ついでに、25年貫いた処女を捧げにいく。
今までで一番綺麗な化粧をして、自分が一番かわいく見えるだろう服を着た。
昨日のうちに全身至る所の毛をそって、びっくりするくらい綺麗なからだをしている。
これから会う人はどんなだろうと、ちょっとだけ期待していて、でも今すぐ逃げ出したい気もする。
もし今目の前に総武線があったら飛び乗って実家に帰っていると思う。
顔は事前に写真で知っているけど、本名だって好きな音楽だって知らない。
もし、ジャイアンみたいな声だったらどうしよう。ちょっと高くて、でも、くぐもってる声だったらいいな。
社会人になってから抱きつかれたこともあるけど、なんだかそこに私はいなかった気がする。
でも、世の中の人はたぶん、そういうことを普通に、買い物にでもするかみたいにしてるんだ。
こんなたくさん。
こんなたくさん世の中に人はいて。
なんだか自分だけ、すごく生きていない心地がした。
待ち合わせまであと7分。
「さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ」みたいな感じで漫画とは言わんがレポートよろしくな!