フルグラは主食になれない

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「でも美味しい!」の「でも」って必要?

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美味しいご飯を食べた一口目、皆さんはなんて言いますか?

 

「美味しい!!」

 

間違いなくこう言うと思います。ひねったことを言おうとか考えない限り、素直に「美味しい」と言ってしまいますよね。

 

ですが、予想していた味と違ったり、珍しい料理を食べた感想として「でも美味しい」と言ってしまうことがあります。何気なく使うこの言葉に疑問を抱いたので記事にしてみました。

 

今回は、美味しいの前に「でも」を付ける時の心境を考えていこうと思います。

 

 

まずい飲食店

僕は今まで個人店、チェーン店、どちらの形態の飲食店も「まずい」と言うような店にはあまり出会ったことがありません。

 

唯一まずいという感覚を覚えているのは、小学生の頃に母親と行った中華料理屋です。新規オープンしたばかりの店で、餃子ライスを頼みました。そこで食べた餃子がとてもまずく、消しゴムを食べているような弾力性。

 

僕「まずぅ……」

母親「そんなわけ…まずぅ」 

 

母親も公認のまずさ。子供ながらに感じたあの圧倒的まずさは、今でも忘れることなく僕の記憶に残り続けます。それ以来は、特別まずい店には出会っていません。

 

しかし、際どい料理には出会ったことは何度もあります。社会人になって忙しい日々に追われる中、「自分へのご褒美!」と思い小さなステーキ屋さんに行きました。カットステーキを注文し、専用の醤油ダレに漬けて食べてみると……

 

「あ…でも美味しい」

 

お肉は美味しいんだけど、タレがちょっと薄い。美味しいんだけど、思ってたのとなんか違う。そんな時に思わず使ってしまうのが「でも」です。

 

でも美味しい  

 

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テレビのグルメ番組を見ている時にもふと耳にします。そもそも、でもって何だっけ?

 

[接]《「それでも」の略》
1 前の事柄を一応肯定しながら、それがふつう結果として予想されるものに反する内容を導くときに用いる語。にもかかわらず。それでも。しかし。「がんばった。でも負けた」「その時は風邪ぎみだった。でも私は休まなかった」
2 前述の事柄に対して、その弁解・反論などをするときに用いる語。しかし。「試験に落ちました。でも勉強はしたんですよ」

出典:でも(デモ)とは - コトバンク

 

◯◯した、でも◯◯だった。反する内容を導く時に用いる語。美味しいというのは予想される結果で、それを反する内容に導く。

 

「でも美味しい」は、美味しいと予測して食べた結果、思ってたのとちょっと違った。だけどまずくはない。そんな時に使う言葉でしょうか。

 

では、ここで1つ想像してみてください。

 

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出典:うまトマ オムライス|ブルドック うまソース トマトタイプ|商品から選ぶ|レシピ|ブルドックソース株式会社

 

もし、あなたの友人や恋人がオムライスを作ってくれたとします。見た目はすごく美味しそうなのに、いざ食べてみると少しケチャップ具合が物足らない感じ。

 

「あ…でも美味しい!」

 

思わずこの言葉を使ってしまった時、相手はどう思うでしょうか。僕は料理を作ってくれた人に対してどこか失礼なコメントだと思っています。例え親密な関係だとしても、一生懸命作った料理に対するリアクションが「でも美味しい」だと凹みますよね。

 

かと言って、瞬時に他のリアクションが取れるかと言ったらかなり難しい。嘘でもすぐに美味しいと笑顔で言えるあなたは役者レベルです。

 

珍しい料理を食べる時にも「でも美味しい」は使ってしまいます。例えば、多国籍料理を警戒しながら食べてみると意外に美味しくて、「でも美味しい」と言ってしまうパターン。

 

この場合は、明らかに普段食べない珍しい料理の為、悪い気はしませんよね。同じ言葉でも使う状況によって意味が全然変わります。これは日本語の面白いとこでもあります。

 

おわりに

普段何気なく出てしまう言葉は結構あると思います。想像していた味と違った料理を口にした時、あなたなら何て言いますか?

 

「でも美味しい!」

 

思わずぽろっと出てしまう言葉のひとつ。どんなリアクションをすれば相手が喜ぶのか、その場は盛り上がるのか。自分が当たり前のように発する言葉について、一度考えてみるのも面白いかもしれないですね。