「なんて醜いんだ」とオスロ市民から不満と驚きの声があがっている。
今週、ノルウェーの首都オスロの有名なカール・ヨハン通りに、灰色のコンクリートの置物が大量に出没した。
欧米各地で発生している車の暴走テロが、ノルウェーで絶対に起きないとは言い切れない。
オスロで人通りが多く、王宮、国会、ノーベル平和賞受賞者が宿泊するグランド・ホテルなど、観光スポットが集まるカール・ヨハン通り。地元民や観光客が歩き、国会議員なども車などで頻繁に利用する場所だ。
まっすぐに車で走ることができる通りは、テロリストにとっては嬉しいほどに車で暴走しやすい設計になっていると、以前から指摘されていた。
「オスロが安全な街であり続ける」ための、テロのリスクを減らすための対策だと、オスロ市議会行政部のリーダーであるレイモン・ヨハンセン氏(労働党)は自身のFacebookで語る。同氏は日本でいうと都知事のポジションにつく。
コンクリートの置物は花壇としても機能するが、あまりにも至る所に置かれているために、通りの風景は一変した。
「灰色で、悲しい色」と市民らは地元メディアに答え、「どうしてテロリストのために、我々がこのように生活を変えねばいけないのだ」と憤る人もいる。一方で、今の情勢では「仕方ない」という声もある。
タクシー運転手などからは、「中心地でお客様を送迎しにくくなった」という声も。極端な街の変わり具合と対策に、一部の現地メディアでは笑いのネタになっている。
Photo&Text: Asaki Abumi
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