ムスッコ成長レポートとママ雑記

好きなことを好きに書くところ

どこにフォーカスするかによって話が違って見えた話

 

最近読んだ記事でどうにも悲しくなってしまったので言及しようと思う。

 

最初に言っておくと、この人のエントリを他にも読んでみたけど、これ以外は良い記事書く人だと思ってる。ただ、今回の記事に関してはちょっとどうにも言わずにはいられなかったと思ってほしい。

 

 

元記事はこちら。各自でどうぞ。

www.milkmemo.com

 

初っ端からなんだかなぁが続く記事だった。

記事の冒頭で、筆者はこう綴っている。

それは、育児についてのTweet

確かに何を言っても良い場なのは分かるけど・・・

旦那さんへの不満が時々流れてきて、仕事をしている身の私は苦しくなります。

旦那さんに対して、そこまで辛辣な言葉を投げかけなくてもと。

そして、それを仮に旦那さんが見たとしたら、旦那さんは何を感じるだろうかとね。

「育児を手伝ってくれない。」とか「そんなことでドヤ顔しないで。」とか・・・

昔より格段に環境は良くなっている。少なくとも私が子どもの頃よりも、夫は家庭を大切にするということが重視されている。

でも、それが「当たり前」と言われると、それは違うと感じるのです。

夫は働いているだけでも「育児」に関わっている。そう伝えたい。 - Milkのメモ帳

  

この記事に書かれてる内容

 

  • 当たり前のことは何もない
  • 仕事も育児に含むべき
  • 仕事してることで7割は育児してる
  • 愚痴を言う前に話し合いしたの?
  • 赤ちゃん育てるだけが育児じゃない
  • 一方的な非難はするべきじゃない。子供が真似するぞ
  • そのパートナーを選んだのは自分でしょ

 

てなことを言ってるわけだが…

正直全部ツッコミどころがあって、ものすごくもどかしい気持ちになった。

そもそも、愚痴を言うようになってしまった背景を考慮してないし、育児に関しての知識も少ないように思う。

 

小学生以降は育児じゃなくて子育て

 

まず育児の定義から知ってほしい。

育児(いくじ、英: child care)とは、乳幼児の世話、養育をすることである。乳幼児とは乳児と幼児を指し、小学校に入学する前の子供の総称である。

育児 - Wikipediaより引用

 

子育てになれば意思疎通もはかれるし、言葉が通じる分、一人で育てている感覚は育児に比べて少なくなると思う。言葉が通じない・理解ができない乳幼児の世話は、常に命の危険と隣り合わせで、親がほんの数分目を離していた隙に起こったアクシデントで亡くなってしまうケースは後を絶たない。もちろん、意思疎通が測れるようになってからも問題は出て来るし、大変じゃ無いとも、命の危険と隣り合わせじゃ無いとも思ってない。

 

だけどそれ以上に脆いのが乳幼児で、その世話をする期間が育児なんだと思う。

 

そんな育児だからこそ、協力してほしいと思うし、みんなが育児参加を当たり前にできるような世の中になって欲しいと思ってるんじゃないんかな?

 

仕事を育児に含むのか否か

 

仕事してることも育児に含めるべき

これは凄く賛成。途中までは納得できる考え方だった。

 

仕事してくれているから美味しいご飯も食べられるし、子供の洋服も買える。自分が専業主婦だからってのもあるけど、激務で、毎日遅くまで仕事をしてくれてるうちの旦那に対して「仕事ばっかり」なんて思うことはないし、それも立派な育児だと思う。

直接的な関わりだけが育児ではないし、自分ができることを頑張ってお互いに協力したらいい。

 

だ け ど 

 

「仕事してるし7割くらいは育児してる」

って旦那が言ってきたら、私は多分発狂するし、怒る。

なんでかってさ、その言葉の後に「だからある程度やれなくても許してね?休みは自由につかっていいよね?」って続いちゃう気がするの。

飛躍しすぎって思うかもしれないけど。

 

どちらが大変かとか、7割とか数字が問題なんじゃない。

仕事してる方が大変てこともあるだろうし、おそらくこの筆者も数字にこだわりなんて無いと思う。

 

実働的な育児を殆どやってて、どうしても辛くなったり大変になっちゃったりするからお休みの日少しでも参加してねってことなのに、その言葉の裏を読んでしまって単純に嫌な気分になってしまった。

 

だって、仕事ってお休みもらえるじゃないですか。じゃあ仕事と同じように家事にも決まった休みくれよってなったら、それじゃ今度そのやらなくなった家事を誰がやるの?ってなるわけだ。休みたいのはお互い様ってわかってるならこそ協力してくれたらいいのに、なんで自分の休み優先なの?ってなるんじゃないかな。

 

それでも休みの日は好きなだけ寝て、家事も育児も気が向いたらするよってなったら、仕事も育児ってのを免罪符に休みたいだけなのでは?って思ってしまう。

 

愚痴を言ってる人にフォーカスしたのがそもそも誤り

 

どうしてこの筆者さんは「愚痴を言ってる人」にフォーカスを当ててしまったのだろう?(追記あり)

 

そもそも自分のパートナーの愚痴を言うって、自分の評価もパートナーの評価も落とす行為だと思うから、ほとんどの人が言いたくて言ってるわけじゃないと思う。*1

  

