コレステロールの新常識SP 一番注意すべきはコレだ!
誰もが気になるコレステロール。
動脈硬化で血管をボロボロにしてしまうコレステロールは、血液検査の結果の中でも特に気になる項目の一つです。
ところが、意外なほど知られていないのが「第3のコレステロール」の存在。
研究が急速に進んで明らかになってきたそのコレステロールは、動脈をいわば「痛める力」がトップクラスなんです。
実はこの第3のコレステロールは、総コレステロールなどふだんの検査数値があれば、「ある計算式」によって導き出せます。自分の数値を今すぐチェックしてみてください!すぐに始められる対策もあわせて、コレステロールの最新情報をお伝えします!
善玉でも悪玉でもない、レムナントコレステロール!
健康診断を受けると後日もらえるのが検査表。「総コレステロール」や「HDL(善玉)コレステロール」「LDL(悪玉)コレステロール」などの記載があると思いますが、この数値に関し不思議に感じたことはありませんか?実は誰の検査表でも「善玉」と「悪玉」の数値を足しても「総コレステロール」にはならないんです!この足りない分は一体なんなのか・・・?その多くは「レムナントコレステロール」。「レムナント」とは英語で「残り物」の意味です。みなさんもまずはご自分の検査表を確認してみてください!
レムナントは動脈硬化を起こす!
食べ物で吸収したコレステロールが、小腸から肝臓に運ばれているものがレムナントコレステロールです。実は最近の研究で、動脈硬化を引き起こす大きな要因となることが分かってきました。あくまでウサギの実験ですが、動脈硬化を起こしたウサギの血管を調べてみたら、血管に入り込んでいたコレステロールの7割がレムナントだったという報告があります。また、レムナントはマクロファージに取り込まれやすい事を示す報告もあり、レムナントが血管に多くの悪さをしているらしいことが分かってきています。
簡単な計算で分かる!non(ノン)-HDLコレステロール
レムナントや悪玉コレステロールなど、血管に悪さをするコレステロールのことを、 「non-HDLコレステロール」と呼んでいます。文字通り「善玉コレステロール(HDL)ではないコレステロール」という意味です。
non-HDLコレステロールは計算で数値を出すことが可能です。
(総コレステロールの数値)-(善玉コレステロールの数値) =(non-HDLコレステロール)
※検査表によっては総コレステロールの記載がないものもあります。
その場合は悪玉コレステロールに30を足した数値が目安となります
脂でコレステロールを下げる!?
レムナントや悪玉といった血管に悪さをするコレステロールを下げるにはどうしたら良いのか?強い味方になるのは、魚の脂です。特に青魚に多いEPAという「不飽和脂肪酸」は血液をサラサラにするだけでなく、レムナントコレステロールの増加を抑える働きがあることが最近の研究で分かってきました。反対に肉の脂、「飽和脂肪酸」は悪玉コレステロールを増やしてしまうので、数値が高めの方は必要以上に肉をとり過ぎないよう注意してください。
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