|
>> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> | >> |
|
|
トップ > 放影研について > ごあいさつ
|
 |
ごあいさつ
|
|
このたび理事の体制が新しくなったことを受け、皆さまにごあいさつ申し上げます。
公益財団法人放射線影響研究所(放影研)は、広島および長崎の原子爆弾の被爆者における放射線の健康影響を調査するための研究機関として、日米両国政府の支援を受けて運営されております。当研究所でこれまでに得られた放射線の健康影響に関する研究成果は、放射線の線量と健康リスクについての定量的な関係を示すもので、国際連合原子放射線影響科学委員会(UNSCEAR)などの国際組織から高い信頼を得ております。これらの結果は、いろいろな国において放射線作業に携わる人々を防護するための政策の基礎として使われています。また、あまり知られていないかもしれませんが、一般の人々が医療の現場で受ける放射線診断や放射線治療においても、不必要に過剰な被ばくをしないための指針として役立っています。
国レベルや市井の人々の生活の身近なところで役立っているこれらの研究成果は、放影研の研究員と一般職員の不断の努力が結実したものではありますが、同時にそれは被爆者の方々をはじめ国や地方の関係者のご理解とご支援があって初めて可能になったことです。被爆者の方々は長年にわたり当研究所での健診に参加して、健康データや血液試料などの提供を続けてくださっております。原爆という未曽有の災厄を経験された方々についての調査から得られた放影研の研究成果は世界が共有すべきもので、原爆ドームと同様の世界遺産と言うべき貴重な存在と考えております。
被爆者の方々の健康データとご提供いただいた試料の解析は、今もなお続いております。これらは大変貴重なものなので、世界最高レベルの学術知識によって解析が実施されなくてはなりません。そのためには従来の日米の研究者だけでなく、今後は広く世界から英知を結集する必要があります。また、こうして得られた解析結果は、世界に向けて発信するだけでなく、その意味や現代社会とのかかわり(どこでどう役立っているか)を被爆者の方々、そして世界の人々に広く発信する責任があります。更に、研究そのものではありませんが、高齢化する被爆者の方々が直面される諸問題にも心配りを欠かすことなく、職務にまい進してまいります。
私どもは今後も一層、被爆者の方々と更に近い距離で放影研の責務を果たしていきたく思います。なにとぞよろしくお願い申し上げます。
2016年10月7日
|
丹羽 太貫 理事長(代表理事)
Robert L. Ullrich 副理事長兼業務執行理事
橋爪 章 業務執行理事
|
|
|