できる人は健全に「他者のせい」にしている

「自責思考」には実は限界がある

自責思考だけでは解決できない場合がある(写真:UYORI / PIXTA)
「プロジェクトが失敗したのはすべて自分のせいだ」――。このように、何もかも自分の責任として物事をとらえる「自責思考」。成長するためには必須といわれるものですが、必要以上に背負い込むのは、自分や組織に対してかえってマイナスになることも。
『「残業だらけ職場」の劇的改善術』を上梓した清水久三子氏が、働き方改善のための「他責思考」の考え方についてご紹介します。

自責思考で本当によくなるのか?

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一般的に、ビジネスシーンでは他責よりも自責が求められます。自責思考か他責思考かが、デキる社員とダメ社員を分けるといったこともよく言われますし、「他責思考では成長しないぞ」というようなことを上司や先輩から言われたこともあるのではないでしょうか? では、それがすべてかというと、ちょっと気になる面があります。

<自責思考>自分の問題として考える

仕事で何か問題が起こったとき、その原因が自分にあるとしてとらえるのが自責思考。辞書的な意味では、自責の念という使われ方のように「自分を責めること」が中心になりますが、ビジネスの場では、問題に対して当事者意識を持って取り組むポジティブな意味で使われます。

自責思考の人のミスや問題が起きたときの考え方
→確認を怠った自分が悪い
→正しいやり方を身に付けられていない自分が悪い
→自分の能力が低いから時間がかかってしまった
→相手に理解できるように伝えなかった自分が悪い
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  • NO NAME8fd59169e2b5
    この記事でいうところの他責(仕組みに問題がある事)はみんな気付いていると思うんですよね。
    ただ、それを改善する時間の有無ややる気、改善に対する社内の理解が1番の問題だと思います。
    up15
    down0
    2017/11/15 09:34
  • NO NAMEc3c6ef853856
    ややこしく考え過ぎてる気がします。他責自責の問題ではなく、与えられた環境や仕組みがおかしいこともあるからちゃんと指摘しようね、というだけの話ではないでしょうか。
    他責すぎても自責すぎても両方良くないですよね、フラットな目線で仕事に取り組みたいです。
    up12
    down2
    2017/11/15 09:43
  • NO NAMEb337393468ed
    どんなに優秀な人でも人間1人の許容量などたかが知れている。無理に責任感のある人は潰れてしまう。

    逆に多少無責任な人の方が出世しやすい。

    ミスや問題が発生したら結局誰かが責任を取らなければならないけど、ただ記事にあるように上司や先輩のせいにできる人は少ない。
    ほとんどは部下や後輩に責任を押し付ける。
    本来取るべき責任者たる上司は、無責任ゆえに出世できたので責任を取ることはない。

    全員責任回避してたら、失敗は改善されず同じ過ちを繰り返す。バブル期に流行ったダメな方のプラス思考。
    up9
    down4
    2017/11/15 09:37
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