オンライン会場パート2 「打診が来たら確認すべき事」
作品の総文字数=10,007文字
おれの勃起力ごときでも世界を救いたい
です。すごい性豪が何かを成し遂げる物語はあると思うけど、微妙な精力でも成し遂げたいんじゃないかな、みんな。
>書籍化相談
滝口さんに限らず、誰から相談を受けても、まず――。
「ポイントがフィーバーしている間は決めるな」とアドバイスしますね。
だいたい月刊ランキングから転げ落ちるのが、日間表紙(5位以内)入りして30日経過後なんで――。
そこまで待ってから決めればいいじゃん。という趣旨です。
いくつものレーベルからオファーをもらえるかもしれないし。
やっぱり最初の一つだけかもしれないけど。
ポイントの伸びが一段落してから、条件等を、検討して決めればいいわけで。
あるいはポイントはずっと止まらず、半年ぐらい延び続けて、年間ランキング入りするかもしれないわけですし。そしたらコミカライズ確約ぐらい条件で交渉することも可能ですし。
出版社の新人賞に応募してデビューする場合には、こちらは「選んでもらう側」でありますが――。
WEB小説でデビューする際には、こちらが「選ぶ側」になるんですよね。
>タイトルとあらすじは、どんどん変える
>>話の内容も固まってないうちに適当に書いたものをそのまま放置してました・・・
ランキング上がらなかったら、タイトルとあらすじを、どんどん変えてゆくんですよ。
何十回だって変えるべき。
だって、ランキングに上がらない理由は、ほぼ100%、「タイトルとあらすじが悪い」なんですから。
タイトルとあらすじをクリアしないと、中身なんて、読んでもらえないわけです。
中身に辿り着くまえに終わってる状態を抜け出さないと、なにもはじまりません。
>架神先生
まさか、この場であらすじの改変・試行錯誤の一例を実践してもらえるとは……!! 参考になります。ありがとうございます。
なろうでの「タイトルとあらすじ」で押さえるべきポイントは、編集部で通したい企画書においても、Webでないラノベ新人賞の応募においても、ある程度共通するのかな? と考えているのですが、押さえるべきポイントに違いはあるんでしょうか?
>おれの勃起力ごときでも世界を救いたい
「俺でもできる系」ですね。
性戦士ネタは、「オナニー回数だけは自信がある。回数が多いやつが強い世界に俺は来た!」とする方向性もありそうな。
回数多いやつが、オーラバトラーに搭乗した時に弾数多くなる世界だとか。これだと「俺の長所で勝てる世界系」ですね。
タイトルは、変えるタイミングを逃すと厳しいですよね。
滝口さんは書籍化決まってからタイトルを変えた時に叩かれまくったとのことでしたが、実際どんな感じだったのでしょうか?
射精の回数だけハイメガキャノンが撃てるような話だったら、後は大真面目にスペースオペラをしてるだけで面白くなりそうな気がするけど、編集者から「射精要素削りましょうよ……」って言われるオチが付きそう。
米洗ミノルと申します。
開拓ごはんの書籍化、改めておめでとうございます!
>タイトルに関しては、僕は最近、タイトルから思いつくような体質になりまして……。
自分に対するお題、みたいな感覚ですね! 僕はタイトルに引っぱられることが多いのですが、このスタイルは楽しいです……自分が最初の読者になっている気分で……(そして客観性を見失う)。
>あらすじ
>「やっちゃいけない」代表例の、「世界説明から入る」だーっ!!
