まだ強い風が吹いているのに、風で倒れている自転車を(親切で)立てている青年がいたので、「立てちゃダメだよ」と言ってあげたら、「え? なんで?」といった表情が返ってきた。
かなりバカだ。

自転車が倒れた原因である『風』は、まだまだ吹き続けている。
ここで自転車を立てても、また倒れてしまう。
次に倒れたタイミングで自転車が壊れるかもしれないし、近くを歩いている子供にブツかって、怪我をさせてしまうかもしれない。
風の中、自転車を立てることで、それらの可能性をわざわざ生んでいるわけだ。

もっとも厄介なのが、この青年が『正義』を理由に動いているところだ。

昨日、このことをFacebookに書いたところ、案の定、「善かれと思ってやった人間を否定するなんて、ヒドイ!」といった旨のコメントが大量に届いた。

聞く耳を持つことに関しては犯罪者の方が、まだマシで、『正義』を理由に動く人間は、思考停止しがち。

「善かれと思ってやったことは正しい」という言い分の延長にあるのが、
善かれと思って贈られる差し入れであり、
善かれと思って贈られる被災地への千羽鶴だ。
この世で一番厄介なものが『想像力が欠落した正義』で、そういう人間に「キミの正義が相手の正義とは限らないよ」と教えてあげても、「俺は正しいことをやっているんだー!」と逆上するだけ。
戦争もこの言い分で始まる。


【結論】
まだ風が吹いているうちは、風で倒れた自転車は倒したまま端に置いておくのがいいと思います。


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