地球史に「チバニアン」濃厚 千葉に地磁気反転の痕跡

科学&新技術
社会
2017/11/13 16:30
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 地球の磁場(地磁気)が反転した痕跡を残す千葉県市原市の地層が、地球の歴史で約77万~12万6千年前の年代を代表する基準地に認められる見通しとなったことが13日分かった。茨城大や国立極地研究所などの日本チームとイタリアチームの申請に対し、国際学会の専門部会での投票で、日本の申請を妥当だと認めた。ラテン語で「千葉時代」を意味する「チバニアン」の名称がつくことが濃厚になった。

77万年前の火山灰の層(水平方向にのびる割れ目)から上部の層に地磁気が逆転した証拠が残る

77万年前の火山灰の層(水平方向にのびる割れ目)から上部の層に地磁気が逆転した証拠が残る

 11月10日を期限に専門部会のメンバーによる1次審査の投票を実施した。日本が60%以上の票を集め、競合するイタリアの2カ所を上回った。今後、3段階の審査を経て正式に決定すれば「千葉時代」の名前がつくことになる。

 地質学では気候や生態系の変化に応じ、約46億年の地球の歴史を115の区分で表す。国際地質科学連合が、各時代を代表する地層を1カ所選んで、その年代名を決める。約77万~12万6千年前の区分については該当する地層がなく、名称が決まっていなかった。

 日本チームは2017年6月、千葉県市原市の養老川沿いに露出する「千葉セクション」という地層を申請した。直近の地磁気の逆転が約77万年前に起きた痕跡が残っている。

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