では早速、実際のシチュエーションにあてはめて考えていきたいと思います。
Ex1.
MPのプレイヤーが3bbにオープン。あなたはBUでKKを持っています。
繰り返しになりますが、ここで考えなくてはいけないのは
1.現状このハンドがどれぐらい強いのか
2.バリューレイズをした場合にコールしてくれる弱いハンドはあるか、ブラフレイズをした場合にフォールドしてくれる強いハンドはあるか
の2つです。
当然このKKは現状2番目に強いカードで、もしバリューレイズをした場合にコールしてくれるハンドが無数にあるため、バリューレイズが出来ます。
なので、このシチュエーションでも一般的にはバリューレイズをするべきです。
では同様のシチュエーションで88を持っていた場合はどうでしょう?同様に考えていくと
1.この88というハンドは、勝っている可能性も負けている可能性もあるマージナル(中途半端)なハンドである。
2.バリューレイズをしてコールを貰えるハンドには77などがあり、99のような自分より強いハンドを降ろすことは難しい。
これを整理すると、もしレイズを選択する場合、このレイズはバリューレイズになるでしょう。
しかし、ポイントとなってくるのは1番の「現状マージナルである」という事です。
このように、弱いハンドにはコールを貰えるが、そもそも自分より弱いハンドの組み合わせが少ない=現状弱い、マージナルであるハンドはバリューレイズよりもコールする事が最善です。
ただし、相手がこちらのレイズに対して全くフォールドしないプレイヤーで、67sやA6sのような弱いハンドでも全てのレイズにコールしてくれる場合は、バリューレイズをすることも可能です。
更に、同じシチュエーションで89sを持っている場合はどうでしょう?
1.この89sというハンドは現状ほとんど負けている弱いハンドである。
2.バリューレイズをしてもコールを貰える弱いハンドはないため、どれだけ強いハンドを降ろせるかがポイントになる。
これらのことから、この89sでレイズをする場合はブラフレイズになる事がわかります。
ここでポイントになるのは、ブラフレイズに対して相手のプレイヤーがどうアクションするかです。
たとえばKJoやA6sのようなマージナルなハンドでも積極的にコールしてきたり、逆に更にブラフ4Betをしかけてくるようなプレイヤーである場合
この89sでブラフレイズをすることは利益的ではありません。逆に相手がAJoや77のような比較的強いハンドもフォールドする場合は、積極的にブラフレイズが出来ます。
更に、この89sというハンドは現状ほとんど負けている弱いハンドですが、相手のプレイヤーがルースで、MPから56sや22のような弱いハンドでも参加する場合は
この89sというハンドの強さ自体が少し上がるので、もし相手がブラフ3ベットに対して降りないプレイヤーだった場合はコールという選択肢もあるでしょう。
相手がタイトなプレイヤーで、ブラフレイズに対してもタフにプレイしてくる場合はおとなしくフォールドを選択します。
このように、他のシチュエーション同様
1.自分のハンドの相対的な強さ(相手のポジション、参加率などによる)
2.バリューレイズにコールする割合、ブラフレイズにフォールドする割合
この2つを考えた上で、最善の決定をしなくてはなりません。