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20億円申告漏れのB’z事務所「ビーイング」、大阪の不動産王になっていた

2013年07月09日

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 大手音楽事務所「ビーイング」グループと、創業者・長戸大幸氏が、東京、大阪などの国税局から2012年までの5年間で計約20億円の所得隠しを指摘されていたことがわかった。グループ会社の株式売却益、アーティスト契約などの不適切な会計処理などを行っていたという。目をつけられていたのは、不動産投資を盛り込んだ企業へと変貌を遂げていたことも見逃せない。

大阪市の不動産事業で実績

 20億円のうち10億円程度は、仮装隠蔽(いんぺい)を伴うとされ、重加算税・追徴額は約3億円に上る模様だ。

 同社はB’z、ZARDなどをはじめ人気アーティストを数多く抱え、一時代を築いた巨大音楽グループ。しかし、現在は大御所ユニットとなったB’zの一本足が続いている状態だ。

 ところが、12年3月期の売上高は約110億円で、音楽事務所としては破格の売上を誇っているのだ。

 大阪市西区のアメリカ村周辺から北堀江の一帯に、多数の不動産や駐車場をグループ会社が保有。大阪市の堀江一帯の再開発にも乗って、今から考えれば街の様子を大きく変えたのも同社の功績の一つでもある。

 また、同市福島区の大阪大学付属病院跡地には、高級賃貸マンションのリバーレジデンス堂島、さらには音楽ホールの堂島リバーフォーラムを取得するなど、とても音楽事務所とは思えないくらいのバイイングパワーを誇示している(所有はグループ会社)。保有不動産は100件以上ともいう。

 その理由として「90年代の稼ぎはハンパではありませんからね。堀江を歩くと、あそこの不動産ばっかりという一角もあって、本当、羨ましいです」と関西の芸能関係者。

 ちなみに、この関係者が挙げる羨ましい関西の事務所は、キャスティングと営業が強い吉本興業と、保有資産を持つビーイングだという。フトコロの厳しい事務所とは一線を画していたようだ。

滋賀県の長者番付1位にも

 音楽マーケット(パッケージソフト、配信含め)は、98年の6075億円をピークに年々減少していく一方で、2012年には日本がソフト売上では米国を抜いて世界一になったものの、これは、AKB48など「48グループ」の売上が押し上げただけ。他のアーティストは割を食っただけだった。

 今年でデビュー25周年を迎えるB’zは、記念ベストアルバムを2枚発表し、オリコンアルバムランキングで1、2位を独占したように健在ぶりを示している。ただ、後に続くアーティストがいないのが実情だ。

 関東のある大手芸能プロ幹部は「長戸さんは音楽プロデューサーとしての功績と手腕は、間違いなく日本の音楽市場に残るほどです。ただ、ここ数年は、もっと売れるのに、と思ったアーティストもいたりします」と嘆く。

 その一方で「芸能プロでは社長はプロデューサータイプで、お金のことは下にお任せタイプが多いです。まぁ、金に細かい人もいるにはいますが。(不動産は)アドバイスした人物がいるとは思いますが、やはり、ケタが違いすぎます。きっと、節税と、将来の事業ポートフォリオ構築のために不動産を買い進めたのでしょうね」ともいう。

 長戸氏は97年に、東京から大阪市西区のアメリカ村にも拠点を作り、その後、デビューさせた倉木麻衣さんらが人気アーティストに成長したこともあり、2002~04年まで、長戸氏は故郷の滋賀県(大津市)の長者番付で1位となっている。

 2001年にもB’zの関連会社が約8億円の所得隠しが東京国税局の調査で発覚したこともあった。

 比較的に恵まれているキャッシュフローを活かして、また、日本を代表するアーティストを育ててほしいと思うばかりだ。 

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