの参加費用を負担してくれる制度などが挙げられます。
採用難の時代ですから、少しでも魅力的な会社にしようと各社が取り組んでいるのです。
メリット3. 給料を貰いながらスキルを獲得できる
上司や同僚のなかには、自分より優れたスキルをもっている人がいます。専門的な技術を教わったり、会話を通して知識を吸収したり、成長に結びつく機会がたくさんあります。
また、小さな失敗なら会社が責任を取ってくれるので、スキル不足だとしても実践的なキャリアを積むことができます。
メリット4. 仕事とプライベートの区別をつけやすい
多くの会社には「定時」という概念があります。自分の仕事が終わっていれば、毎日決まった時間に退社できるので、だらだらと会社に残り続ける必要はありません。
とはいえ、サービス残業が当たり前になっていたり、ひとりの手に負えない業務量を押し付けられて泣く泣く残業をしなければいけないケースが多く存在するので、一概にはいえないでしょう。
メリット5. 主業務だけに専念できる
会社では、営業、政策、経理、人事などの役割が細かく割り当てられています。大きな企業であれば掃除を外注にしているところも多いです。そのため、主業務だけに専念できる環境が整っています。
フリーランスになると、本来の仕事以外にも請求書の発行や税金の計算・申告なども全部自分でやる必要があるので、ひとりにかかる負担がとても大きいです。
デメリット1. 毎日の通勤で疲弊する
都心の企業に勤めている人であれば、毎朝混雑した公共交通機関を使って通勤していることでしょう。毎日の小さなストレスが積み重なって、精神的に疲弊してしまう人も多いものです。
また、郊外から都心に通っている人は通勤時間の長さも考え所。たとえば鎌倉に住んでいて新宿まで通っている人であれば、毎日2時間を電車の中で過ごしていることになります。
デメリット2. 何をするか、誰とやるか、選べない
会社員になると、仕事内容はもちろん、取引先や手段も限定されます。個人の好き嫌いよりも、会社にとってのメリットを重視しなければなりません。
また、入社時の希望とは全く異なる部署へ配属されることも多々あり、描いていたような人生を歩めない可能性もあります。
デメリット3. 自分の功績は会社の功績になる
雇用されている以上、あなたの功績は会社の功績として世の中に知られます。しかもそれに見合った評価が社内で下されない場合もあるでしょう。
そうなるとモチベーションの維持も難しく、くすぶり続けてしまう可能性があります。
デメリット4. 人間関係に悩まされる
どんなに給料が良くても、人間関係が悪ければ仕事をしていて楽しくないはず。
会社員になると、意地悪な上司や責任感のない部下とも顔を付き合わせて仕事をしなければなりません。いきたくない飲み会や勉強会に参加しなければならない場合もあります。
もし会社員としての道を歩むなら、協調性をもって空気を読み、表面上だけでも仲良くしましょう。
デメリット5. 給料の上限が見えている
多くのサラリーマンの給料は、毎月定額です。昇給する場合も、査定基準があるので大きく飛躍することは期待できないでしょう。
厚生労働省の調査によると、係長クラスの平均月収は39.2万円、平均年齢は44歳。部長クラスの平均月収は65.7万円、平均年齢は52.4歳です(規模100人以上の企業の場合 / H26時点)。
若いうちからある程度の金額を得たいなら、フリーランスの方が有利です。なお、外資系やベンチャーであれば、出来高にあわせてインセンティブを得られる企業もあります。
フリーランスのメリット・デメリット
次に、フリーランスとして働く場合のメリットとデメリットをまとめました。
メリット1. 営業時間や勤務地を自分で決められる
フリーランスは、働く時間や場所を選べます。体調が悪ければ上司の許可を取らなくても休めるし、毎朝決まった時間に満員電車に乗る必要もありません。
また、仕事量が少ない日は数時間だけ働いて残りの時間を自由に使うことができます。会社勤めをしていると、就業時間が伸びることはあっても短くなることはありません。
メリット2. 給料の上限がない
サラリーマンの給与が定額なのに対して、フリーランスの給与は上限がありません。働けば働いだぶんのお金を得られます。
若くして技術を持っている人や、残業代の出ない会社に勤めている人は、フリーランスになった方がお得でしょう。
メリット3. 好きな人とだけ仕事ができる
フリーランスが働く相手を自由に選ぶ方法はふたつあります。ひとつは、取引してみたい会社を選んでこちらからアプローチする方法。
もうひとつは、オファーをくれた会社のうち、好きな相手だけを選ぶというやり方です。
また、仲間うちで新しい仕事を作り出せるのもフリーランスの魅力。プロダクトの企画や展示など、一芸を持った者同士でワクワクするようなチャレンジができます。
メリット4. 自分のやり方で仕事ができる
手段を自分で決められるのもフリーランスの魅力。会社員の場合、やりたくない仕事や正義感を逆撫でするような仕事も、効率的であれば取り組まなければいけません。
フリーランスなら、自分が正しいと思う手段を貫き通せます。その代わり失敗するリスクもあるので、経験と知識で武装しましょう。
メリット5. 信頼や実績をコツコツと積み上げていくのが楽しい
フリーランスになると、店の看板が自分の名前になります。会社や上司が積み上げてきたブランドと信頼はありません。だからこそ、ゼロの状態から信頼と実績を積み重ねていく楽しさがあります。
