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中国の電子商取引事情、航空機から目的不明の商品まで
2017年11月11日 17:20 発信地:上海/中国
【11月11日 AFP】中国では11日、同国の電子取引大手が仕掛けた「独身の日」を迎え、多くの人々がオンラインショッピングに殺到している。そんな中国のオンラインマーケットでは興味深い商品が多数、取引されている。
「独身の日」は世界最大級のオンラインショッピングデーで、同国の消費力の急成長と、中国人のバーゲン好き、さらにスマートフォンを使ってワンクリックで支払いが完了するオンラインショッピングへの全国的な傾倒が組み合わさり、売り手側には最高の結果をもたらしている。
日付に1が二つ並ぶことから「双十一(Double 11)」とも呼ばれるこの日は、米国のクリスマス商戦初日に当たるブラックフライデー(Black Friday)の中国版として、2009年に中国電子取引大手のアリババ(Alibaba)が仕掛けた。
アリババによると、同社のオンライン決済サービス「アリペイ(Alipay)」が日付が変わってから正午までに処理した総売上額はすでに、昨年同日の24時間の総流通総額(GMV)178億ドル(約2兆200億円)に達したという。午前0時過ぎの5分間の処理件数は、毎秒25万6000件にも上ったという。オーダーの約91%はスマートフォンなどのモバイル機器を通じたものだ。
中国では多くの人々がこの日、オンラインショッピングに殺到する。メーカーや小売業界にとってももはや年間売り上げの大きな割合を占める重要な日だ。
そんな中国のオンラインマーケットでは興味深い商品も多数売りに出されている。
■航空機(1億2300万元、約21億円)
駐機場を探すのが少々難かもしれないが、1億2300万元(約21億円)あれば、ボーイング(Boeing)747型機のオーナーになれる。この機体は貨物輸送会社が所有していたもので、アリババ傘下のネット販売大手「淘宝(タオバオ、Taobao)」で20日からオークションにかけられる。
■ボトル入り腸内ガス(20~59元、約340~1000円)
コルク栓付きのガラスの瓶に入った人間の腸内ガスは、本物かどうかも、その目的も分からないが、「女神」のような気分になれるとうたっている。販売している2つのサイトは、「肌がきれいになる」効果や、コーヒーのような「目覚め効果」をアピールしているが、今のところ合計1個しか売れていない。
■カビンダの樹皮の強精剤(178元、約3000円)
強精効果があるといわれるカビンダという樹皮の詰め合わせで、ティーバッグのようにお湯に15分浸して飲むと「幸福感がよみがえり、男性は強くなり、達成感を享受できる」とうたっている。(c)AFP/Peter STEBBINGS