ソフトバンク、サウジに最大2.8兆円投資を計画-関係者

  • サウジが建設する新都市NEOMやサウジ電力に投資へ
  • ソフトバンクの孫正義社長はサウジとの関係を強化

ソフトバンクグループは向こう3-4年でサウジアラビアに最大250億ドル(約2兆8400億円)を投資する計画だ。孫正義社長率いるソフトバンクはサウジとの投資関係を深める。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

  ソフトバンクはサウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子が紅海沿岸に建設を計画する新しい都市「NEOM」に最大150億ドルを投じる計画。同社の1000億ドル規模の投資ファンドである「ビジョン・ファンド」も、再生可能エネルギーや太陽エネルギーといった電源を多様化する取り組みの一環として、サウジアラビア電力公社に最大100億ドルを投資する。情報は部外秘だとして関係者は匿名を条件に話した。ソフトバンクはまた、傘下企業の一部にNEOMでオフィスを開設させる方針だという。

孫正義社長
孫正義社長
Photographer: Pau Barrena/Bloomberg

  資源が減少する中で石油依存から脱却し経済の多角化を目指すムハンマド皇太子にとって、ソフトバンクによる投資計画は追い風となる。

  ソフトバンクの担当者はコメントを控えた。サウジアラビア電力公社の担当者は現時点でコメントはないと述べた。

  孫氏はビジョン・ファンドでサウジの政府系ファンド、パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)から今年、450億ドルの出資を受けて以来、同国との関係を強化している。PIFが先月主催した投資サミットにも孫氏は主要なゲストの1人として招かれており、ブラックロックのラリー・フィンク最高経営責任者(CEO)やブラックストーン・グループのスティーブ・シュワルツマンCEOら投資・金融界の重鎮と同席していた。

  ブルームバーグ・エル・ピーのピーター・グラウアー会長はブラックストーンの非常勤取締役。

原題:SoftBank Is Said to Plan Up to $25 Billion in Saudi Investments(抜粋)

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トランプ大統領、アジア歴訪の成果を強調-北朝鮮問題や貿易分野

President Trump Delivers Remarks On His 11-Day Trip To Asia

トランプ大統領

Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg
  • 公正で互恵的な貿易について「私のメッセージが受け入れられた」
  • 首脳会議に参加した国々は北朝鮮に経済的圧力かける取り組み支持

トランプ米大統領は15日、ホワイトハウスで声明を発表し、約2週間のアジア歴訪について北朝鮮と貿易分野で何ら進展がなかったとの見方に反論する総括を行った。

  トランプ大統領は、米国が世界中でこれほど敬意を示されたことはこれまでなく、米国民が再び、「将来を楽観し、われわれ自身の価値観に自信を持ち、歴史と世界で果たす役割に誇りを持つ」ようになったと主張。公正で互恵的な貿易について、アジアの首脳らに「私のメッセージが受け入れられた」と述べた。

  大統領は「開かれた招待」と「経済的侵略や不正を働く国への警告」というスタンスを示し、他国との「公正で互恵的な貿易」を要求したと説明し、年間約8000億ドル(約90兆円)に上る貿易赤字は「受け入れられず、われわれはできる限り迅速にそれを減らし始めるだろう」と言明した。

  アジアで出席した一連の首脳会議に参加した国々は、核開発プログラム放棄を迫るため北朝鮮に経済的圧力をかける米国の取り組みを支持しているとトランプ氏は語った。

  中国国営の新華社通信は、中国の習近平国家主席が北朝鮮に今週特使を派遣すると伝えており、そのタイミングを考えると、米中首脳会談に関するメッセージを特使が携えている可能性もある。

原題:Trump Insists Asia Trip That Lacked Breakthroughs Was a Success(抜粋)

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