会社にカラーがある通り、フリーランスにもカラーがあります。カラーが決まれば自分に似たような人が自然と集まってくるのもフリーランスの面白いところ。
業界の先輩やクライアンどから刺激を受けて、成長していきましょう。
デメリット1. 雑務が多い
会社には明確な役割分担があります。フリーランスになると、経理や備品管理などの主業務を妨げるような雑務もひとりでこなす必要があります。もしくは外注として協力してくれる仲間を見つけなければなりません。
特に大変なのが、確定申告。種類や決まりごとがたくさんありますが、自分で調べて遂行しなければなりません。
デメリット2. 規模の大きな仕事をもらいづらい
フリーランスは、自分が望めばどんな仕事にもチャレンジできますが、実は限界があります。
それは、規模の大きな仕事をもらいづらいということ。規模の大きい仕事は、失敗が許されません。そのため、発注する側は慎重にキャスティングします。ある日突然店じまいをしてもおかしくないようなフリーランスより、実直な仕事をしてくれる大企業を選ぶでしょう。
もし規模の大きな仕事をしたいなら、大企業の下請け会社と提携を結び、お目当のプロジェクトへ器用に潜り込むしかありません。
デメリット3. 収入が安定しない
どんな業界にも繁忙期と閑散期があるように、フリーランスにも仕事の波があります。会社員なら時期によらず定額の給与を得られますが、フリーランスは完全出来高制。仕事がなければ一銭も入ってきません。
年中通して収入を得たいなら、別軸でも稼げるようなスキルを新たに見つけなければなりません。
デメリット4. 世間的な印象がよくない
世間には、フリーランスとフリーターを混同して認識している人も少なくありません。
フリーターとは、特定の会社の非正規雇用者として、決まった時間・場所にて勤務する人たちのこと。
フリーランスや個人事業主とは、特定の企業と雇用関係を結ばずに仕事をする人のことを指します。世間的な認識が甘いばかりに、家を借りたりローンを組むときに審査が通らない場合があります。
また、結婚したい相手の親族から不安に思われてしまうリスクも考えられるでしょう。
デメリット5. 病気や事故をしたときに収入が途絶える
病気や事故をしても、代わりにお金を稼いでくれる人はいません。ブロガーや、月額制のサービスを運営している人ならアフェリエイトや月額利用料による不労所得を得られますが、そうでない限りは一大事です。
フリーランスになるためにはどうすれば良いの?
会社に辞表を出す前にやるべきことを3つお伝えします。次のことが実行できなければフリーランス失格。実行できれば、フリーランスとしての成功も夢ではありません。
金銭感覚を根っから変えよう!
会社員からフリーランスになるなら、まずは金銭感覚を変えましょう。
会社員時代なら、出張や備品購入にかかる経費は会社が負担してくれていました。しかし、それらも自分が売り上げた金額内で賄わなければなりません。
どのくらいの収入の元、どのくらい節約すれば生活を回せるのか、慎重に計算てみてください。計算途中で心が折れてしまった人は、フリーランスに向いていません。
これまで以上に責任感を身につけよう!
会社員なら、クライアントへの資料提出が遅れても大きな問題にはならないかもしれません。しかしフリーランスで同じことをやってしまうと、次の仕事がこない場合もあります。
「締め切りを守る」「連絡を怠らない」など、当たり前のことのように思えますが、現役のフリーランスでも守れない人は多くいます。そういう人には仕事を発注しづらくなるのが現実。
自分の行動が、カタチを変えて全部自分に帰ってくるということを自覚しましょう。
健康管理を徹底しよう!
大切なプレゼンの当日朝に高熱が出て動けなくなってしまったとしても、会社員ならチームメンバーが助けれくれます。しかしフリーランスになった途端、ピンチのときに理由もなく助けてくれる仲間はいません。
風邪気味だと感じたらすぐに病院に行く習慣をつけましょう。食生活の改善や睡眠時間の確保なども必要。「忙しくてそんなことやってられない!」と思った人は、今すぐ辞表を破りましょう。
フリーランス志望者に知っておいて欲しいこと
ここまで読んでフリーランスになることを決意した人に知っておいて欲しいのは、独立のメリットとデメリットは諸刃の剣だということです。
お金を稼いだぶん得られるということは、稼がなければ収入がゼロになるということ。自分がした仕事の評判は、良くも悪くもオファー数に直結するということ。
大切なのは、誠実にコツコツと仕事に取り組む姿勢。これは会社に所属していても同じことです。会社での仕事が普通にできない人は、フリーランスでも成功しないということを、よく覚えておいてください。
独立のメリット | 独立のメリット | |
金銭 | 会社員よりも高い報酬が期待できる。 | 働かなければ一銭も入らない。安定的な収入をすぐに得るのは難しい。 |
責任 | しっかりと責任を果たせば、評価はすべて自分のものとなる。 | 失敗の責任もすべて自分で追う。守ってくれる盾はない。 |
信用 | 自分の名前を看板として信頼を積み重ねられる。 | 会社の看板がないため、信頼を稼ぐまでに時間がかかる。 |
フリーランスを志すみなさんは、心の準備はできましたか? あなたの人生が、一番良い方向へ向かうよう、適切な判断を下せると良いですね。
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