「ビールいかがですか? ビールいかがですか?」――。スタジアムでプロ野球を観戦しているときに、キャストと呼ばれている“売り子”から生ビールを購入したことがある人も多いだろう。
彼女たちの姿をよーく見ると、汗でびっしょり。それもそのはず。背中に背負っているビールサーバーの重さは20キロほど。笑顔を絶やさず、大きな声を出して、階段を上ったり、下ったり。他の客の邪魔にならないように、注文を受ければ、片膝を地面につけてビールを注がなければいけない。
通勤時、駅の階段を上がるだけで息が切れてしまう人にとっては、容易に想像できるだろう。彼女たちの仕事は、ものすごく重労働なのだ。事実、この仕事を始めてから、肩、腰、膝などを痛めたキャストは少なくないという。
そんな労働環境を見過ごすわけにはいかない。彼女たちの“悩み”を解決しなければいけない。そのように考えたアサヒビールとデサントはタッグを組み、新しい背負い式のサーバーを開発することに。ダイナミックスポーツ医学研究所監修のもと、人間工学に基づいて新たなモノが誕生したのだ。その名は「楽しょうサーバー」。既に、多くのキャストがこの新型サーバーを背負って、観客に一杯の生ビールを提供しているという。
約10年ぶりに開発された背負い式のサーバーはどのような特徴があるのか。開発に携わったアサヒビールの北野純一さん、倉部泰宏さん、デサントの八木基之さん、土居純也さんに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンライン編集部の土肥義則。
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