以前トークメーカーのユーザー企画で『最高のプロローグ選手権』が滝口先生の音頭で催されました。字数制限のこともあってか、世界説明から、というものはなく、ほとんどの作品が動きのあるシーン描写から始まっていたように記憶しています。
『あらすじ』と『冒頭シーン』の書き方には、やはり入口という意味で共通する点があるのでしょうか。
>オファーの順番
もちろん、早くオファーしてくれたところは、それだけ作品を買ってくれているということですので、大事にしたいとは思いますけど。
最終的には、やっぱり、条件すべてを吟味して選ばせていただくことになりますよね。
はじめての書籍化だと、どこのレーベルも、はじめてのお相手ということになりますし。
これが2回目以降の書籍化だと、すでにお付き合いのあるところからのオファーであれば、同条件なら、そのまま決まりになりますよね。
>WEB作家の口説き文句
そういえば、知り合いの編集さんが、「オファー合戦に勝てねえよう」と泣いていたので、秘策を授けたことがありました。
作家側が、どんな口説き文句を言ってもらうと、コロリと転ぶかという話。
1.「改稿ゼロ」「改題(タイトル)しない」
2.「印税率が○○%、業界最高水準であることをアピール」
3.刊行時期の約束。
4.初刷り部数の約束。
>>なろうでの「タイトルとあらすじ」で押さえるべきポイントは、編集部で通したい企画書においても、Webでないラノベ新人賞の応募においても、ある程度共通するのかな?
「編集者が通したい」と、「編集部が通したい」だと、それぞれ別の意味になります。
「編集者が通したい」の場合は、その編集者の趣味に合っているという意味で。
「編集部が通したい」だと、同種の内容の作品が現在絶賛ヒット中であるか、という意味で。
つまりどっちもWEB小説における「現実の読者」の「不自由しているもの」とは、まるで関係のないものとなります。
どちらかというと、「編集部の通したいもの」のほうが、わりかし近いんですけど……。
それだって、「いま現在ヒットしている」ということは、その作品がスタートしたのは数年前なんですよね。数年前にやればヒットしたものを、いまやっても時代遅れとなるだけで……。
新人賞のほうの現場の話だと、どこもそんな水準にないですよ。
作品数が300かそこらだと、最終選考には消去法で上げるしかないです。
ニーズだの、商品性だの度外視で、「小説として完結・成立しているもの。物語として決着がついていて、それなりに面白いもの」を選ぶだけで、受賞本数まで減ってしまいますから。
そして、ちょっとここで失礼します。
嫁にばんごはんを作らねばならぬのだ……。
>編集部の売りたいもの
WEB小説界の仕組みだと、編集部の売りたいものは、「ポイント取ってる作品」なわけで。
んで、ポイント取ってる作品というのは、「読者に現実に読まれてる作品」なわけで。
ポイントは、ブクマ数×2、ですから。
なので、出版社も作者も読者も、WINWINになれるわけです。
なろうのポイントと、現実の書籍の売上げの相関関係は8割はありますし。
これは、ポイントと売上げが直接比例関係にあるという意味ではなく、ポイントなりに売れ行きが決まる、という意味です。
高いポイントの作品は、低いポイントの作品よりも、たしかに売れる。ポイントの高低と売上げの高低が違うことが少ない。
その相関率が8割ぐらいある。という意味。
お答えありがとうございます。それぞれで押さえるべきポイントは変わってくるんですね……共通しているのは、読み手が求めているものを素早く分析して取り入れること、でしょうか。新人賞の方はそれ以前の話か。
書籍化の経緯も興味深く読ませてもらいました。これを役立てる日が来るように、とにかく執筆を続けます。
>タイトル
なろうのタイトルが長文なのは、WEB小説界では、「パッケージ」に相当するものが、文字しかないからですね。
タイトルとあらすじしかない。そしてタイトルのほうは、あらすじの2倍ぐらいのウエイトを占めている。
よって、意味深なタイトルは、よくわからないのでクリックされずに淘汰されてゆき、趣は足りなくても(とりあえず)意味の伝わるタイトルが適者生存で生き残ったのだと思われます。