それに愚痴を言うことになる経緯ってケース・バイ・ケースすぎる。 

例えば筆者が言うような理不尽で怒りまかせに書きなぐった愚痴もあるかもしれないけど、何度もぶつかって話し合ってそれでも理解してもらえなくて辛くて、どうにも余裕がなくなってしまった時の愚痴なのかもしれない。

 

お互いに努力をしようと決めていてもうまくいかないことなんてざらにあって、出来ていないことを一々重箱の隅をつつくように挙げ連ねて糾弾することは容易いけど、それじゃお互いに傷つくだけで何にも楽しくないし、いい関係だとはお世辞にも言えないから本人ができるようになるまで見守っている…って状況を仮定したら、その間の相手の失敗や失言について、受け止めた側がどこかに発散できないと余計辛くなったりするもんじゃないかなって思う。自分が選んだパートナーだからこそ、いい関係でいたいだろうし。

 

元記事が愚痴を言ってる人っていう「今現在、心に余裕がない人」に向けて「お前旦那の気持ち何も考えてないのな」みたいな言い回しがなかったらきっとここまで思わなかった。

世の中の風潮としてイクメンって言葉が流行ってるけど、仕事をしてる人だって立派に育児に関わってるって考えたらお互いに気持ちいいし、幸せになれるよねって書かれていたら(きっとそういう趣旨なんだろうけど)賛同できる。

 

でも愚痴を言ってる人にフォーカスを当ててしまうと、どんな良い事を書いていても、

余裕がない人を追い詰める行為にしか見えない。

 

例えばだけど、この筆者さんは自分の友達がすごく思い悩んでいて、

「何度も話し合ったけど改善されなくて、でも離婚や離れるという程のことじゃないって頭でわかっていて、それでも腹が立ってしまって辛くなって…」って愚痴を聞いた時に、その背景一切考慮せずに

「それ旦那としっかり話し合ったの?言わなきゃ伝わらないよ?旦那だって仕事してるんだから感謝しなきゃ。あなたは仕事してることを育児としてみなしてないだけでしょ?そんな風に愚痴ったら子供が真似するよ?自分で選んだ旦那でしょ?」なんて言うんだろうか…。

え?言うの?え?そんなことないでしょ?

「辛かったね、大変だね」ってまず労ってあげるでしょ…?

 

一方的な糾弾は中傷だというのなら

 

ブログってどんな状況のどんな人が読むかわかんないからすごく難しいけど、この筆者さんは上記のようなことを世の中の妻全般に向けて言いたいわけじゃないと思う。言いたいことはシンプルで、愚痴ってる人とか関係なく、男も女も相手のこと尊重して、大事にしようね的な事が言いたいんだろうなってのはわかるんだよ。

 

だけど、「愚痴ってる人」にフォーカスを当てて話しちゃうとどうしても「愚痴ってる人」が悪に見えるし、そうなると一方的な非難は良くないといいながら自分も(愚痴ってる人に)してるんじゃねーのかっていうブーメランに見えなくもない。

 

子供が真似しないようにって考えてTwitterで愚痴ってる人だっているかもしれないし、当事者にしかわからないような愚痴だってあるんだから、そこにフォーカスしたら問題提起にノイズ走って伝わることも伝わらないんじゃないのかなって思った。

 

当たり前にあることなんてなにもない。

感謝の気持ちを忘れずにいようね

って、もんんんんんんのすごく良いこと言ってるだけに、この記事の言い回しは凄くもったいなく感じた。

スルーできなかったのは、私も育児してて、どんだけ旦那のことを愛していても、愚痴を言わないとやってらんない瞬間があるって気持ちがわかるから。そして同じようなことで悩んで相談してくれる友人がいるから、そんな風に言われてしまうのがすごく悲しくなってしまった。(要は私が記事を読んでキャパオーバーしたんだ)

 

みなさんがどう思うかはわからないけど、現在育児してる身としてはこんな感想を抱きました。あくまでも一個人の、育児中の専業主婦であるババアの戯言ですが。

追記:

この記事を下読みしてもらったときにどういう経緯であの記事を書いたのかを聞いた。

どうしようもない怒りまかせの愚痴があってそれに対しての記事だったということだったけど、そうならそうで、あの記事を書こうと思い至ったTweetがあればそれを載せるか、載せれないのなら概要だけでも載せてほしかったなぁ。

 

冒頭のTwitterでの愚痴に関しての部分を読んだだけだと「夫の愚痴を辛辣な言葉で綴っているAさん」についての意見が「育児について夫の愚痴を言ってる世の中の妻」に見えちゃってると思う。(というか現に私はそう見ていた)

 

ここまでこんだけ色々ぐちゃぐちゃと語ったけど、この筆者さんは他の記事は勉強になるし素晴らしいこと書いてるから、この記事だけで判断するようなことはしないでほしい。誰だって伝えにくいことってあると思うから。*2

 

そんな感じです。戯言ごめんね。

最後までお付き合いくださりありがとうございました。

 

再追記

こんな言及を書いていたら新しい記事が投稿されて、読んでみたらやっぱ良いこと書く人やんってなったからー。私の記事しか読んでない人はこっちも是非読んで欲しい。是非。

www.milkmemo.com

*1:少なくとも私は旦那になんか思うことがあっても、どうしても譲れないことは旦那にきっちり言いたいし、愚痴はあまり言いたくない。凄く仲のいい人にはたまにやっちゃうけど…。

*2:ぶっちゃけこの記事だってちゃんと伝わるか不安だ。