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【政治】

公明、慎重姿勢強める 改憲「国民3分の2以上支持で」

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 公明党から衆院選後、改憲に前向きな自民党の動きにくぎを刺すような慎重発言が相次いでいる。山口那津男代表は十二日放送のラジオ日本番組で、国会発議には衆参両院の三分の二以上の賛成が必要なことを踏まえ「それ(三分の二)以上の国民の支持がある状況が望ましい」と強調した。連立政権として安全保障関連法や「共謀罪」法の成立で自民党に協力しながら、衆院選で議席を減らしたことへの危機感が漂う。

 山口氏は改憲について、仮に国民投票の結果が可決に必要な過半数ぎりぎりの場合は、大きな反対勢力が残り「不幸な誕生となる」と指摘。立憲民主党の名を挙げ「野党第一党との合意をつくり出す努力が大事だ」と語った。安倍晋三首相らが改憲を「結党以来の党是」としていることにも「党是だから結果を出したい、とアプローチすると誤る」とけん制。国会論議について「改憲を否定しない勢力でも、何をどう変えるか相当隔たりがあり、煮詰まっていない」と語った。

 衆院選は自民党が大勝した一方で、公明党は六議席減の二十九議席にとどまった。与党に希望の党など野党の一部も加えた「改憲勢力」は三分の二を大きく超えた。参院は希望が三議席しかないこともあり、改憲勢力は公明を除くと三分の二に届かない。公明の協力がなければ改憲は困難だ。

 自民党で改憲議論を進める中心議員は公明党に「安保法と同様にチームをつくり合意をはかりたい」と期待を寄せる。だが安保法の与党チームで公明党責任者を務めた北側一雄党憲法調査会長は「憲法は法律とは相当性格が異なる。事前に与党協議する類いの話ではない」と突っぱねている。

 公明党が全国の地方幹部を集めて衆院選を総括した十日の会合では、「平和の党」として九条改憲への党見解が曖昧だとする意見も出た。(我那覇圭)

 

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