長文タイトルは、その作品に、どんな「テイク」があるのか一目瞭然で。
読んだときに受ける感触も、タイトルを見た時に受けたものと変わりませんから。
伝統ラノベ業界のほうだと、パッケージの最大要素は「絵」ですから。
タイトルの重要度は、文字だけ文化のWEB小説より小さいです。
個人的には、最もタイトルが軽視されてるエンタメ業界は「漫画」だと思っています。
大ヒット作品でも、なんじゃこりゃ? っていう、カッコ良くもないし、フックもないし、さらには正味物を表してさえいない雑なタイトルが横行しているぐらいで。
あと小説というメディアが、じっくり腰を据えて3~6時間をかけて、一気読みするものから、電車の一駅区間で読むものに形を変えたことも大きいかと。
10年前に求められていたのは「すげえ小説」で、いまの時代に求められているのは「暇つぶしになるもの」なので。
それぞれに見合ったタイトルの「重さ」というものがあるのではないかと。
>出版社とのお付き合い
>>多くの出版社とお付き合いするのと、一つのところと長く付き合うのでは
ああ、これはもう単純な話で。
複数とお仕事したほうが、「生存率」が高まります。
でも気心知れているところ(人)とやったほうが、「楽」です。
レーベルなんて、大手も含めて、いつ消えるかわかったもんじゃありませんから。
ある日突然、レーベル解散、人気のあった既存シリーズは打ち切り、なんてなるかもしれないわけですし。そうなったときに、他で続行中のシリーズがあるかどうかは、けっこう大きな問題です。
出版社ごと倒産して、印税未払いになるかもしれませんしー。
ちなみに、じつは作家はレーベルとお仕事をしているのではなくて、編集者個人とお仕事をしているわけですので、気心知れている人とやると「楽」というのは、その編集さんが、別レーベルに行くと、別レーベルについてゆくって意味になります。
じつは最近、20時就寝、07時起床、とかいう生活でして。
そろそろ寝ます。
明日は、「もし私に書籍化オファーが来たなら」という感じで、滝口さんのケースの実例なんかをまじえて、「身の振り方」を議題にしますかー。
かなりぶっちゃけて、話すとヤバい領域にまで踏みこむつもりであります。
さて、WEB小説がパッケージとして絵を手に入れる時代は、徐々に到来しています。
作品を検索した状態で表紙が表示される投稿サイトは、Pixiv、エブリスタ、アルファポリス、ツギクルをはじめ比較的新しいところになりますね。新しくなればなるほど画像つきになっているようです。
カクヨムは画像使用不可、なろうは「みてみん」を使えば本文中に表紙や挿絵を差し込むことは出来ますが、検索やランキングで表示されるわけではないので実質ナシと同じです。
さらに枠を広げてインディーズ電子書籍まで行きますと、完全に表紙勝負になります。
さて、現在私がアルファポリスのキャラ文芸大賞にエントリーしている作品があります。
投稿してからあっという間にキャラ文芸ジャンルでトップ10に入り、1位を二日ほどキープしました。現在も更新終了ながら二位と健闘しています。
もちろんHOTランキング入りした効果も多少はあると思いますが、ブクマもそう多くなかったのに、他と圧倒的に差をつけたのは正直表紙だと思います。
状況が徐々に変わってきているので、これまでのタイトル勝負が通用しない場所が増えていくかもしれません。
新木さん、初めまして。
私は、浅岡といいます。小説家志望の男です。
新木さんに一つ質問がありまして投稿します。
前後しますが、パート1で、
>>ヤリたい方向
>読者群のビジョン幻視能力さえ手に入れれば、あとは方向性を変えるだけなんで、難しくないはずですよ。
という発言がありましたが、ビジョン幻試能力というのは、いわゆる、タイトルとあらすじで、
>「そう! 俺たちはそこに不自由していた!」
というふうに読者群に食いついてもらい、実は、自分のヤリたいストーリーに持っていくという解釈でいいのでしょうか。
私は新人賞を目指しているのですが、自分のヤリたいことと、本を売ることに差があるような気がして、不安を覚えています。上記のようにすれば、自分のヤリたいことができるのかなとも思うのですが。
宜しければお返事下さい。