ブーさんとキリンの生活

倉庫の2階でひっそり暮らす

カラスウリをじっくり観察しました(花、実、種)

11月のカラスウリ

昨年までは「かわいいなぁ」と、なんとなく見ていたカラスウリ。

今年はスマートフォンで撮影しながら、じっくりと楽しみました。

 

私たち夫婦の自宅は空き地に囲まれています。

カラスウリは空き地だけでなく 自宅入り口にも自生しているため、

とても身近な植物です。


今までに数回このブログでも取り上げましたが、知らないことが多いカラスウリ。

今年撮った画像とともに、観察して気付いたこと・調べたことをまとめていきます。 

 

カラスウリの花

カラスウリの花2017年7月24日19:44
▲2017年7月24日 19:44 自宅前にて

カラスウリの花は夜に咲くことを、今年初めて知りました。

夏の夕暮れ時から日没までの一時間ほどの間に開花し、

翌朝、夜明け前にはしぼんでしまいます。


7月下旬、夕食後に自宅の入り口へ出てみると、10cmほどの白いレース状の花々

想像もしなかった神秘的な姿に驚き、夢中で撮影しました。

調べると、夜行性のスズメガに受粉してもらうため、

このような形になったと考えられているようです

 

しぼんだカラスウリの花

花は朝になると丸くしぼみます。

カラスウリは雌雄異株(しゆういしゅ)で、

一つの株には雄花か雌花かのどちらかのみがつくそうです。

参考:カラスウリ - Wikipedia

 

カラスウリの実  

カラスウリの実2017年9月2日
▲2017年9月2日 自宅前にて

こちらは熟す前の実

縦の線が入った緑色で、少し光沢があります。

熟すとしま模様がなくなるので、期間限定のかわいい姿です。

 

雌花の咲く雌株にのみ実をつけます。

実は直径5〜7cmの卵型で、楕円形や丸いものなど様々。

 

自宅入り口のカラスウリを観察しつづけようと思っていたのですが、

家族が間違って根元を切ってしまったため、

ここからは自宅わきにある空き地のカラスウリになります。 

 

カラスウリの実2017年10月18日
▲2017年10月18日 自宅わきの空き地にて

10月になると何種類かの植物が重なり合う中で、カラスウリが色づき始めました。

黄色のカラスウリは、まだうっすらとしま模様が残っています。


夫は数年前、「美味しそう!食べたい!」と赤い実に食欲を刺激されましたが、

調べてみると

「舐めると一瞬甘みを感じるものの非常に苦く、人間の食用には適さない」みたい。

美味しそうなのにな…と、とても残念そうでした。 

 

カラスウリの実2017年10月20日
▲2017年10月20日 自宅わきの空き地にて

2日後に同じ場所で撮影しました。

画像が悪いためわかりにくいですが、

右端に見える黄色のカラスウリは、しま模様が見えなくなりました。

左に見えるしま模様の実は、先端から黄色味がかっています。

 

中央のギザギザしたハート型の葉が、カラスウリの葉です

表面は短い毛で覆われています。

「キカラスウリ」の葉は毛に覆われていなく光沢があるため、

実をつけていない時期でも葉で見分けられるそうです。

 

カラスウリの種  

少し前に「カラスウリの種をお財布に入れておくとお金が貯まる」と聞き、

大変興味を持ちました。

そこで、赤い実と黄色の実を1つずついただいて観察してみました。

 

赤いカラスウリの実
▲2017年11月12日 自宅わきの空き地にて

長さ約6cmの赤い実。

茎は、ほとんど枯れて茶色になっていました。

 

黄色いカラスウリの実

地面で横になっていた7cmの黄色の実。

茎は完全には枯れておらず、少し緑がかっていました。

 

赤と黄色のカラスウリの実

並べると、色の違いがよくわかります。

 

半分に切ったカラスウリの実

「風船のようで包丁では切れない。ハサミで切る。」 と以前読んだ記憶があったので、

ハサミで半分に切りました。

実の中は、1つ1つ粘膜に覆われた種が、繊維でひとかたまりになっている状態。

皮と種との間には空間があります。

「実1つあたり15個くらいの種が入っている」と読んだ気がするのですが、

どう見ても15個を大幅に超える数の種が、ぎっしり入っています。

少し気が遠くなりました。

 

水洗い(赤いカラスウリの種)

私は肌が弱いので、念のためゴム手袋をはめて種を1つ1つ水洗いしました。

種は袋状のぬるぬるとした果肉に覆われています。

この果肉を取るのが大変!


