トップ > 中日スポーツ > 芸能・社会 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【芸能・社会】

乃木坂46最終公演“強行”10万人 7日の公演であわや重大事故

2017年11月9日 紙面から

初の東京ドームで全国ツアーを完走した乃木坂46の(前列左から)松村沙友理、齋藤飛鳥、西野七瀬、白石麻衣、生田絵梨花、生駒里奈

写真

 人気アイドルグループ乃木坂46の全国ツアーの最終公演初日となる7日の東京ドーム公演中、空中移動カメラが約6メートルの高さから観客席に落下、3人が軽傷を負ったことが8日分かった。あわや重大事故になりかねない状況だったが、8日公式サイトで謝罪、この日のラスト公演は謝罪アナウンスの後、予定通り行われ、2日間で約10万人を動員した。

 関係者によると、7日午後8時ごろ、東京ドーム公演中、約6メートルの高さから重さ約40キロの空中移動カメラがアリーナ席に落下する事故が発生した。機材はいすを直撃して破損し、飛び散った破片などで近くにいた男子大学生ら3人に当たり、打撲や切り傷などの軽傷を負った。

 警視庁富坂署が業務上過失傷害の疑いもあるとみて状況を調べている。同署によるとカメラは長さ約1・5メートル、重さ約40キロ。4本のワイヤでつるされていたが、うち1本が切れた。

 主催者は8日に乃木坂46の公式サイトで謝罪、「これまで以上に安全には十分配慮し、より一層の安全管理を行ってまいります」と説明。8日の公演では空中カメラを使わず、他の地上カメラなどを代用した。

 今回の事故は、もし観客を直撃していた場合、深刻な死傷事故となっていた可能性もある。ネット上にはSNSなどを通じて、事故発生時の様子や、機材の直撃を受けて大きく折れ曲がったいすの画像なども投稿されている。事故の正式発表がないままSNSなどの情報が先行して騒ぎが拡大したため、主催者の対応に対する疑問や不信、批判も相次いだ。

 乃木坂46合同会社の高木伸二代表は、警察の現場検証などで7日深夜から8日午前5時ごろまで立ち会い、その後複数の関係者と公演続行の可否などについて協議したため正式発表が遅れたと説明。事故発生の瞬間は場内が暗かったため事故に気付くのも遅れたといい「(事故の隠ぺいなどの)悪意はない」と強調した。

◆2日間10万人動員

 乃木坂46が7月からスタートさせた「真夏の全国ツアー2017」最終公演となる東京ドームで初の単独公演を行い、7日と2日間で約10万人を動員した。7日の空中移動カメラの落下事故で負傷者が出たことについて、開演20分前に主催者側が「心よりおわび申し上げます」などと謝罪アナウンスした。

 AKB48の背中を追う公式ライバルとして2011年8月に結成されてから6年2カ月。7月の明治神宮球場からこの日の東京ドームまで全国6カ所のツアー動員数は合計約28万人に達し、いまやAKBをしのぐ人気の高さを見せつけた。

 この日はファーストシングル「ぐるぐるカーテン」から10月発売の19作目となる最新シングル「いつかできるから今日できる」まで32曲を熱唱。広大なステージを縦横無尽に使って歌やダンスなどのパフォーマンスを全力で披露し、ファンで埋め尽くされた会場は地鳴りのような歓声と熱気に包まれた。

 白石麻衣(25)は「つらいこともたくさんあったけど、メンバーたちと支え合い、ファンに支えられて6年間頑張ってこられた。こんなにステキな景色を見られて本当にうれしい」と感謝。齋藤飛鳥(19)や堀未央奈(21)は感極まって涙ぐんだ。

 メンバーたちは公演中、事故について触れることはなかった。

 

この記事を印刷する

中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