CA MOBILE エンジニアブログ

株式会社シーエー・モバイルのエンジニアブログです

【 対談 】CAM技術組織内で今、何が起こっているのか

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齋藤 匠(シーエー・モバイル 取締役)と船ヶ山 慶(同 CTO)、技術トップの二人がCAMの技術組織改革に取り組んで1年。大小さまざまな変化が起こり始めている今、CAMの技術組織内では何が起こっているのか。

基礎固め完了という節目に、この一年を振り返り、仕掛けたアレコレや、今後の展望について、ざっくばらんに語ってもらいました。

(※ 略記: T : …齋藤 匠 F : …船ヶ山 慶 )


【1】この一年の大きな変化といったら?

F : オフィスもマークシティに変わったよね!

T : 俺はマイナス 27キロ!
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ーー すんごい変化ですね!その話はまた別な機会にジックリ伺います!さて、今日はCAMの技術面での変化について、お話を伺います。

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F : 随分色々、直したね。組織、技術者の立て付け、古くなってそのままにされているライブラリ、データセンター、、、とか、1年やって、やっとホップぐらい行ったかな?

T : だね。ステップ・ジャンプの、ステップするための下地づくりができたと思う。

F : あれはキレイだったな。プロジェクト・メモリー。2017年3月にやった他社からの移管プロジェクトで、サブシステムが10個以上あるんだけど、とにかく全部クラシカルなんだよね、MySQL5.0とか、PHP5.2とか。

Debian5とか、OSもAmazon linuxに変え、PHPもメンテナンスされているバージョンにアップグレード、アプリケーションをDockerで綺麗に包んで、ECSでドカンとクラスター化して、みたいなことやったんだけど、コンテナをうまく使ったな、という感じ。CAMでは初めて、マルチリージョンとか(AWS)Aurora使って、監視もDatadog でキレイにして、、、いい意味で最近のトレンドに沿った構築をしたなと。

あと、MySQLの移設が大変だったよね、5.1(オンプレ) ----- Direct Conncet ------> 5.5(EC2) ------> 5.6(RDS) -----> AWS aurora と全部レプリでつなげて、移管後の負荷も問題なくクリアできたし。

T : そうそう。あのタイミングでfkei(=船ヶ山)を中心に一緒にやりながら、(こうやるんだって)見せていくうちに、”変わるって、面白いんだ!”っていう気持ちの変化が出てきて。(プロジェクトが)終わったあたりから、一気に流れが変わったね。結構、ここでの成功体験が効いた気がする。

ーー プロジェクト・メモリーは、シンボリックなモデルケースになったということですね。


T : そうだね。仕事の進め方という意味でもね。ビジネスと技術が一緒になって進めていくっていうところが、今までで一番いい感じにできたんじゃないかな。一体感もあって。

F : 事業責任者も、"事業のところは俺がやるから、技術のところは全部fkeiにお任せするよ” みたいに言ってくれて、綺麗に棲み分けができたかもしれない。

ーー メンバーはどう変わりましたか?


F : 前は、過度に事故が起こらないようにって、手動(人力)バックアッププランの下ごしらえを慎重になるあまり、スピードが上がりづらい、みたいな状況があったけど、”責任は匠さんがとります、だから自動化、外部サービスの利用や、あたらしいやり方を考えて好きにやって” みたいなメッセージが浸透してからは、スピードがでてきて、今はいい感じになってるよね。

T : そうそう、チャレンジしていこう、っていう感じがね。あと今まで案件の成功が唯一のゴールで、メンバーの成長だったりチャレンジ要素は二の次三の次、っていう傾向があったので、それも同じくらい大事でしょって話したら、そんなこと言ってもらえると思わなかったってびっくりされちゃって。むしろこっちがびっくりしちゃったよ。


【2】今のCAMの技術者や環境は、どんな強みや特徴がありますか?


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F : 全体的に純粋と言うか、あまり懐疑的なものの見方をしないよね。

T : うん。そしてタフ。そこの、もともとあったところに、チャレンジが入り始めた感じだね。

F : あと、営利をよく見る。ビジネス・事業の意識が鋭いよね。

T : そう、ビジネス・事業が成立が大前提で考えられてる。CAグループ内で見ても、かなり鋭い方じゃないかな。

F : (技術的な面では)まだTech IC (テクノロジー・イニシアチブ・センター)の後ろをついていく感じだったけど、自分たちで新しいことを考えてやる、みたいな兆しが出てきてるよね。これまでの古いものをどんどん捨てて、「保守」から「攻め」に転じ始めているのは感じるよね。

T : この一年でいくつか成功体験をしてきたことで、チーム力というか団結力がついてきたと思う。人間関係でチーム崩壊、みたいなことがなくて、一つの目的に向けてみんなで頑張れるというか。これまでって、ディレクターが決めた、落ちてきたことをやって、事故ったりすると怒られるという体験から、一緒に考えて作っていく方が成功しやすいんだ、ってのがわかってきて、自信をつけてきたんじゃないかな。

F : 障害起こってないよね?この春くらいから、全然。ない理由って結局、事故らないようにクラウド化したり、明確に方向性をつけてあげて、方針をちゃんと伝えられているから。

T : 社長から権限もらって(二人が)旗振りができるようになったからね。

ーー チーム力でいうと、グループの中ではどのくらいでしょう?