ハブラシを使ったりもしましたが、手で1つ1つ丁寧に果肉を取るのが一番早かった…

たまにツルッっと簡単に取れることもあり、とても嬉しかったです。

 

水洗い(黄色いカラスウリの種)

黄色のカラスウリは未熟だからなのか、果肉を取るのが赤い実以上に大変…。

果肉と種、どちらも淡い黄色で見分けがつかず、袋状の果肉が薄いように感じました。

ヌルッとするか、ゴツッとするか、指の感覚だけをたよりに果肉を取りました。

 

水洗い終了

1回目の水洗い終了。

どうしてこんなことを始めてしまったのだろう…と少しの後悔。

種の数が予想をはるかに超えています。 


そして、赤い実を切るとき、もっと気をつけてキレイに切るべきでしたね。

断面がガタガタで見苦しく申し訳ありません。

 

水に浮く種、沈む種   

外で水洗いした種を、洗面器にためた水でさらに洗いました。

赤い実の種

赤い実の種が2つだけ浮いています。

種の両端が白い種2つ。

まだできあがっていない未熟な種なのでしょうか。

 

黄色の実の種

黄色の実は未熟なため、すべての種が浮くと予想しました。

いざ洗ってみると7つだけ沈んでいます

どうしてでしょう。


浮いている種、沈んだ種に色の違いはありません。

沈んでいる種の方が若干白く、透明度が高いかな…という程度です。

この2種類を混ぜたら見分けはつかないでしょう。

 

乾燥中の種

手前が沈んだ種、奥が浮いた種。

混ざらないように気をつけて乾燥させました。 

 

カラスウリの種(乾燥後)

赤い実の種

赤い実には34個の種。

1日乾燥させると、表面にしわが寄り、金色?っぽくなってきました。 

大きさは1cm前後。


変わった形の種は、様々なものに似ていると言われています。

打ち出の小槌」「大黒様」「カマキリの頭」「玉章(たまずさ、結び文のこと)」 

打ち出の小槌に似ていることから、

お財布に入れておくとお金が貯まる縁起物だと言われているようです。

 

赤い実の種アップ

2日間乾燥させると、さらに金色っぽくなりました。

一部キラキラと光っているところも見受けられます。

金色になることからも「金運」に通じていると、以前読んだ記憶があります。

  

カラスウリの種(黄色・乾燥後) 

黄色の実の種

黄色い実には31個の種。

手前の7個は水に浮いた種です。

乾燥後も表面はツルツルとして光沢があります。

種の大きさは、赤い実と同じく1cm前後。

 

黄色の実の種アップ

左は水に沈んだ種、右は浮いた種。

浮いた右の方が若干黄色味が強く、内側に黒味も混じっています。

カラスウリの種は出来上がるまでに、比重が何度も変わるのでしょうか。

 

これからのカラスウリと私

金運を呼ぶ画像?

最後まで読んで下さった方へ金運のおすそわけをと思い、上の画像を撮ってみました。

いかがでしょうか。

「カラスウリの種でお金を貯めよう!」と考えるなら、お財布に入れるよりも

金運を呼ぶ縁起物」として種をネット販売した方が良さそうですね。

私はめんどくさがりなので無理ですが。


黒い種は、空き地にまこうかと考えています。

未熟な種は発芽しないですし可愛らしいので、

「金運のお守り」としてお年玉と一緒にプレゼントしようかな?


これからもカラスウリとともに季節を楽しみ、新しい気づきを得られればと思います。


▼カラスウリを育ててみたい方はこちらをどうぞ。