F : 兼務がなければ、結構あると思うよ。

T : まだディレクターの数に対して、技術者の数が足りてないから、横軸で案件をコントロールするしかなくて、兼務だとどうしても一体感が弱くなってしまうんだよね。本当は企画と技術とデザインとが対になってやっていくことができるといいんだけどね。(削れる)コストとみなすんじゃなくて、その分トップラインを伸ばしていく、っていう流れになるのが一番いいよね。ここがついてきたら、多分、CAグループの中でも3本の指に入る技術者集団になれると思う。

F : 言うねえ(笑)!



【3】今後のビジョンについてお聞かせください


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T : ”CAMって言ったら、感動体験作りが凄いよね” っていうところかな。漠然と技術っていうより。

F : 個人的には、新規のサービスをやって、新しい開発スタイルを作らないと、って思ってる。じゃないと、基礎を整えました(過去一年)〜からの延長でしかないからね。多様性もいいとは思うんだけど、やっぱりフラッグシップのサービスが欲しい。全社員がこれだ!って言えるような。

T : ユーザー数とかでいうと、かなり持っていたりするんだけどね、「これ!」っていうのができるといいんだけどね。


F : 足元まだまだやらないといけないこと(データセンターの移設とか)が残っているから、それをやりつつ働きやすい環境を作りつつかな。

T : あとWebフロント領域の技術強化

ーー ボトルネックになりそうな部分はありますか?


F : どうしてもルーチン化、メソッド化と仕事を型にはめたがる傾向があるので、全員とまではいかなくても、なるべく頭を使うようにしていかないと。思考停止したらジリ貧だ、っていう緊張感は必要だと思う。

T : ありきたりだけど、大事なことだよね。実は、結構、自由がきくんだよ。型にはまろうとしないで、自分からやれば

F : 使ってみたいツールとかあったら、まず使ってみて、効果がなければやめればいい。もし判断に困るなら、口頭で聞いてくれればいい。はなからダメって思わなくていい。高額でもないのに、すごい時間かけて調査して、稟議書くとかナンセンスだよ。

T : 今までそうだったから、というのは捨ててね。やりすぎだったら、ちゃんと俺らから言うからさ。

ーー これからどのように進めて行きますか?


T : 俺の見立てでは、この1年で2009年レベル(の技術)から、2014年レベルまでドンと押し上げたから、これからは一気呵成に”CAMといえば、コレ!”というのを作っていく。プロダクトカットなのかどうかは分からないけど、いろんな方法を考えていく。1年後には、何らかのフラッグシップができるようにね。もう、今からが面白いよ〜!一緒に作ってくれる人、絶賛募集中です(笑)!ぜひ!!

F : そうそう。この一年は一切の(広報的な)飛び道具を使わずに引きこもって、中をきっちり整えた。細かいとこでは、技術者のパフォーマンスが上がるようにPCのリプレイスからサーバの作り方、監視も運用も全部。色々ノウハウが溜まってきたんですよ、この一年やったことで。CAMはサービス数だと相当あるので、規模感でいえばそれなりに大きいと思うし。ここにきてやっと広報できる状況になった。

T : うちが広報する時は、”やってみた”的な飛び道具じゃなくて、確実なところだもんね。だからうちが出す記事の信頼性は高いはずだよ。日経レベル(笑)

F : 過去、基盤システムやフレームワークをリプレイスしたり新規に作ったりしたけど、作った後ほっといてそのまま使われなくなる、、、って事にならないように、ちゃんとメンテナンスしてアップデートかけていくから。もちろん、クライアントSDKもセットでね。

T : 俺も以前、基盤に携わってた時の苦い経験があるから分かるんだけど、長く作ってしまうと、作り終わる頃には違うものが欲しくなっちゃう。そうするともう、基盤じゃなくなるのよ。基盤なんてやるもんじゃないなって(笑)。


【4】最後に、これを読むCAMのエンジニアにメッセージをお願いします。


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T : えーと、1年ありがとうございました。これからの1年も、ガッと変えていくんで!職種の垣根なく変化を作っていくのが、自分たちのこれからの仕事の1つと思っています。みんなが成長するための仕掛けは俺らが作るから、技術者のみんなはそれを選んで、一緒に変化を楽しんでほしい。フレキシブルにね!


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F : 最初にも言ったけど、ホップ・ステップ・ジャンプで言えば、まだホップの段階なので、一緒に、会社も組織も技術も、伸ばしていきましょう!


ーー ありがとうございました!これからのTOPPA(進化)に期待ですね!